サメ映画ファンというのは結構多い。
ところで、サメをつかったパニック映画のバリエーションといえば?
数が多すぎて、中には何が「どうしてこうなった」的な作品もある。
とはいえ、映像や迫力は大したもの。
「シャークトパス」とは、基は2010年にアメリカのSyfyで放映されたテレビ映画。
その名の通り、サメ(シャーク)と巨大タコ(オクトパス)の合体生物。
【ストーリー】
・アメリカ・サンタモニカの海岸。
若者達が浮かれ遊び、ビキニの美女たちが戯れる。
そこへ、1匹のサメが現れた。
気付いた時にはもう遅く、美女は追い詰められ・・・・その瞬間、巨大な触手がサメを絡め取り、宙高くつき上げたかと思うと一瞬で消えていった。
「?」
あまりにも素早い展開に、美女も何が起きたのかわからない。
海面下では、巨大な生物・・・・上半身はサメ・下半身は大タコのシャークトパス・・・がサメを噛み砕き、悠々と泳ぎ去っていった。
シャークトパスの正式名称は「S-11」。
アメリカ海軍が極秘に開発を命じた遺伝子操作のモンスター。
研究企業社BW(ブルーウォーター)社は、その成果を海軍にプレゼンテーションするために模範遊泳させていたのだ。
電脳皮質に電流を流しコントロールすることにより「S-11」は人に危害を与えることなく対象物を攻撃。
次いでコックス中佐は船の追跡能力のテストを促した。
(密輸船などの効果を確認するため)
BW社長令嬢であり「S-11」の開発責任者でもあるニコールは研究者の立場から危険を警告するが、海軍におもねる社長ネイサンは近くの小型ボートの追跡を命じた。
当然、モーターボートの乗員はターゲットにされていることを知らない。
海面を走る快感にはしゃぎ、急ターンをした時「S-11」に取りつけられた制御装置とボートの船底が激突。
生体軍事兵器・シャークトパスは海に解き放たれた。
本来であれば、サメもタコも無意味に人を襲ったりはしない。
しかし、ネイサンは娘ニコールにも知らせず遺伝子操作に手を加えていた。
すなわち、殺戮のみがその本能。
次々と犠牲者が現れるが、誰も本気にはせず、ラジオへのリスナーからの情報も相手にされない。
南下を続けるシャークトパスを追って、BW社のチームはメキシコへと舞台を移す。
「S-11」に麻酔を打ち込み、追跡可能にし、最後には捕獲してインターフェースを修理する。
あくまで生け捕りを主張するネイサンらと、実行チームの元社員アンディは対立。
(実行チームはアンディとニコール、社員のサントスと他2人。
追跡にあたり、アンディほど海を知る人物はいないとサントスが強力にプッシュ。)
一方、テレビのリポーターの耳にもシャークトパスの情報が入る。
あまりにも馬鹿バカしいと相手にしていなかった人々も、騒然とし始めた。
プエルトバヤルタのビーチに出現した「S-11」は本格的に殺戮を開始。
そのあまりにも異様な出で立ちに、人々は目を疑い、茫然としたまま虐殺されてゆく。
もはや「S-11」は機密ではない。
コックス中佐は「S-11」の処分を決定したが、ネイサンはあきらめきれない。
「S-11」の習性の名残を分析し、出現場所を予想して待ち構えていたアンディは、1度は麻酔銃の打ち込みに成功したものの、あっさりと触手で引き抜かれてしまう。
2人が殺され、自身も傷を負った。
ネイサンの提案にも「金はいらない」と突っぱねた。
「S-11」にまつわる被害者はますます増えてゆく。
サントスも殺された。自分を追う人間に気付いた「S-11」は陸へと殺戮の場を変更した。
噛み砕かれ、切り裂かれ、引きちぎられる人々。
その殺傷能力は凄まじい。
それでもネイサンは「S-11」を守るため、アンディの殺害を目論む。
しかし、実の娘ニコールが襲われた時、ネイサンは身代わりに飛びだした。
重症を負ったネイサンは娘を助けるため、「S-11」の体内爆破スイッチの存在を彼女に伝え、息絶えた。
「S-11」・・・シャークトパスは川を遡上し始めた。
爆破させるためには、PCとシャークトパスの距離を縮める必要がある。
アンディがおとりになり、ターゲットを殺害しているシャークトパスに麻酔銃を打ち込む事に成功する。
動きの鈍くなったシャークトパスを誘導しつつ、ニコールの元へ。
父親のPCの認証番号に苦戦していたニコールは、ギリギリのところで解除に成功。
無事、生物兵器「S-11」は自爆した。
PCの認識番号、それは親子でありながら行き違いの多かった父親の娘へのニックネームだったのだ。