2014年3月、大阪西成区に住む准看護師・岡田里香さん(当時29歳)が失踪し、遺体が宅急便で運ばれるという衝撃的な事件が起きた。

岡田さんは仕事先からの帰宅途中に行方が分からなくなっており、失踪の約一ヶ月前にフェイスブックでおよそ10年ぶりの同級生と再会した様子を公開していた。

この元同級生は日系ブラブル人であり、中国人元留学生と東京の八王子のマンションで同居していたが、その後不審な宅配便がマンションに届けられていた事が判明。
梱包された遺体はトランクルームに放置されており、犯人の女性2人は中国へと逃亡済であった。
 
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被害者 岡田里香さん

【事件の経過】
2014年 2月1日
大阪の居酒屋で被害者含む同級生数人が再会。
問題の元同級生は日系ブラジル人の「大石ゆり」(オーイシ・ケティ・ユリ)。10年ぶりの再会だった。

3月20日
被害者のフェイスブック上に、「怒りで体が震える」旨の書き込みあり。詳細は不明。

3月21日
勤務先からの帰宅後、トラブルに巻き込まれたと思われる。被害者は市営住宅に独り暮らし。
病院へは「仕事を休む」とメールがあった。

3月22日
被害者が友人にLINEで「大石が押しかけてきて帰らない」と連絡。その後、連絡がつかなくなる。

3月24日
被害者宅から、東京の八王子のマンションへ宅配便の依頼。

3月25日
八王子のマンションに遺体入りの宅配便が届く。品名は「人形」だったが、異臭がしたとの証言あり。
約2mほどの普通のダンボール箱で、送り主も受け取り人も岡田里香となっていた。

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2月の同級会の様子  大石は被害者と向かい合わせに座っていた

⁂3月~4月にかけて、複数の人物が被害者との接触を試みていた。
勤務先の人物がわざわざ心配して訪ねてくるほど、岡田さんは人望の厚い女性だった。
また、同じ市営住宅の女性も岡田さんの携帯に電話をかけるなどしている。
携帯は留守電につながり、その後は彼女に成り済ました人物が「遠いんところにいる。しばらく帰らない」等と返信。さらに両親が岡田さんにメールを送ると、数回返信があったが、送信元は不明または中国から発信されており、意図的に犯行を隠蔽しようとしていたことが伺われる。


3月下旬(詳細不明)
被害者の戸籍抄本に、大石ゆりは自身の顔写真を添えてパスポートを申請している。
被害者はパスポートを所持しておらず、この時点で不正を見抜く事は難しかった。

4月
殺害された被害者のクレジットカードが複数発行される。
被害者名義でトランクルームの契約。

5月
3日、大石ゆりと中国人元留学生女性が中国・上海へと出国。
この時大石は不正パスポートを使用、被害者になりすまして国外へ出た。

一方、被害者の母親が自宅を訪れたところ多量の血痕を発見。事件が露見した。
捜査で被害者の足取りを追い、芋づる式に八王子のマンション及びトランクルームに辿りつく。
発見された遺体はDNA鑑定で被害者と確認された。

死因は現在でもはっきりとはわからない
数十か所の刺し傷があったが、通常抵抗時にできる防御創もなく、着衣の上から刺した形跡があった。
致命傷とみられる深い傷もあったが、ほとんどは浅い傷が上半身に集中しており、死後につけられたと思われる傷も多かった。


八王子のマンションから、大石と中国人元留学生の情報も割れてゆく。

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大石ゆり(オーイシ・ケティ・ユリ)

・5月27日
大石ゆりが上海の日本領事館に不法入国で出頭する。


【大石ゆりと中国人元留学生】
・この事件は衝撃的かつ大胆な犯行ではあったが、同時に杜撰すぎるチグハグな事件でもあった。

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大石は、もともと被害者の実家の近くに住んでおり小中学校の同級生。
高校はブラジルへと渡ったものの、数年で日本に戻っている。
被害者とは長年の顔見知りだった。

事件当時、大石はブラジル国籍を取得していた。
日本に滞在するためには、在留資格を更新してゆく必要がある。
が、何故か大石は3年ほど更新を行っていなかったらしい。
在留カードがなければ就職や賃貸契約も難しく、場合によっては国外退去もあり得る。

彼女が中国人元留学生と出会い、同居を始めたのが3年前。
どのような経歴があったのかは不明であり、中国人元留学生の女性の行方もはっきりとはわからない。
大石は定職にはついておらず、中国人女性が生活の面倒を見ていたと思われる。
が、事件の起きる直前に、中国人女性は中国に帰国していたという。
そのため、金銭的にも困窮していた大石は被害者を頼ろうとしていた可能性が高い。

被害者は物静かで大人しいが社交的な性格であり、21日には大石が被害者宅の前で待ち伏せして強引に家に上がり込んだとの証言もある。

⁂公式には大石ゆりは日系ブラジル人となっているが、実際には朝鮮系ブラジル人。
父親は特別在留権を所有する。彼女は両親とは不仲で連絡を絶っていた一方、広域窃盗団に関わっており窃盗の常習犯であった。

中国人元留学生の名は「支媛(Zhi Yuan)」。
逃走の手助けをしたともいうが、真相は解明されていない。


【その後】
・大石ゆりが上海の日本領事館に出頭したのは不法入国によるもの。
日本政府は殺人事件の加害者として見柄引き渡しを要望していたが、ようやく実現したのは2017年になってからである。2016年には中国は引き渡しを認めていたものの、実際には時間がかかった。

2017年、1月25日
大阪府警は大石ゆりを詐欺の疑いで逮捕。岡田さんの殺害を認める供述を引き出した。
殺害の動機は、「中国で支媛と一緒に暮らしたかったため」。
大石ゆりのままでは中国へ行けないため、岡田さんに身分を貸して欲しいと頼んだが断られたためだという。

最も、中国にいる支媛も無関係であるかどうかすら不明の上、上記のように大石は大規模な窃盗団に関与していた事も判明している。
事件の詳細は、まだまだ闇の中なのかもしれない。

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被害者の岡田里香さんには知人も多く、恋人もいた。
ひたすら、彼女の冥福を祈りたい。


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