346 :本当にあった怖い名無し:2018/12/06(木) 22:23:20.87 
石じじいの話です。

山が人を呼び出すことがあったそうです。
ある日、突然「山」に人が呼び出される。
呼び出される人は、近くに住む人間の場合もあるし、ある程度遠くの人の場合もある。
ある時、突然、その山に行かなければならない、と思うようになるのだとか。
行かないとおさまらないようになって、必ず来るのだそうです。
山の場所は、夢にみてわかるということなのですが。

その山は深山幽谷というわけではありませんでしたが、あるていど険しいところだったと。
山に登って奥深く分け入って、そこで一晩過ごすと、つきものが落ちたように山から帰ってきます。
他の人が連れ立って山に入ってはいけないのだそうです。
呼ばれた人ひとりで行かねばならない。

一晩を過ごす場所は決まってはいませんでしたが、どこでもよいというわけではなく
呼ばれた人が山を歩いている時に「ここだ」と感じてわかるのだそうです。
ある樹木のそば、岩のそば、切り立った崖のそば、など、数カ所に限れていたようです。
その山に入ったまま行方不明になった人間はいない、ということでした。

「ぬくいときならええが、冬に呼び出されたらたまらんで。
あそこらへんは、冬はさむいけんね。」


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