https://toro.2ch.sc/test/read.cgi/occult/1535920044/-100

117 :本当にあった怖い名無し:2018/09/29(土) 19:35:59.19 ID:vDGfLEEa0.net
石じじいの話です。

飛騨高山のようなまさに山奥は昔はものすごく不便だったのでしょう。
子供が死んでも埋葬できず、
挙句の果ては死亡診断書(?)を書いてくれる医師が
自殺してしまうという、なんとも。

石じじいの故郷(=私の故郷)は、僻地と言ってもかわいいものでした。
四国は小さな島で脊梁山脈も海岸から近い。
山も険しくなかった。まあ、石鎚山や剣山のようなところは別格ですが。

もう50年近く前にかずら橋に行きましたが、途中のバスが怖かった。
もちろん車酔いしました。
じじいが「面白いところやけん、行ってみんさい。
あのへんの石はな、片岩ゆうて・・・以下略」と言っておりました。

そんなぬるい四国の山村でも、無医村は多く
死体を町の病院(医院)まで運んでいって診てもらうということがあったとか。

戦前の話です。(メモは短いのですが。)
父親が死んだ子供を背負って、町の医院まで連れて行きました。
冬の雪道を町へ急いでいると、毛布にくるまれて背負われている娘が話しかけてきたそうです。


118 :本当にあった怖い名無し:2018/09/29(土) 19:37:03.16 ID:vDGfLEEa0.net
「おとうちゃん、これから町へ行くん?」
「そうよ、これからXX(近くの町の名)へ行くんで」 
父親は思わず答えました。
「おもちゃこうてくれるやろ?」
「おお、こうてやらい。そのかわり行儀ようにしとらんといけんで。」
「おかあちゃんはこんのやな。」
「うん、仕事があるけんね。二人でいこわい。」

父親は、娘との会話を続けたくて、町の手前で山道を引き返して歩き続けたそうです。
娘あんなに話したのは初めてだったと。

「おとうちゃん、だいぶ歩きよんははるが、たいぎやないかな。
もう町の近くやろうけん降りて歩こうか?
はよ町に行って、おとうちゃんぬくいとこにいかんと。」娘
父親は決心して、町に急いだそうです。

じじいが子供の頃に村の人から聞いた、大正時代の話です。


120 :本当にあった怖い名無し:2018/09/29(土) 22:35:29.81 ID:hSgkDGkx0.net
哀しい話だな…
死んでもまだ魂が体にとどまっていたんだろうね