サイケデリック・奇譚

永遠の日常は非日常。

カテゴリ: 神・信仰~古来から続く非日常

死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない?


633 :本当にあった怖い名無し:2012/06/21(木) 15:12:46.88 ID:CGPKhIrO0

これは俺の親戚のおばちゃんから聞いた話だ。
おばちゃんは多少霊感がある人らしくて、
近所では『伝説のおばちゃん』とか言われてて、自分でもそう言ってる。
昔から俺に色々な怪談話やホラ話を聞かせてもらったりしているが、
俺はオカルトはあまり信じてないので、
胡散臭い所や荒唐無稽過ぎる所は省いたり少し脚色したりして
小説っぽくしたり、地名とかも微妙に変えてここに書きました。
以上

50年くらい前の日本での話だって




634 :本当にあった怖い名無し:2012/06/21(木) 15:13:18.34 ID:CGPKhIrO0
当時、有縁市に住んでた12歳のおばちゃんに妹が出来た。
妹が産まれたという事では無くて、
遠い親戚の子を親が引き取る事になったのだと言う。
当時おばちゃんは急に妹が出来たのが凄く嬉しかったらしい。
妹ちゃんも独特な訛りがあって話す事が恥ずかしいみたいな感じだったんだけど、
おばちゃんにはすぐ懐いたみたい。

妹ちゃんはずっとTVも無い超ド田舎暮らしだったらしいのだが、色々な遊びを知っていた。
お手玉は近所の誰よりも上手で、全然意味の判らない童唄や踊り、
目隠しと人形と箸とオハジキを使ったおまじない(今思えばコックリさんに似ていた)や
長い紐を使って体を引っ張り合う見た事も無い不思議な遊びや、
当時おばちゃんの住む町で男子達の間で
爆発的ブームになっていたベーゴマ遊びが凄く上手だった。



635 :本当にあった怖い名無し:2012/06/21(木) 15:13:51.00 ID:CGPKhIrO0
それまで女子でベーゴマやってる子は
おばちゃん家の近所では全く居なかったのだけれど、
田舎から持ってきた貝で作られた独楽を使えば、妹ちゃんはほぼ負け無しだったと言う。
おばちゃんは常識的に考えて
貝独楽と鉄独楽では普通勝負にならないと思うのだが、
その貝独楽は異様に強かったのがとても印象に残っていると語った。

遊んでる内に、おばちゃんは
妹ちゃんがあまりにも沢山の遊びを知っているので、
何処でその遊びを教えてもらったのかを知りたくなって、妹ちゃんに聞いてみたそうだ。
すると、「ヤマババさん」と言ったそうだ。
どうやら前住んでた超ド田舎の村に居た、
『ヤマババ』と呼ばれるお婆さんに教えてもらったという事らしい。
おばちゃんは興味津々にヤマババさんの事をもっと聞きたいと言った。
以後、おばちゃんから聞いた妹ちゃんの田舎の話。

物心付いた頃ド田舎の妹ちゃんは、ヤマババさんが食事や生活の面倒を全部見ていた。
田舎の食べ物は皆美味しいのだが、
中でも蜘蛛の味噌漬は病み付きになるという。
何故かヤマババさん以外の村の大人達は一切蜘蛛を食べようとしなかったが、
殆どの子供達は蜘蛛が大好物だったそうだ。
都会では蜘蛛料理が全く無いのがとても残念だといつも言っている。
(これは本人にも俺が確認取った)


636 :本当にあった怖い名無し:2012/06/21(木) 15:14:23.62 ID:CGPKhIrO0
妹ちゃんは毎日、一日中村の子供達と一緒に
田んぼや山や沼や川や洞窟で遊んでいたという。
学校には一度も行った事が無かったらしい。
「学校をサボってたの?」と、おばちゃんが聞いたのだが、
妹ちゃんはそもそも、この街に越して来るまで
学校という物がこの世に存在していた事さえ知らなかったと言う。
読み書きはヤマババさんに教えて貰ったし、
おばちゃんに指摘されるまで
「ああ、学校というのは都会にしか無く、私が居た様な田舎には無い物なのだ」と
勝手に思い込んでいたらしい。

そして、ここからが更に異様なのだが、村は森の中にあったらしい…
森の麓の集落っていう事では無くて、
もう文字通り深い森の木々の中に人の住む家々があったというのだ。
後年の妹によれば、N〇Kスペシャルとかでたまにやってる、
東南アジアやアマゾンの秘境に住む人達の住んでる家に激似だと言っていたそうだ。
ヤマババさん家の壁は土壁だか土器みたいな感じで、屋根は茅葺だった。
玄関に凄く古そうな真青な鳥居があって、
家の中は神社みたいな感じで、
熊か猪の毛皮を敷いてある仏壇か神棚みたいな祭壇の中に、
犬(みたいなもの)に乗った、鹿の角の生えた、真黒な手と顔がいっぱいある仏像が飾られていたとか。

ヤマババ以外の家は木造で、屋根は同じく茅葺。
村人は全員和服だった。
そして丁髷をしていた人が少し…
村はとにかく子供の数が異様に多くて、ほんの一部の田仕事を手伝ってる子達
(なんか今思うと、妹ちゃんはこの子達には意識的に避けられてた感じがすると言っていた)を除けば、
皆が一日中遊んで暮らしていた。
妹ちゃんはヤマババさんともよく遊んだが、もっぱら山で遊ぶ事の方が多かったらしい。
とにかく山の中の色々な所で1日中遊んだという。
森、川、田、沼、池、滝、洞窟。



637 :本当にあった怖い名無し:2012/06/21(木) 15:15:07.43 ID:CGPKhIrO0
池で釣りをしたり、滝壺に飛び込んだり、
やたらデカイ犬(話を聞く限り狼としか思えない…)の群れをおちょくったりしたり、
底無沼でドツキ合いをしたり、洞窟の中を何時間も探検したり…
とにかく山の中の全てが遊び場だった。
そして遊び疲れて村に戻る頃には、
何故か出かけた時よりも人数が減っていたという…

妹ちゃんは今にして思えばよく自分は生き残れたものだと、
当時の事を思い出すと今でも背中に悪寒が走るそうですが、
楽しい思い出の方が多いので、
自分はあそこで育つ事が出来て幸せだったといつも言うそうです。

でも、怖い事も結構あったと言う。
森の中で遊んでいる時に、明らかに異形としか思えない存在(イマジナリーフレンドとか言うらしい)が
混ざっている事があり、それらは最初遊んでいる時は何も気にならないのに、
思い出してみるとその違和感に吃驚するそうですが、
不思議と嫌な感じはしないとの事。

でも、一番怖かったのは
ある日、石の丘みたいな所を遊び場にしていると、焼き物の埴輪みたいな人形がいっぱい置いてあった。
嬉しくなってママゴトを始めたのだが、
そこに急に普段は田仕事ばかりやってる
超絶放任主義の大人達(ヤマババは数少ない例外だったので子供達から好かれていた)がやって来て、
「こん!みかぶしさまんちにはいっちゃむらもろさたたっころされっぞ!こんくそばちったりどもがー」
と、血相を変えて大声で怒鳴られた事は忘れられないと言う。
恐らくそれは古墳か何かだったんだろうと、おばちゃんは俺に言ったが、
妹ちゃんによれば、
それが何だったのか大人達は教えてくれなかったそうだ。



638 :本当にあった怖い名無し:2012/06/21(木) 15:16:09.97 ID:CGPKhIrO0
当時、半信半疑で妹ちゃんの話を聞いていたおばちゃんは、
田舎の暮らしで一番楽しかった思い出は何だったか?と妹ちゃんに聞いた。
妹ちゃんはニコニコしながら、
鹿の角をくっ付けた熊の毛皮を被った山伏だか修験者みたいな
沢山のおっちゃん達(だいたい40人位)が、来た時が楽しかったと言う。
おっちゃん達の顔は村人達とは全然違う初めて見る顔だった。
彫りが深くて、髪の毛も茶色っぽい色で、
日本人よりも、越してきて初めて見たTVで見る外国人の顔に似てる感じだったという。

おっちゃん達は村に入ると、
全員でヤマババさんに深々と御辞儀をしてから、
ヤマババ様以外の村の大人達全員と少数の子供達に目隠しをして、家の中に入らせて、
家の中から戸が開けられない様な木組みの仕掛けを施すと、
それ以外の子供達を呼び、
子供達を取り囲む様に円陣を組んで、
お経か祝詞か外国語みたいなものを一斉に唱えはじめる。
そして持って来たお札がいっぱい張ってある気味悪い壺の中から、
小さな白いお菓子みたいな塊を取り出して、
子供達に配って食べさせたのだ…

そして、「さあ、たんがみさまらのとこさ遊びに行けよ」とおっちゃんが言うと、
田んぼから沢山の歓声を上げながら、
真っ黒な顔の無い泥だらけの人の形をした者達が無数に這い出して走って来た…



639 :本当にあった怖い名無し:2012/06/21(木) 15:18:47.10 ID:CGPKhIrO0
そして子供達の手を掴み田んぼへと引きずり込もうとする…
何が何だかわからずに引っ張られる子、
面白がって自分から手を繋ぎ異形と一緒に田んぼに走っていく子、
泣き叫びながら必死に抵抗する子…
次々と泥中に消えていく…
妹ちゃんだけが、なぜか田んぼの中へ連れ去られなかった…

しばらくぽかーんとしていると
「妹ちゃんはこどま(子供?木霊?)さまにみみった(魅入られた?)だけな
ただのわっし(童子)だけん、ここにいっ(入)ちゃなんね。
さっ(寂み)しいかもしろんが、おれっちゃらがわぜん(和人?)
ぼんぞ(坊主?)らとはなす(話)つけっけらあっすん(安心)せえ」
と、おっちゃんの一人が言ったそうだ。
そういえば、自分一人だけはあの白い塊を貰えなかったと言う。
その後、おっちゃん達が戸を開けると、
出てきた村人は「てっぐ様あざっす」
「てっぐ様のおかげっす」とか口々に言うと、お礼をたんまり渡した。

その後、数日酒宴が開かれた後おっちゃん達は山奥へと帰っていき、
その数日後、妹ちゃんは田んぼで遊んでる時に、
急に村人目隠しを付けられて、手を引かれながら山を降りたそうだ。
道が急に平らになったと思ったら目隠しを取られて、
産まれて初めて見る車に乗せられて、遠い親戚のおばちゃんの家にやって来たそうだ…。

「そんな怖い話のどこが楽しいの!?」とおばちゃんは言った。
妹ちゃんは不思議そうな顔で「全部!」と言ったそうな。



日常以上オカルト未満


444 :名無しさん@おーぷん :2014/10/16(木)21:13:08 ID:TPIe1eCvU ×
先週の月曜日かな。
台風18号が過ぎてひるには晴れ渡った日@関東。

空が暗くなった頃に家路に着く時、何気なく空を見上げたんだ。
そしたら、目の錯覚かなんなのか、雲が人の顔に見える。
っていうか、何人もの顔が空に浮かんでた。
空に浮かんでた顔みんなキツい顔してたかな。


その頃、戦後最大の火山災害とかあったじゃん?
不謹慎ながら、うっはー!これは!!とおもって写メりまくったよ。
何枚もスマホの顔認識機能が作動して、
これヤバい!と思いながら10枚位は撮ったと思う。

けど、その次の日位から、スマホがやたら重くたなったんだよね。
しかも、iPhone6。
なんなんだよこれー。と思ってたけど、写メのことは思いつきもしなかった。

そんで、その週中のことだったとおもうんだけど、
まーた仕事帰りに空見上げたら顔があったんだよね。
今度は何人もってより、でかーい人が2人位?んで、バカだからまたカメラかまえたんだよ。

そしたら、スマホ越しに見たらもう明らかに怒ってる人の表情があった。
これはヤバい!とおもって、写メは取らなかった。
マジ怖かったしね。

その後ソッコー月曜日に撮った写メも消したよ。

おかげで最近、空を見るのが怖いわ。



日常以上オカルト未満


365 :名無しさん@おーぷん :2014/07/31(木)14:01:29 ID:T7yZOShC6 ×
今朝見た夢の話。

見知らぬ家で、姉が忙しそうにごはんの支度をしてる。
周囲にはこれまた見知らぬ7〜8人の子供。

バタバタ走り回って遊ぶ子供らをチラチラ見つつ立ち働く姉に
「何か手伝おうか?」と声を掛けると「おにぎり作ってくれない?」と。
子供らがもうすぐ帰るんだが、おにぎりを持たせてやらないといけないと言う。
炊きたての大量のご飯と多種類の具材を前に、
私は小さいおにぎりをたくさん作らなきゃと袖をまくる。


で、おにぎり作らなきゃ、作らなきゃと思いながら目が覚めて、あれっと思った。
私は現在実家を出て友人と同居してるんだが、おにぎりを作る習慣はない。
お腹も空いてない。

ふと数日前、同居してる友人が変なこと言ってたのを思い出した。
「お盆っていつだっけ?」と聞かれて、
この辺の地域は今頃じゃないっけ?と答えたら
「ああ…じゃあ今は道が開かれてるのかねえ。
ここ最近、玄関から風呂場の辺りの空気がおかしいんだよね。
悪い感じじゃないから大丈夫だと思うけど」


実は数年前にも私は似たような夢を見てるんだよね。
お盆時期に亡くなった人が出てきて、私が買った海苔巻きとおはぎ食べる夢。
お盆だってことすっかり忘れてたから、
その時は慌てて海苔巻きとおはぎ買ってきたけど。

今回もそうなのか?
見知らぬ子供たちにおにぎり要求されてるのか?
仏壇もないし無宗教なんだけど、おにぎり作って供える(どこに?)べきかと悩み中。



日常以上オカルト未満


233 :名無し :2014/05/03(土)23:06:44 ID:06ZDBX5hu 
きょうバイト帰りに体験した話。
月を見た。
普段の二倍くらいの大きさで
目線の高さくらいの凄く低い位置にある三日月。

ただ方角が真逆だった。
普段月が出る位置と真反対だった。
不思議なことがあるもんだと思ったんだけど
新聞で確認したらそもそも今日は三日月じゃなかった。
それだけ。





257 :233 :2014/05/14(水)08:32:44 ID:7v69FvNmP ×
私も狐狸かと思ったのだけれど土地的にそれはないだろうし、
母親は何故かUFOだと喜んでいました。
一体何だったのだろう。
毎日オカ板ばかり読んでいたから何か呼び寄せてしまったのかな、なんて思ったり。


 
258 :名無しさん@おーぷん :2014/05/14(水)09:26:40 ID:KGRkuvOFr ×
偽の月って確かに古くからある話だよな。
民話とかに近い。



日常以上オカルト未満


65 :名無しさん :2014/03/16(日)08:10:35 ID:q3bW3zxf6 ×
親戚のお爺さんの見舞いに行ったときの話。
お爺さんは脳溢血、一番奥の部屋で寝たきりだった。
ふとしたきっかけで俺は部屋にお爺さんと二人っきりになった。

急にお爺さんが布団から起き上がって、「今日は鰰大漁だなぁ!」と言い出した。
んで、また布団に入ったんだ。

栃木県に海はない、おかしなこと言うなと思っていたら、お医者が来て 危篤だと言う。
親戚に伝えようと電話したが、どこも中々でない。
やっと出たら、鰰が大漁でみんな浜に出てると……

親戚の家は秋田県。
亡くなる前に魂はアチコチ回ると言う話は本当なのかな?と思った出来事でした。




日常以上オカルト未満


48 :名無しさん :2014/03/13(木)09:33:06 ID:RqAUeXMRL ×
先日、ばあちゃんの49日。
終わって少したって夢を見た。


おばあちゃんが亡くなって、あの世はどんなとこか調べてた。
あの世に行くのは、幽界→霊界となるらしい。
あの世にものを送るのは、その写真や絵を送りたい人を考えながら燃やすらしい。
ばあちゃんが亡くなって数日後に、家と鍵の写真を燃やした。


そして夢を見た内容だが、
ばあちゃんと話した。
送った家と鍵は受け取ったの?とか聞いた。

詳しいことは覚えてないけど、
ばあちゃんはあちらでの生活は短くてすぐ生まれ変わることになる?から
家はありがたいけどあんま使わんかもっていうようなことやった。


日月神示にあるような構造改革で、幽界は崩壊するらしいから
それも関係しているのかな??
生まれ変わりまでのスパンが短くなってるのかな?



日常以上オカルト未満


27 :名無しさん :2014/03/10(月)00:32:41 ID:CGT3UJNJW ×
 一、二週間前 夜4時位までネットしてて
いい加減眠くなったから寝ようと目をつぶったら
十分ぐらいして顔を平手打ちされたような衝撃を食らってあわてて飛び起きた
周りを見ても何もなくて 寝ぼけのせいにして寝たんだ


次の日、母親が昨晩ラップ現象がすごかったと言う
そして母親の一言ですべてを悟った
「おじいちゃんが死んでちょうど一年かぁ・・・」

気づかなくってごめん



日常以上オカルト未満


14 :名無しさん :2014/03/07(金)09:50:11 ID:TeZsiHS7a
神社行ってお参りした後、落ちてたゴミを拾ったら、鳥居を出るときに「ありがとね」って聞こえたことある




887 :T.F 5:2010/09/18(土) 01:39:42 ID:HL6gQjCD0
店内に入って席に座った時に着信が入った。母からだった。
すっかり電話入れるのを忘れてた。
『11時過ぎても帰ってこんし、電話はつながらんし、ホンマにアンタなんしょんな!!』と怒鳴られた。
母が友人の家に電話をかけたらしく、
キャンプのため海に行ったことは、すでにばれているらしかった。
とにかく、婆ちゃんがカンカンにお怒りらしい。

その時は意外に落ち着いており、
まだ山に肝試し行ったことはばれてない。ばれたら婆ちゃんや爺ちゃんがどれだけ怒り狂うか、
ショック死するほど悲しむのでは、と思って言わないことにした。


確か、キャンプ場で隣の客が変な人だったから、
ファミレスで時間をつぶしてるとか、何とか適当に嘘を言ったと思う。
片づけもあるだろうからと、翌日の昼までに家に帰る事を条件に許可が下りた。

後から父に聞いたら、
その時の婆ちゃんはいつもからは想像できないほどに怒っており、「もう知らん!!」と、
自分の部屋にこもってしまったらしい。
父も生まれて初めて、あんなに怒った婆ちゃんを見たらしい。


皆ビビってたはずなのに、なぜか自然とさっきの恐怖体験の話になった。
こっからの会話は思い出しながらだから、若干変わってると思う。
最初は、
「ホンマなんだったん?あれって集団暗示ってやつか?」
「コックリさんとかってあんな感じになるんか?こわー!」
みたいな話だったんだけど、
「でも俺、意識はあったんよね。ボーとして、流れに逆らえんかっただけっていうか。
ゆすられた時に、流れが消えた感じですっきりしたけど」
「(友人の兄)さんは、ゆすられた時すっきりせんかったんですか?」って、友人の兄に一人が聞いた。





888 :T.F 6:2010/09/18(土) 01:42:05 ID:HL6gQjCD0
「俺、最初から最後まで全部意識あったよ。あれ演技なんよ。どう?ビックリしたやろ?
幽霊なんておらんって!冷めた??じゃ、もう一回行こう。
もぅ一回さっきの所行こう」
俺らは、「はぁ!!演技?ふざけんな!!」って本気で怒った。
皆あの時、自分がおかしくなってたのを自覚してたから、余計に怖くなって怒ったんだと思う。

「冷めさせてしまって悪かったわ。
なぁ、もっかい行こうや…。次はふざけたりせんけんさー。さっきの所いこーや、なぁー。なーって。
もっかい行けばいいやんかー」

皆が「絶対もう行かん」っていっても、
「行こうやー。根性無しかー。あれくらいでビビる奴がどこにおるんやー。もっかい行けばすむことやんかー」
と、さっきの所に皆で戻ろうって繰り返す。 語尾が異常に伸びてるのが印象的だった。


俺たちは兄にドン引き。
冗談でもこれはおかしいって思い始めた。
隣に座っていた半泣き状態の弟(兄の手を引いて車まで走ったやつ)が、
脇腹をつつき、腕を差し出してきた。
腕には、爪で深くえぐるように引っ掻いた跡が残っていた。
今まで気付かなかったのが、不思議なくらい血が出ていた。
演技でここまで弟にするか…。
脛を指差すので見ると、そこも内出血していた。

皆、兄が演技ではなく、今もおかしいままだと確信した。
「行こうや-。行けば分かるンやけんー」ってうわ言のように呟く兄を無視し、
明日、朝一でとりあえずお寺に行こうって事になった。


疲れてたからか、賑やかで安心したからか眠気が襲ってきた。
それに気付いたのか、弟は「兄貴は自分が見るから、寝たい人は寝てくれ」って言った。
俺は我慢できずにすぐ寝てしまった。



889 :T.F 7:2010/09/18(土) 01:45:15 ID:HL6gQjCD0
ファミレスの店員に起こされて目が覚めた。
皆寝ていたみたいだった。問題の兄も寝ていた。
店員の手前、皆を起こしてみたところ、兄は正常に戻っていた。
昨日のことはあまり覚えていないらしいが、
とにかくとても幸せな気分で、嬉しくて仕方なかったらしい。
神社で縄を見つけてからは、
その後の記憶があやふやで、皆を呼んだことも覚えてないということだった。
記憶はあまり無いが、感覚として、
達成感から来る快楽的なもの?が凄く、やり遂げた!という感覚だったらしい。


6時ごろ、十分に日が昇ったのでファミレスを出た。
そのままどこか近くのお寺に行きたかったが、
兄が、「朝早すぎるし、この辺の地理は良く分かんから、○○さん(山?地元の有名な寺らしい)に行こう」
と言い出した。
とりあえず、いったんキャンプ場に寄って、
テントを片付けようということになり、キャンプ場へ向かった。


テントを畳んでいると、母から着信が入った。
『お父さんと、○○キャンプ場の近くの喫茶店でモーニング食べよるけん、迎えに行く。
片付けまだなん?終わったらまた連絡して』とのことだった。

お寺で一緒にお払いしてほしかったが、お寺に行くというと、理由を説明しなければならない。
肝試しがばれるのはごめんだった。

片付けが終わり、両親に迎えに来てもらい、俺は帰ることになった。

父も母も同じ集落出身で、
小さいときから盆には海や山に行くなと言われ続けてきたので、不安だったらしい。
それに加え、婆ちゃんの慌てようにこれは異常だと感じ、
迎えにきたということだった。



890 :T.F 8:2010/09/18(土) 01:48:56 ID:HL6gQjCD0
家に着くと、爺ちゃん、婆ちゃんはカンカンにお怒りだった。
殴られこそしなかったが、今にも殴られんばかりの剣幕で怒鳴られた。
「嘘を付くことは最低だ!」とか、
「あれだけ何年も言い続けてきたのに海に行ったんか!裏切ったんやね!」とか
散々に怒られ、今日は一日中お経を上げるようにと言われた。


言われた通りお経を読んでいると、父と母も部屋に入って来て読み始めた。
最初、俺のために読んでくれていると思ったが、いつまでたってもやめて部屋から出ようとしない。
申し訳なく思って、
「もうえーよ。ありがとう。大丈夫やって、ちゃんと一人で読むから」って言うと、
「お父さんとお母さん、あんた迎えにキャンプ場の海辺まで行ったやろ?
やけん、今日一日ずっとお経読まないかんみたい」
それを聞いてゾッとした。
父と母は、海が見えるか見えないかのキャンプ場に、ほんの少しの間いただけだった。
このままじゃやばいんじゃないかと不安になった。
肝試しで怖い体験したのも、俺が行ったらいかん所へ行ったからなんか…?


怖くなり、婆ちゃんのいる居間に駆け込み、
昨日、海と山へ行き、山で肝試ししたこと、そこで起こったこと全て洗いざらいしゃべった。
婆ちゃんは目をひんむいて怖い顔をしたが、とりあえず今日はお経を読み続けるように言った。
爺ちゃんはあきれた顔をしていたが、「無事帰ってきたんやけんよかった」って言ってたと思う。

日が変わるまで、3人でお経を読み続けた。

日が変わって遅い晩御飯を食べている時、爺ちゃんに、
なんでこの集落では、盆に海や山に近づいたらダメなのか聞いてみた。
また、肝試しの時に怖い思いしたのは、行ったらいかん山や海に行ったからか聞いてみた。
爺ちゃんは、昔からダメって言われよるだけで、ずっと前に理由を聞いたけど良く覚えてないらしい。

聞いたことを要約すると、ここの集落に広がっているのは特殊な仏教?(仏教じゃなかったかも)で、
神道や一般的な仏教のようなお盆の意味じゃなく、
独自のもの、山や海の神とは別で仲が良くない?とかなんとか。
興味あるなら、詳しくはお寺に聞けと言われた。

「怖い思いをしたのは、海や山に行ったことが、直接関係あるかどうかは知らん。
まあ、無事に帰ってこれたんやけん良かった」
爺ちゃんの言葉に、婆ちゃんはずっとうなずいてた。



891 :T.F 9:2010/09/18(土) 01:57:06 ID:HL6gQjCD0
「とりあえず、あんたは明日、朝一番にお寺に行って来なさい」と祖母に言われた。
父に、「でも、携帯のアラームが鳴らんかったら、お前ら危なかったんと違うか?」と言われ、悪寒がした。
本当だ。もしあの時に鳴らなかったとしたら、5人はどうなっていたんだろう。
「何のためにセットしといたんか知らんけど、良かったなあ」

考えてみれば、11時にアラームセットしておいたのは、
この集落の独自の迷信があり、破るとひどく怒られるためだ。
怒られないために…キャンプがばれないためにセットした。

もしこの迷信がなかったら…
肝試しの恐怖体験は、俺が海や山に行ったことに関係なく、起こるものであったとしたら…
背筋が凍ったと同時に、
迷信に、また、これを受け継いできた集落に守られた気がした。


友人たち、友人の兄は皆お祓いを受けて、その後、特に不幸なことは起こっていなないみたいです。
友人の兄は、結婚して幸せに暮らしています。
俺は、次の日お寺へ行き、お祓い?してもらいました。
その後、また一日中お寺でお経上げました。
今まで特に変わったことは無いです。元気に大学生やっています。


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∧∧山にまつわる怖い・不思議な話Part50∧∧


879 :T.F 1:2010/09/17(金) 19:11:36 ID:dJ+Cl42o0
4年前の盆休みの話なんだけど、
怖い体験(自分的に)したので暇な人良かったら聞いて下さい。


うちの家系では(地方では?)、
基本的にお盆は海や山、どちらも近づいてはいけないという決まりがあり、
小さいころからずっと、海や山に盆は近づいたことは無かった。
そのことにこだわってたのは、
祖父や祖母の代の人であり、父や母の世代からは、うるさく言われたことは無かった。
けど小4位の時、年寄り世代が盆に山に入った2つ上の先輩を、
どなり散らし、しばき回してるのを見てから怖くなり、
盆の間は、親戚の家とお墓参りぐらいしか外に出なかった。
中学校まで、盆は墓参りと仏壇参り位しかしてはならない時期、と思っていたほどだったw


市内の高校に入学して、
皆が盆でも平気で海に泳ぎに行っているということを知り、本当に驚いた。
夏休みに入って、当然メールが友人から来た。
盆の中日に海行ってキャンプしよう、という内容だった。

今まで迷信に騙され盆をエンジョイしてなかった、
くそう!爺婆め!!という気持ちが大きかった俺はすぐ『OK』と返したと思う。
祖父、祖母にばれたら、怒られるのは分っていたので、
父母にも本当のことは言わず、
「市内の友人の家でBBQやる。そのあと終電で帰ってくる。多分、帰るのは11時くらいだと思う
と嘘をついた。

(これなら、11時くらいに「終電に乗り遅れた」と電話して、「近くのファミレスで過ごす」と言えば
大丈夫だろうと思った。父母は晩酌するから、市内まで迎えに来ないとふんでいた)





880 :T.F 2:2010/09/17(金) 19:14:10 ID:dJ+Cl42o0
当日、友人の兄(大学生)の運転する車で、海水浴場に隣接する町営のキャンプ場に向かった。
メンバーは、友人の兄も入れて5人。

テントの設置を終えて、海で泳いだ。
人はかなりたくさんいたと思う。
盆でも皆海で泳いでるじゃねーか!迷惑な迷信押し付けてくんなよ!!って思ったから。


海でも変な体験はあった。
浮いてた海藻がどう見ても長い髪の毛であったり、
ランニングシャツ来て海の中でボケっと立ってたオッサンが、急にもぐり、
いくら待っても浮いてこなかったり・・・。
後、記念写真をテントの前で撮ったんだけど、5人とも膝頭に顔のようなものが写ってたり、
1人だけ異常に青白い顔してたり。
まだいくつもあるけど、どれも「気持ち悪いなー」位で、気のせいと言われれば、そうかもなで終わる程度。


日はまだ高かったが、5時頃にキャンプ場に戻り、BBQした。
飯食ってる時、今から何する?って話になった。
やはり予想通り、お約束の肝試しになった。
場所は、車で1時間くらいの約1000mの山(登山で有名らしい)の登山道から、
500m位入った所にある神社に決定した。

俺はその神社のことは全く知らなかったが、大学生のDQNの間では出るって有名なところらしい。
近くの峠走ってる走り屋が、なぜかここで死んでたとかなんとか。
車の中で怖い話(主に友人の兄の体験した話)してたときに教えてくれた。


そこへ向かう途中にも、結構奇妙な事が起こった。
オートマ車にもかかわらずエンストを起こしたり、
山道走ってたら、遠くの前方に懐中電灯くらいの灯りが見え、
近づいてくるように見えたのに、結局誰ともすれ違わなかったり。(一本道のはず)
地図確認のために路肩に車を寄せて停車したら、車を寄せた方の道路にあった街灯が一斉に消えたり・・・。
なぜか皆(俺も含めて)、怖がらず逆に盛り上がっていった。

皆テンションが上がっているのだが、おかしなテンションで、何と言うか、
楽しさで上がっているわけではなく、かといって、怖いから無理して上げていこうというのでもない。
なんだろうか?言葉で表現しにくいテンション。
全身の毛が逆立ってるような感じ?
もしここで何かのきっかけがあったとしたら、
車の中で、皆が笑いながら全員死ぬまで殴り合うんじゃないか、と感じさせる異常なテンション。



881 :T.F 3:2010/09/17(金) 19:15:24 ID:dJ+Cl42o0
そうこうしているうちに、そこに着いた。
駐車場の脇にダムがあり、そこからから登山道まで、ダムを半周する形で歩かなければならない。
今思えば、深夜(といっても10時位だが)で、
先には山しかないんだから、なぜ登山道入り口付近に車を直付けしなかったのか分らない。
その時は、俺を含め誰も気にならなかったみたい。

印象に残ってるのは、皆ニタニタしてた。
誰も冗談一つ言ってない。誰もしゃべってない。嬉しいことなんて何も無い。
ひたすら友人の兄の後に付いて歩いてただけなのに・・・。
俺もなぜか無性に嬉かった。
多分笑ってたんだと思う。


登山道入口に着いたが、誰もそこで止まることなく山道へ折れて行った。
山道に入ってからだと思う。
誰ともなく、「んふふふ」、「プッククフ」って声を出し始めた。
笑い声を無理に押し殺そうとしてできず、口から息が洩れてしまったような声。
今思うと、本当に気持ち悪いし怖い。
あの時、俺も多分笑ってたんだからゾッとする。


神社に着くころには、皆声を出して笑ってた。
今思い出してみると、全員引き笑い?になってたような、
「ひっひっくっひっひッ」みたいな笑いかただったから。
俺は嬉しくてたまらないのに、涙を流してたはず。後、軽い呼吸困難みたいになってて苦しかった。


神社の鳥居をくぐると、皆一斉に別々の方向に向かって歩いていった。
俺はしばらく境内の中をぼんやりふら付き、小さい池(堀?)のようなものを見つけ、
その淵にしゃがみ込んでた。
涙が池の中に落ちるのが、何故か楽しくてしょうがなかったんだと思う。
「ぅお~~い!!」
「ぅお~~~~~い!!!」
「きて~~~~!!」
境内の真ん中で、友人の兄が嬉しそうに叫びながら皆を呼んでいた。

その声を聞いたとたん、
何故か今までの最高に嬉しかった気持ちから、
急にどうでもいい、だるい、面倒くさい、嫌だ、やるせない、そんな気分に変わり、
「ああ行かんとな・・・」と思った。

皆に近づくにつれ、どんどん悲しくなった。最後には嗚咽してたかもしれない。
懐中電灯に照らされた友人の兄は、満面の笑みを浮かべていた。
手には朽ちてささくれ立った縄を持っていた。
皆はすすり泣いていたと思う。



882 :T.F 4:2010/09/17(金) 19:30:11 ID:dJ+Cl42o0
「さーぁ!着信が入りました。
相手はいったい誰なのか。この携帯の持ち主の知人でありましょうか?
はたまたまったくの他人なのか?184を押してしまえば・・・・」
突然、俺の携帯から大音量でアナウンスがはじまった。

一瞬「ふんん?」と思うと、1テンポ遅れてビックリし、半分腰が抜け尻もちを付いてしまった。
と同時に、大事なことを思い出した。
11時が来た。
親に電話しないと!!

周りを見渡すと、俺の隣にいた友人も腰を抜かし、
目が合うと、「お前の?なんやー!ビビったわー」みたいなことを言った。
兄の方は、縄を持ったまま小声でゴニョゴニョつぶやいてた。
とにかく、俺も隣の友人もおかしな状況であることに気づき、変になってる友人3人をゆすった。
兄の方もゆすったが、縄を掴み
「ウーッ」ってうなってておかしいままだったから、
とりあえず駐車場まで戻ろう、兄は最悪引きずって行こうって事になった。
縄を取り上げ引っ張ってみると、思ったよりすんなり付いてきた。

何故か意識がはっきりとしていたであろう、この時の方が良く覚えていない。
一回兄が暴れて、引っ張ってた弟がこけたような気がしないでもないが、
とにかく、駐車場の車に乗り込んだときには皆いた。


車に乗り込んだときには、時折激しいしゃっくりはするものの、いつもの友人の兄に戻っており
「よーわからんけど、なんだったんや!?」みたいなことを言ってた。
とりあえず、30分位の所にあるファミレスに行くことになった。

また兄がおかしくならないかが心配だったが、誰も車の免許を持ってないので、
せめてと、『平井堅のpopstar』とか『ゆず』とか、テンションの上がる歌を熱唱して気を紛らわせた。

ファミレスに着くと12時少し前で、人はまだたくさんいた。


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