サイケデリック・奇譚

永遠の日常は非日常。

カテゴリ: サイケデリック・カルチャー

http://toro.2ch.sc/test/read.cgi/occult/1445092650/

1 :本当にあった怖い名無し:2015/10/17(土) 23:37:30.45 ID:9L6g3+Q90.net
あれ実話なの?本、部屋に置いとくの嫌すぎ


2 :本当にあった怖い名無し:2015/10/18(日) 12:03:16.23 ID:eclbIp590.net
ブコフにもっていくとするか…



3 :本当にあった怖い名無し:2015/10/18(日) 12:34:08.35 ID:aH/R4WfU0.net
他板にも書いたけど、あれ『背乗り注意報!』と思って、
「この登場人物、どこで入れ替わった(背乗りされた)のかな?」を念頭において読むと、
部屋においておくのまで怖いと感じる事はないし、
逆にアマゾン・ヤフーで低評価付けてる人の書いてるもどかしさや
物足りなさも無くなって丁度いい感じだよ。
個人的な感想だけど。

ちなみに、あの本が書かれたのは尼崎角田李コンクリ遺体事件の年
(書かれたのはそれ以前だから、北九州監禁致死や愛犬家殺人事件の方が念頭に有ったと思われる)
北九州監禁事件同様の事件が起こる→主犯のXとYが放火の上逃亡
→一見凄惨な一家心中の様になる。

もしXとYに政治的に強いバックが居てそのまま庇われ、野放し 
→地元ではタブー化。

ジャーナリストが(怪談と言う形でも)調査すれば様々な警告がなされるのは
プチエンジェル等の事件と同様。

被害者は皆、結婚・土地の購入・そこへの引っ越し
(どれも皆本名その他の個人情報を渡す行為である)の経歴有り。
データーを得た、XとYから始まる背乗りグループが
ちょうど良いターゲットを決め、様々な手段でおかしくなるまでほのめかし……。

陰謀もの小説じゃあるまいし(あきれ顔)と思われるかもしれないが、
まあ、どっちの考えがあの本が『怖いか』という話ですから……
俺の場合、こう考えた方が怖くなかったんでそうしてますw

>>2の場合、家に置く方が怖いか、個人情報晒してブコフに売る方が怖いか……
どちらかをお選びくださいw


4 :本当にあった怖い名無し:2015/10/19(月) 17:39:08.02 ID:NOnp9TES0.net
図書館で借りて読んだ
あの本が実話であろうと無かろうと、呪われてるなら
出版社も輸送経路も店もブックオフも全部呪いでやられてるはずだから安心しなさい
世界中から呪いの動画があつめられてるYoutubeのサーバーは今日も元気にフル稼働だし、
呪いはスイッチが入るまでは起動しないのだと思う
>>3
深読みしすぎだろうな
ありゃ怪談の系譜を辿れた珍しい例だろう
人や土地を物として考えれば、物に因縁が染みついたというよくある怪談
本にもあったけど、曰く因縁のある家から建材持ってきたら変なことが起こるの当たり前
首つりした木で家を造ったら大変なことが起きたなんて話も聞いたことがあるな
ただ、そういう木で船を造ると沈まないなんていう迷信もあるらしい


5 :本当にあった怖い名無し:2015/10/19(月) 19:10:17.58 ID:pQWr9hR/0.net
>人や土地を物として考えれば、物に因縁が染みついたというよくある怪談
それだと、アマゾン・ヤフーで低評価付けた読者がこぞって叫んだ、
「じゃあなんで大元の怪談の詳細を書か『なかった』んだ~!」 というもどかしさが、
どうしても残ってしまうという欠点があるんだよな……。
小野先生、一気に、
「奥山怪談はありまぁ~す!」テイストな、怪談界の小保方になってしまうという欠点がw


6 :本当にあった怖い名無し:2015/10/19(月) 19:32:30.12 ID:pQWr9hR/0.net
そんな危険(怪談界のオボ扱い)を冒してまで、なぜ書かなかったのか?
もしかして元の怪談のタブーが、霊的な障り云々より政治的な何かだったんじゃなかろうか?
……だったら分かる。
話は一気に怪談じゃなくなって国際的な陰謀話になってしまう。
一作家の手には追えなくなってしまう。
俺はそれで納得しました。
いや、無理にでも自分を納得させましたw

50年以上前に亡くなった方の無念が伝染する様に今も広がり続けると考えるよりは、
怖くないんモンでw


7 :本当にあった怖い名無し:2015/10/19(月) 20:41:04.56 ID:qEcSx+NK0.net
実名が入り混じってるから結構マジなのかと思った。
出てくる事件が全部現実の事件とリンクしてそうなんだよなあ。



http://toro.2ch.sc/test/read.cgi/occult/1438102711/

86 : 本当にあった怖い名無し:2015/08/05(水) 18:04:16.16 ID:td6C9FJS0.net
小泉八雲の「怪談」に収録されている話
「小豆とぎ橋」

その昔、松江藩にある普門院という寺の近くに「小豆とぎ橋」という橋があった。
この橋には、夜になると女の幽霊が現れて、橋の下で小豆を洗っているという言い伝えがあり、
この場所で謡曲・杜若(かきつばた)を謡いながら歩くと恐ろしいことが起こるので、
決して謡ってはならないといわれていた。

ある日「この世に怖いモノなどない」と豪語する侍が
「小豆とぎ橋で杜若を謡うと恐ろしいことが起こるだって? だったら試してみようじゃねえか」
とその謡曲・杜若を大声で歌いながら橋を渡った。

侍は見事橋を渡りきり
「それ見ろ、なんも起こらなかったじゃねえか。幽霊も大したことはねえな」
とげらげら笑い、 家へと帰った。

侍が家の門まで来ると、すらりとした美女に出会った。
女は侍に箱を差し出し「これは私の主からの贈り物です」と告げると、パッと消えた。
消えた女に驚き、いぶかしく思った侍が箱を開いてみると、
中には血だらけになった幼い子供の生首が入っていた。

驚いた侍が恐怖のあまり家へ入ると、
そこには頭部をもぎ取られた自分の息子の体が横たわっていた。

「触らぬ怪異に祟りなし、幽霊や怪現象をなめてかかると酷い目に遭うぞ」
という教訓なんだろうけれど、
自分の親父が幽霊に喧嘩を売ったせいで、
幽霊に首をもぎ取られた息子があまりにもかわいそう過ぎる…。
というか、なんで幽霊も侍じゃなくて子供の方を狙ったんだよと突っ込みを入れたくなった。

なお、現在小豆とぎ橋は取り壊されているものの、
松江城付近の川である堀川を遊覧船に乗って巡っていると
普門院橋をくぐった先の川土手で、突然女の幽霊があらわれるという噂があるらしい。



http://toro.2ch.sc/test/read.cgi/occult/1433256994/

114 : 本当にあった怖い名無し:2015/06/10(水) 15:05:07.44 ID:NiSeGD230.net 
フランツ・カフカの短編「断食芸人」

断食を興行とする芸人がいた。
断食芸は人気の芸で、断食芸に対して町中が沸き立っていた。
断食の日数が増す程に人々の目は好奇心に光る。
間近で見るために席を予約する人まで現る程だった。
一方で芸人の痩せて青白く肋骨が浮き立った身体を見るに堪えられず
絶対に見ないという人もいた。

芸人は格子の付いた檻の中に入れられていて、敷き詰めた藁の上に座っている。
芸人は時おり水で口を湿らすだけで、何も食べない。
また人目に隠れて物を食べないようにと常時見張りが付いているが、
芸人は見張りが厳しい程喜んだ。
自身の継続する断食に誇りを持っていたからだった。
見張りが自身の目の前でこれ見よがしに食事を貪ろうとも、
断食に誇りを持つ芸人にとっては羨ましいどころか、
自身の自尊心が高められるのだった。
芸人にとって断食はこの世で最もたやすいことだと言ってよかった。

断食を続けるのは40日間と興行主に決められている。
40日を過ぎれば断食を終え、よくぞここまで耐えたという風に人々に迎えられ、食事を出される。
しかし芸人はそれでも食事を口に入れたくなかった。
食事を見ると逆に吐き気に襲われた。

よくぞ耐えたと食事を差し出す周囲の人々。
しかし芸人にとっては、それは断食し続けているという栄誉を奪われるに等しかった。
何故ここまで耐えたのに、ここで断食をやめなければいけないのか?
芸人は断食に対する誇りが行き過ぎて、そんな考えをするようになっていた。

断食芸の最後を締め括る、芸人に出される食事。
見に来た人誰もがその様子に満足していた。ただ一人、芸人自身だけが不満だった。


115 : 本当にあった怖い名無し:2015/06/10(水) 15:06:41.22 ID:NiSeGD230.net
その後、断食芸の人気はすっかり衰え、どこへ行っても白い目で見られるようになった。
芸人は長年の付き合いだった興行主と別れ、サーカスと契約を結ぶ。

芸人の檻は動物の檻とともに見世物の通路に並べられた。
珍しい動物を見にやってきた客は芸人に興味を示さない。
寧ろ客からすれば細い通路の中、早く動物を見に行きたいのに邪魔な見世物、という扱いだった。
芸人は人々に忘れ去られてしまうが、
唯一の誇りである断食を全力を尽くして続け、見事にやってのけた。
しかしそれが何になったというのだろう、誰もが前を通り過ぎてゆくだけ。
もう誰も断食の日数等数えていなかった。
断食の日数を示した板は最初はきちんと取り替えられていたが、
その内同じ板がいつまでもぶら下がっていた。

多くの日が過ぎ、芸人の檻が監督の目にとまった。
中では芸人がまだ断食を続けていた。
監督は問い掛けた。

「いつになったらやめるんだ?何故おまえはそこまで続けるんだ」

「断食以外に、他に仕様がなかったもので」

「どうして他に仕様がなかったのだ」

「私はうまいと思う食べ物を見つけることができなかった。
もし好きな食べ物を見つけていたら、断食で世間を騒がせたりしないで、
みんなと同じようにたらふく食べて暮らしたに違いないんだ」

その言葉が口から漏れた途端、芸人は息絶えた。

「よし、片づけろ」と監督は言った。
芸人は藁くずとともに葬られた。
芸人が入っていた檻には代わって活きの良い豹が入れられた。
喉から生きる喜びを吐き出すような豹の檻に
人々はひしと集まり、一向に立ち去ろうとしないのだった。


116 :本当にあった怖い名無し:2015/06/10(水) 15:09:16.45 ID:NiSeGD230.net 
個人的に著者のカフカの逸話を聞くと、この話が余計に悲しく思えてきた。
彼は健康体を維持しようと、極度なまでに食事を制限し、
間食なんてもってのほかで、おやつなど害だと述べているほど。
菜食主義で、肉も全く食べなかった。

悲観的故に自分に厳しいカフカはその食への制限が行き過ぎて、
健康体の維持どころか拒食症のようになってしまう。

母親が泣きながら食事を差し出してもカフカは口に入れられなかった。
無理な食生活をしたせいで最終的には彼自身の死に繋がる病気にもなってしまう。

断食芸人最期の台詞は、まるで著者カフカ自身を表しているようだという文学研究者もいる。




http://toro.2ch.sc/test/read.cgi/occult/1427669698/

971 : 本当にあった怖い名無し:2015/05/31(日) 12:34:48.43 ID:8Dz8pdvb0.net
ムーミンシリーズに、登場する度に後味が悪いというか物悲しいような、
複雑な気分にさせられるキャラがいる。
モランという名前で、よくみんなのトラウマにも挙げられるキャラ。
容姿は文章じゃちょっと説明しにくいので画像を下に貼っときます。
因みに女性。

ムーミン谷は色んな生物や種族が価値観は違えど皆受け入れあい、共生している。
だからこそムーミン谷はユートピアなのだ。
こんな風な言葉がムーミンの原作の解説にはあった。
しかしそのムーミン谷に陰を落とす存在、誰とも共生出来ない存在、それがモラン。

モランの体は冷たく、彼女に触れた者は下手すれば凍え死んでしまう。
彼女の周りは冷気が立ち込める。
彼女が通った跡は凍りつき、長く佇んだ場所は二度と草花が育たなくなる。
原作では氷のような声と表現され、アニメ版「楽しいムーミン一家」では呻り声しか発さない。

モランは寂しく、体は冷たく、常に(暖をとる意味でも、人肌が恋しい意味でも)
あたたかさを求めて彷徨っている。
けれど彼女が焚き火を求めても近づいた途端冷気で火は消え、
他人を求めれば他人は恐ろしさに逃げていく。

以下、原作のエピソード。


972 : 本当にあった怖い名無し:2015/05/31(日) 12:37:41.64 ID:8Dz8pdvb0.net 
ムーミンパパが若い頃の話では、パパはモランに追われていた人を助ける。
「なんでこんな事をするんだ!」とパパ。(アニメ版での言葉だった気もする)
ただ人肌を求めているモランからすれば理不尽な台詞。
そしてこの回で確信したのが、モランは昔からずっと彷徨っているということ。

スナフキンが子守をする話では、
彼がなかなか言う事を聞いてくれない子供達に困っていると、
ミイが「モランのことを言っておどかしなさいよ!私の姉さんはそうするわ」と言う。
モランは恐いもの、嫌われものの代名詞。

ムーミン一家が島へ移住する話では、
ムーミンがとある目的で夜中、カンテラを振っていた所に
海を凍らせその上を歩いて、モランがカンテラの明かりを求めてやってくる。
凍りつくのは怖いけど、仕方なくその日から浜辺にずっといるモランに、
夜中になるとカンテラを振ってやるムーミン。
モランは揺れる明かりを目で追うだけ。

ある日、カンテラを振って貴重な油を減らす事にイライラし、
ついでに嫌な事があったムーミンは、モランが少し近づいているのを見て、
思わず怖さも相まり当たり散らす。「あっちへいけ!」と。
モランはその日から悲しそうな声で毎晩鳴くが、
ムーミンは特に何もせず、もう浜辺へカンテラを振りには行かなかった。

モランに思いやりを持ってくれたムーミン。
しかし突き放してしまう。
考えの無い優しさは人を傷つけてしまうというのはこういう事なんだな、と思ってしまった。
でもまあそんな哀愁漂うモランが好きだったりもする。

上が原作のモラン(ムーミンがカンテラを振る時の挿絵)
下がアニメのモラン。






http://toro.2ch.sc/test/read.cgi/occult/1382553456/


177 : 本当にあった怖い名無し:2014/02/28(金) 21:01:01.69 ID:Q8HARNow0.net
言う友達もいないのでここで書かせて

夜眠れなくて
「あぶくたった煮え立った煮えたかどうだか食べてみよ~」って唄をノリノリで頭の中で歌ってたら
歌詞の「コンコンコン 何の音?」のところで部屋が2回ノックされた
気にせずノリノリで歌ってた

歌い終わった瞬間
誰かに首を掴まれ部屋中引きずり回された




178 : 本当にあった怖い名無し:2014/02/28(金) 23:10:18.68 ID:Hj1S0xYG0.net
この歌で遊んだ覚えがある
鬼の役の頭わさわさして食べるんだっけ


179 : 本当にあった怖い名無し:2014/02/28(金) 23:21:31.75 ID:GhDDLvVLP.net
普通に怖いな。



181 : 本当にあった怖い名無し:2014/03/01(土) 08:45:24.15 ID:2ka7GnXK0.net
177です
次の日妹に教えたら
面白そう!とネットで歌詞を調べて
寝る前に頭の中で歌ったら人生初体験の金縛りにあいました(妹が)
 
動けない間中顔に髪の毛がサラサラ当たる感触がしたそうです
妹はベリーショートなので有り得ない筈と怖がってた


自分は引きずり回されたあと気がついたらベッドの上で汗だくになってたけど
夢だとしたらどこで寝たのかわからない
寝付きの悪い自分がかなりノリノリで歌っていて、 いきなり寝落ちしたとは思えなくて。
 
不思議なのは引きずられてる間音が全くなかったこと
自分の叫び声も、ばたつかせる足も壁を蹴る音も


母に教えたら怒鳴られました
理由は教えてくれず、ただそんな事はやめなさいとだけ言われました
いまだに部屋の中引きずられてる時の景色忘れられません


182 : 本当にあった怖い名無し:2014/03/01(土) 19:32:28.24 ID:FP4KYJs+P.net
やばいなーそのうた


183 : 本当にあった怖い名無し:2014/03/02(日) 04:46:18.94 ID:5rIsYP350.net
大丈夫だよ。未就学児童の遊びの歌だから。
まぁもしかしたら籠女のような要素もあるかもしれんが。
まして
鬼「コンコン♪」
鬼以外「何の音?♪」
鬼「○○(風とか)の音♪」
鬼以外「あ~良かった♪」を数回ループしたあと
鬼以外「何の音?♪」
鬼「オ、バ、ケの音ぉ♪」
まで行ってからはじめて鬼ごっこが開始される。

 
寧ろこれをフルコーラスで知っているということは結構なオサーンかBBAな訳で、
脳内とは言え夜中にノリノリでという方が怖い。


184 : 本当にあった怖い名無し:2014/03/05(水) 02:10:12.13 ID:dpQPX8HzO.net
あぶくたったとはないちもんめは昭和の遊びだよな
平成の奴らは知らんだろうな


186 :本当にあった怖い名無し:2014/03/05(水) 20:56:16.30 ID:IU/ag3B40.net
「あずき」立った煮え立っただと思ってたんです、ずっと
ひょんなことから「あずき」じゃなくて「あぶく」だと知って何やら嬉しくなって
ノリノリでフルコーラス歌ってました

夜中歌ってみましたか?
歌ってみたほうがいいと思います
何かがくると思わないでただ楽しく歌を楽しんで歌ってみてほしいです
うたうべきだと思います
そのうち頭から離れなくなります あぶく です

夜になると仕事をしていても口ずさむようになれます
煮えたかどうだか あぶく です
鍋で泡立つ煮えたかを考えてください
歌ってみてください 何の音か聞いてみてください子供のように
 
もし子供のころこの歌で遊んだ覚えがあるならその頃に帰ってそのままに

是非うたって見てください
歌ってみるべきだと思います
 
きっとうたうべきだと私は思います
皆が歌わないといけないと思います


188 : 本当にあった怖い名無し:2014/03/06(木) 01:56:35.98 ID:VdtT/zQiO.net
あぶくたったが不可解なのは、食い残しの鍋を戸棚にしまって鍵をかけて寝ましょってくだり
戸棚じゃ腐るだろ
つーかなんで鍵を!?
やっぱあれか、人肉だからなのか・・・


http://toro.2ch.sc/test/read.cgi/occult/1421704408/


325 : 本当にあった怖い名無し:2015/02/14(土) 19:17:15.21 ID:dKfLFBMx0.net
ピーターパンの語られなかった結末

ディズニー映画のピーターパンは最後に「一年後に会おう」と言って終わった(記憶違いだったらすまん)
実はこれには続きがあるただ余りにも夢がないせいかディズニーではカットしたようだ
それがこれ

 
ウェンディはピーターパンとの逢瀬を毎年楽しみにしていた
しかし永久をネバーランドで生きるピーターパンからしてみれば
人間界の1年など1ヶ月程度にしか値しない
ネバーランドで遊んでいる内にピーターパンはすっかり人間界との時間の感覚の違いを忘れてしまっていた

一方のウェンディは来ると言っていたピーターパンが何時まで経っても来ないのに落胆し歳を重ねていった
そして結婚して娘を産んだ
 
その頃にようやくピーターパンはウェンディとの約束を思い出し人間界に向かったのだ
ウェンディはピーターパンを見るなり「約束を果たしに来たのね!」と歓喜した
反対にピーターパンは落ち込んだウェンディが大人になってしまったから
ネバーランドは子供の世界
大人になったウェンディはもうネバーランドに行く事はできないのだ
途方に暮れたピーターパンは仕方なく娘を攫っていった

泣き崩れるウェンディ、娘を攫いネバーランドに連れていくピーターパン

これが本当の終り


現代はCG技術が発達し、アナログな特撮技術は逆にマニアックなファン扱いされることも多い。
だが、日本の特撮技術が世間を圧巻した時代もあった。
今の感覚からすれば拙い映像のように感じるかもしれないが、当時は日本の特撮技術は世界に引けを取らぬほど先端をゆくものでもあり、日本の独特のストーリー感覚から生まれる物語は、現在でも海外にすらファンを持つ。

「大魔神」シリーズは、1966~1969年に製作された大映映画会社(現・KODOKAWA )が手掛けた特撮時代劇3部作であり、大魔神とは物語中に登場する守護神を指す。

1作目「大魔神」2作目「大魔神怒る」3作目「大魔神逆襲」ともに、ストーリーは至ってシンプル。
古代信仰の象徴であった武人の石像が、人々の願いとともにその怒りを爆発させ、神罰を与えるというもの。
各エピソードは独立しており、同じ石像が登場するというよりは、各地に残る信仰を各々の土地の人々が崇拝しているといった設定を持つ。

しかしそのシンプルさと対照的な重厚で深みのあるリアリティに満ちた時代劇ワールドは、かえって時代や権力に翻弄される人々の願いや必死に生きる様を見事に描き出した。

とはいえ娯楽性の高い作品であり、無表情の武人神が両腕を振ると怒りに満ちた表情に変わるといったパターン性は多くのファンを獲得し、現在でもパロディ的なサブカルチャーを生みだしている。
海外名はそのものズバリ「DAIMAJIN」。



ここでは1作目を取り上げる。


【ストーリー】
・時は戦国時代。
丹波の国には、決して人は登ってはならないという神山があった。
魔神「阿羅羯磨(あらかつま)」が山に封印され、さらに武神が魔神を抑え込んでいるという。
山鳴り(地鳴り)の響くなか、村人達は神の怒りを鎮める為に祭り(儀式)を綿々と行ってきていた。

ある夜、再び地鳴りが響く。
村人達は神を鎮めるために集まり、不安にさいなまれながらも祭りを行う。
その祭りは独特のもので、古代信仰色が強く、巫女・しのぶを中心とした炎の儀式だった。
一方、領主の花房家では幼い息子と姫が怯えていた。父親である領主は、村人の不安を取り除くために祭りへと使いを走らせる。

しかし、その夜は花房家最後の夜でもあった。
家老・大館左馬之助は下剋上を企んでおり、既に多くの家臣が左馬之助に寝返っていた。
花房家の者は次々と惨殺されてゆき、わずかに残っ花房家臣らも、幼い兄弟・忠文と小笹を忠臣・小源太に託して囮となる。「生き延びたら、10年後に会おう」と約束して。

小源太は、魔神の巫女しのぶの甥にあたる。
花房の生き残りの兄弟を抱え、必死に国超えを図るも包囲網は厚く、仕方なくしのぶは3人を魔神の住む山へと導いた。

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・10年後。
野心家の左馬之助は領土を拡げ、領民達は次々と作られる砦の建設に苦役を強いられていた。
左馬之助は人々が団結することを警戒し、魔神の祭りも禁じている。
男達は全員徴収され、村には女と子供しか残らず、作物も満足に育たない。
怪我をした者、病気の者も満足に手当てを受けることもできず、人々は生きる希望を失っていた。

幼い男の子・タケは病気の母のために父親を探しに砦に紛れ込むが、作業の遅れを気にやむ上役は殺してしまえと命じる。老いた祖父の助けをかりてタケは脱出するが、母親は死んでしまった。

タケの父親もまた、病気の仲間を気にかけたことで上役の怒りを買っていた。
さらに、花房家の家臣の生き残りが未だにウロウロと姿を現す。領民達もまた、かつての領主を慕っている。
現領主である左馬之助の怒りは納まらない。

阿羅羯磨が封印される山奥にて、花房の生き残りの兄弟は立派に成長していた。
阿羅羯磨は巨大な武人の石像に封印されており、その石像のすぐ側らにある祭壇の洞穴に暮らしながら、兄弟と小源太、しのぶは密かに御家再興の機を伺っている。

里に偵察に出た小源太は左馬之助らに捕まり、拷問を受けた後、見せしめのために吊るされたという。
助けに行った忠文が見たのは、小源太ではなく、半殺しにされたタケの父親だった。忠文をおびき出すための罠だったのだ。

小源太としのぶの関係は秘密のままだったが、しのぶは巫女の立場から、領民達の苦しみは神の怒りに触れると左馬之助に忠告し、圧政をやめるように嘆願。
しかし、左馬之助は「神罰があるなら見せて見よ」と、しのぶを斬り殺してしまった。
血を吐くような呪いの言葉とともに、魔神の巫女は死ぬ。

領民共が素直に従わないのは、魔神の信仰のせいだ。この世に神などいない。
人々の団結の源となっている信仰を打ち砕くため、左馬之助は神山にあるという神の像の破壊を配下に命じた。
従わねば、自らの身が危うい。
祟りを信じる者、笑い飛ばす者、様々な心中を抱えながら、人々は石像の破壊に向かう。

・神山には、母を亡くしたタケが神に助けを求めて入り込んでいた。
タケを人質に取られ、小笹は仕方なく武人神の元へと左馬之助配下を案内する。
巨大な神の石像に人々は畏れ戦くが、命令通りに破壊せねばならない。
ついに、石像の額に鏨(たがね)が打ちこまれた。深々と刺さるその傷跡からは、鮮血がしたたり落ちた。

人々がパニックに陥るなか、突然地震が起き、地面がぱっくりと開いた。
ゆっくりと、石像の全身があらわになる。
左馬之助の配下の者達は、次々と地割れの中にのみこまれていった。

怒れる神に、小笹は自らの命をかけて兄の助けを乞う。
憤怒の表情を浮かべた魔神は、光となって飛び去った。

「映画 大魔神」の画像検索結果


・砦の建設現場。
花房家最後の生き残りである忠文と、小源太、そしてタケの父が磔で殺されようとしていた。

花房の殿様が生きていれば、いつかこの圧政は終わる。そう信じていた領民達の希望も打ち砕かれ、左馬之助は勝利に酔う。かつて、放浪していた自分を取り立て、家臣とした花房家を出し抜いて藩を奪った時のように。

だが突然、突風が吹き荒れて天から光が舞い降りた。それは巨大な魔神の姿と化し、ゆっくりと、砦と城を踏み潰しながら歩き出した。
逃げ惑う人々を次々と踏み潰し、魔神はひたすらに左馬之助を追う。
こっそりと忍び込んでいた花房家の残党により、小源太と忠文、タケの父親は助け出された。

ついに追い詰められた左馬之助は、魔神の手により磔にされた。
額に打ちこまれた鏨を引き抜き、魔神は左馬之助の胸に突き刺したのだ。

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・神の怒りに村人達は怯えた。
怒れる魔神の歩みは止まらない。全てを破壊し踏み潰してゆく魔神の祟りは領民達にも及びかねない。

再び小笹が身を投げ出した。
人とはどこまで身勝手なものなのだろう、神の祟りを願い、今度は鎮めようとする。
しかし、罪のない領民達を苦しませるわけにはいかない。
自らの命と引き換えに怒りを鎮めてくれるよう懇願し、はらはらと涙を流す。

・ラスト。
魔神は小笹を見ている。
そして、怒りの表情を拭い去ると、もとの無表情な武人の石像に戻り、やがてさらさらとした土に戻ってゆく。
完全に崩れ去った神像は、静かに風の中に消えてゆくのだった。


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「予告犯」は2015年公開の日本映画。
筒井哲也原作の同盟コミックを映画化したものであり、生田斗真が主演を演じる事でも話題になった。
監督は中村義洋。

殆どの場合原作つきの映画化は批判が大きく別れるが、その作品に観る側が何を求めるかによってその差は拡大するだろう。
その作品を全く別物と捕える事ができるかどうかで娯楽度が決まると言ってもいい。
過去と現在を同時に進行させてゆく演出法は珍しくないが、最後にそのパズルがピタリと嵌った時の爽快感は心地よくさえある。



【ストーリー】
・ネットの動画サイトで新聞紙を頭からかぶったアカウント名「シンブンシ」が、犯行声明を発信した。
「明日の予告を教えてやる」

1番目の被害者は、働いている飲食店でイラズラでゴキブリを揚げ、その様子をSNSに乗せた人物。
当然大炎上を起こし、その店は廃店寸前に追い込まれた。
「シンブンシ」は被害者の個人情報を公開し、「彼には制裁が必要だ」と宣言。
その予告通り、翌日の配信には本人がゴキブリのカラアゲを無理矢理食べさせられる動画がUP。

2人目の被害者は、強姦事件がらみで「ホイホイついて行った女が悪い、自業自得だ」とツイートした人物。
やはり翌日には、口車に乗せられ、監禁され、レイプされる様子が動画にUPされた。
全ての情報がネット公開された上に就職の内定も取り消され、被害者だとわめく本人は、「ホイホイついていったのだから、自業自得でしょう?」との言葉に黙り込む。

3番目の事件は食中毒事件を起こした食品会社。謝罪会見では逆切れし、世論の怒りを買っていた。
翌日、工場から出火しニュース映像が全国をかけめぐる。
その片隅には、親指を立てた「シンブンシ」の姿があった。

「予告犯 映画」の画像検索結果

ここにきて、ようやく警察が動き出す。
動画がUPされるネットカフェ「ピットボーイ」はセキュリティ保護のため、専用のトークンを使用しなければPCが起動しない。パスワートは毎回変わる。にも関わらず、犯行は続く。

4番目の被害者は、会社の面接にきた中年男性を面白おかしくネット実況で笑い者にした人物。
相手の事情も知らず笑い物にした人物に、24時間以内に制裁を下すという。
警察が動いたた時には、本人はすでに拉致された後だった。

深夜0時を過ぎて実況動画の配信が始まった。
縛られ怯える被害者はバットを構える「シンブンシ」の姿に泣きながら必死に画面に助けを求めるが、ネットの向こう側では面白半分にからかい嘲笑われるだけ。
バットは金属バットではなくただのオモチャであり、初めから殺害意志はなかった。
「シンブンシ」の目的はネット上で彼を笑い者にすること。

・やがて、世論の流れは変化した。
「シンブンシ」を支持する者達が多数現れ出す。模倣犯まで登場した。
分析の結果、複数犯であることは突き止めたがそれ以上はわからない。
警察のサイバー課は頭を抱えるが、何故か「シンブンシ」達はタイミングよくいくつかの痕跡を残してゆく。

メディアはネットの危険性を指摘し、国会議員の設楽木は、匿名性ネット掲示板の閉鎖を宣言。
しかしそれはあくまで政治活動のパフォーマンスに過ぎないことを見抜いた「シンブンシ」達は、24時間以内に設楽木の抹殺を予告。
配信先のネットカフェを突き止めたサイバー課は店に乗り込み、新聞紙をかぶった男との追跡劇が始まった。
他の客たちはは興奮して、警察と男の追跡劇をSNSに投稿。
SNSでは「シンブンシ」への注目が高騰する。

結局、新聞紙をかぶった男は逮捕されたものの、それはその店の受付係。
実は「シンブンシ」の1人、通称「ゲイツ」は以前の犯行時に店内カメラに姿を現しており、面影のある証拠写真を残していた。さらに、毎回同じ「ネルソン・カトー・リカルテ」の名前を残している。
各「ピットボーイ」店舗に貼られたそのポスターから、店員は相手が「シンブンシ」だと知り、身代わりを買ってでたのだ。
黙秘を続ける店員もまた、「シンブンシ」に共感を感じた者の1人だった。

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・この世は決して公平ではない。堂々と不条理がまかり通る。
「シンブンシ」達の正体は元派遣プログラマーの奥田(ゲイツ)、葛西、寺原、木村の4人。
様々な事情で人生に数年間の空白がある彼らは、履歴書に空欄があるだけで就職できずに、仕方なく日雇いのタコ小屋に閉じ込められた仲間だった。
そこにはもう1人、フィリピンの父親を探しに来たネルソン・カトー・リカルテがいた。

彼らの仕事は不法投棄されたゴミをこっそりと地中に埋めること。充分な教育を受けることができなかったネイサンはその金さえもピンハネされていた。
危険な医療器具も山積みになったゴミの山のなかで、人間扱いされない彼らはそれでも人生に希望を持っている。派遣先で社内イジメにあい血を吐いて休職したために、人生の転落者とならざるを得なかった奥田にとって、彼らは大切な友人で初めての仲間だった。

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しかし、ネイサンは日本への渡航金をつくるために内臓を売却していた。
倒れても救急車は来ない。介抱すれば仕事の手を休めるなと叱責の言葉が飛ぶ。
ネルソンが苦しみぬいて死んだ時、彼らは作業監督をなぐり殺し、タコ小屋に火をつけて粗末なネルソンの墓を作った。

死んだ気になれば何でもできる。
全ての計画は奥田が立て「シンブンシ」集団が結束した。
ピットボーイのトークンは、かつてネルソンが働いていたネットカフェのもの。
奥田はあえてこのトークンを使用する。

・一方、サイバー課の班長を務める吉野絵梨香はこの事件に異様に執着を示していた。
奥田は何度も警察とのニアミスを意図的に繰り返しており、奥田に気づいた絵梨香との長い逃走劇のすえに言葉を交わす。

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抹殺予告の翌日、設楽木はイベント会場にいた。
野次馬や調味本位の人々が皆SNSに注目している。
「シンブンシ」達がやった事は、ネット上によくあるイタズラでイベントを中止させること。
様々なSNSが飛び交うなか、先日の設楽木議員のテレビ出演の際のヤラセ映像が突如流失。彼の議員生命は終了する。

SNS上では、実際に殺人がなされるものだと期待していたユーザーからの批判が噴出している。
「シンブンシ」達は最後の予告動画をUPした。
世間を騒がせた罪として、彼ら自身がターゲットとなる。4人全員が新聞紙をはずし素顔を晒した。

奥田の目的は、社会的制裁でも、SNSで注目を浴びることでもない。
ただ、死んだネルソンの希望を叶えてやることだけ。
最後の日に、4人は海でパーティを開く。

・「シンブンシ」の素顔が割れた事で事態は大きく変化する。
ネルソンの存在も発覚し、父親の存在も確認された。
動画配信と同時に、公安含む警察は父親所有の廃工場に踏み込む。が、そこに彼らの姿はなかった。

サイバー課の絵梨香のみが奥田の足取りを追い、ゆっくりと真実に近づきつつあった。
タコ小屋の火災と人1人いなくなった程度では、誰も気にしない世界現実にある。
絵梨香自身、貧しい家庭に育ち虐めにあい自殺しようとした子供時代を持つ。
それでも、未来への道はあるはずだ。そうつぶやく絵梨香に奥田の幻がささやく。
「そう思えるだけ、幸せだったんだ」と。

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・焼け落ちたタコ小屋に辿りついた絵梨香たちは、そこに倒れた4人を発見した。集団自殺配信動画では、「地味www」と揶揄する書き込みが。
絵梨香はカメラを蹴り飛ばした。

致死量の毒物を飲んだ奥田は死亡。しかし、他の3人はまだ生きていた。

残されたスマホの中の映像には、目隠しをされた寺原と使い走りをさせられる木村、言うことを」聞けと叫ぶ奥田の記録が残っていた。
それは、奥田が仕掛けた最後の計画。
寺原へのサプライズ誕生パーティの映像が、全く別の意味を感じさせる動画として残されていた。

葛西の望みはでっかい事をやること。
寺原の望みは廻らない寿司を食べること。
木村の望みは恋人をつくること。
葛西は有名人になり、寺原は仲間達と寿司を食べ、木村には淡い恋心が芽生えつつあった。

奥田の望みは友人が欲しい、ただそれだけ。
自分の望みが適った奥田は、友人達に恩返しをしたのだ。

「もし生き残ったら」
「その時は全部死んだ奴のせいにすればいい」
冗談混じりの奥田の言葉は、まぎれもない本心だった。

人はわかりやすい事しか信じない。
病院で奥田の本心に気づいた3人は、そのの意志を尊重し、涙を流しつつ脅されていたと認めた。
その思いに気づく者は誰もいない。

・ラスト。
絵梨香あての最後の動画が奥田のスマホに残っている。
最後に奥田はネルソンの骨を父親に届けてくれと頼んでいた。
(ネルソンの望みは、ただ父親に会いたいということだけ)

奥田の計画を全て理解した絵梨香は、最後までつき合うことを決意。
不法投棄の産廃業者にはいずれ警察の調査が入る。



スティーブン・フォスター作詞作曲の「ケンタッキーの我が家」(My Old Kentucky Home)が発表されたのは1852年。
アメリカ合衆国の黒人奴隷解放のきっかけとなった南北戦争のわずか8年前となる。

現在アメリカ国内で最も親しまれている曲の1つであるが、実はこの曲は黒人奴隷たちの境遇に強いシンパシーを感じて作られた曲であることをご存知だろうか。

フォスター自身は裕福な白人家庭で育ったが、哀愁漂うこの曲のオリジナル歌詞にはdarky(間接的に暗い肌の色の人を指す)という言葉が使用されており、直接的な表現(black)を避けながらも黒人たちの生活をうたったものであることが明確にわかる。

また、南北戦争において「奴隷解放宣言」を行ったリンカーンもまたケンタッキー州出身であることから、この曲は現在はケンタッキー州の州歌となっているが、日本ではむしろ「ケンタッキー・フライドチキン」のCMのイメージが強い。





⁂余談ではあるが、有名な「アンクル・トムの小屋」(黒人奴隷のトムの一生を綴った物語)が執筆されたのもケンタッキー州である。

【歌詞】
英文

The sun shines bright in the old Kentucky home,
Tis summer, the darkies are gay
The corn-top's ripe and the meadow's in the bloom
While the birds make music all the day.


The young folks roll on the little cabin floor
All merry, all happy and bright;

By'n by hard times comes a knocking at the door
Then my old Kentucky home, Good-night!

Weep no more my lady. Oh! Weep no more today!

We will sing one song for my old Kentucky home
For the old Kentucky home, far away.


⁂darkiesは、現在ではpeopleと表現される事が多い。

(意訳)
ケンタッキー州の古い家では太陽が輝き
盛夏の下、黒人たちは汗水垂らして働いている
トウモロコシはたわわに実り牧草地には花が咲き乱れ
まるで音楽のように鳥たちが日がな囀る

子ども達は小屋の床の上で遊びまわり
全ては明るさと幸福に満ちていた

やがてドアがノックされて苦しい時がくる
古びたケンタッキーの我が家よ、さらば!
泣かないでおくれ ああ!今日はもう泣くのはおよし

私はこの古い我が家のために歌おう
遠く離れた地で、懐かしい私のケンタッキーの我が家のために

⁂「Weep no more my lady」という表現からは妻や娘といった家族の存在が仄めかされ、フォスターは幸せな家族が引きされれてゆく様を表現した。
当時は奴隷は主人(白人)の持ち物であり、財産として売買されていた。そのため夫・妻・子供がバラバラに引き離される事が多く、酷い場合には主人が黒人女性を妊娠・出産させ、その子を売りはらう事も少なくなかった。(混血=ハーフも有色と見做されたため)
誰を恨むでもなく、淡々と現実を受け入れて行く人間性の強さが大きな感動を呼んだ。

フォスター自身も家族と離れて暮らしており、同じ人間として痛みを感じていたと思われる。
音楽のジャンルとしてはクラシックに分類される曲であるが、当時すでにこのような曲が発表され、現在も人々に愛されていることに、少々驚く。



「冷たい熱帯魚」は、2010年公開の日本映画。園子温が監督・脚本を務めたホラー映画。
1993年に起きた埼玉愛犬家連続殺人事件をベースに製作された物語。
R18+指定の作品である。



【ストーリー】
・「社本熱帯魚店」の経営者社本信行の家庭は破綻している。
前妻が死に、若い後妻・妙子と年の近い娘・美津子はソリがあわない。夫であり父親でもある社本はどうして良いかわからず、問題を「ないこと」にして現実を見ない。
妙子はそんな夫に興ざめし、投げやりな毎日を送っている。

美津子の万引きが発覚したことで、社本ら家族は村田という人物と知り合った。
村田の取り成しで通報を免れた美津子は、村田の営む熱帯魚店「アマゾンゴールド」で住み込みながら働きだす。
村田は顔が広く、話術が巧みで他人の信頼を得る事に長けていた。
実は社本は魚よりも星空(プラネタリウム)を好む小心者のロマンチストであり、妻の妙子の方が生物好きなリアリスト。夫婦のズレを見抜いた村田は、美津子を預かったその日に妙子と肉体関係を持つ。


・一方、村田に呼び出された社本はいきなりピラルク養殖業の共同計画者として紹介されるが、面と向かって「違う」と言うことができない。
最初は一千万円の出資を渋っていた出資者・吉田も、説得されて信頼し、金を渡す。
その直後、村田の妻・愛子が「お疲れ様」といって大量の栄養ドリンクを運んできた。

程なくして吉田が苦しみだす。
ドリンクには毒物が混入されていたのだ。
パニックになる社本に対し、村田と妻の愛子は平然としたまま。
「生き死にを決めるのは俺だ。俺が決めるんだ」
やがて吉田の呼吸が止まると、村田と愛子は遺体を毛布にくるみ、山頂にある教会跡地へ社本に運ばせた。

浴室に遺体を運びこみ、証拠隠滅の為の解体が始まった。
村田と愛子が笑いあいながら遺体に包丁をふるう最中、何度も嘔吐を続ける社本。
「うまいコーヒーを煎れてくれ」の言葉通り、吐きながらも素直にお湯を沸かし、コーヒーをいれた。

浴室は血で染まり、肉片は細かく分断されている。
「ボディを透明にすりゃあいいんだよ」
返り血で真っ赤に染まった村田は、コーヒーを飲みながら社本をからかい、愛子はケタケタと笑っている。
ドラム缶の焼却炉の用意をする社本。
「吉田さ~ん!」と叫びながら、分解した吉田の骨を焼却してゆく村田。
どこまでがジョークで、何処からが本気なのか。
遺灰は山中にばらまかれ、細かい肉片は川に捨てられた。
「魚が食べてくれる」「お魚さんも喜んでくれてるよ~」


・吉田の弟分だという集団が「アマゾンゴールド」へ押しかけてきた。
ガラの悪い連中の態度に半泣きになって震え上がる村田と愛子は、まるでヤクザに因縁をつけられて怯えきった夫婦そのもの。
しかし社本は前日口裏合わせの為に何度も証言を練習させられていた。
「アマゾンゴールド」の顧問弁護士が場を取り成しその場は収まるが、自由自在に人格を変えてみせる村田という人物に、微妙に影響を受けてゆく社本。

しかし、駐車場で川尻という刑事に呼び止められる。
以前、村田の元で働いていた男性とその家族が全員行方不明であることと、何かあったら連絡をくれと名刺を渡しながら「まさか貴方ももう共犯者ではないですよね?」
麻痺している社本には動揺の色すら浮かばない。

その直後、大久保の運転する車の後部座席で愛子と顧問弁護士の筒井がキスしながら通り過ぎた。
2人とも社本に手を振りながら。
社本はどう反応すれば良いかわからない。

愛子と筒井は肉体関係にあった。
筒井は村田に嫌気が差しており、いずれ資産を乗っ取るつもりでいる。


・愛子は何処にいる?怒り狂った村田は社本を呼び出し、心当たりの場所へと車を走らせた。
警察の尾行に気づくが、社本に振りきれと命令。「ボディがなきゃ証拠はないんだよ」

部屋へ踏み込むと、散乱する栄養ドリンクの中で筒井が死んでいた。
「本当に救急車呼んだのかよ!」
錯乱する大久保に落ちつけと栄養ドリンクを渡す村井。咄嗟に「飲むな!」と叫んだ社本は蹴り飛ばされた。
なかなか死なない大久保の首に村田はコードを巻き付け、愛子が反対側を引っ張る。
「力を緩めるなよ!」息のあった2人の行動で、大久保は窒息死した。

舞台は再び山頂の廃教会へ。
今度は2人。「見てらんねぇだろうから、向こうへいって休んでていいぞ!」不思議な気遣いを見せる村田。
そして、やはりコーヒーを沸かす社本。遺体を解体する2人は心底楽しそうに笑いあっている。
「要は慣れなんだよ」
解体の仕方を教えてやるという村田。「俺達がいなくなっちまったら、やり方がわからなくなっちまうだろ」

社本は証拠となる衣服を燃やし、肉片を川にばら撒いた。
拡がってゆく血の色を、「キレーだなぁ」と眺める村田は、社本に妙子と寝た事を打ち明ける。
とうとう、社本がキレた。が、そのパンチは弱く、村田はさらに挑発する。
「もっとかかって来い!」
「何もしないお前のような奴が一番悪い」
「やりたいことをやれ!」
「俺はやりたいことをやっている。警察もヤクザも関係ねぇ!」

泣きながら、社本は愛子に無理にセックスさせられた。
どんなに抵抗しても、刺激されれば勃起する。感情とは関係なしに。


・社本は覚醒した。
愛子の首にペンを突き刺し、驚く村田の上にのしかかり、ペンを突き刺す。何度も、何度も。
血塗れの自分達に、タガが外れたように笑いだす愛子。

社本は廃教会に戻り、血塗れの愛子に村田を殺させ、「ボディを透明に」しろと命令する。
愛子はうっとりと嬉しそうに社本にキスをした。

「アマゾンゴールド」に向かった社本は反抗的な娘をひっぱたき自宅に連れ帰った。
ついに、自分の望む家庭を実現させるために初めて彼は行動を起こしたのだ。

川尻に廃教会の場所を伝えてから、社本はすべての決着をつけるために廃教会へと向かう。
愛子1人では解体は半分しか終わっていなかった。
村田から流れ出た血だまりの中で、社本は愛子に包丁を突き刺す。
上半身のみの村田に寄り添うようにして、愛子は絶命した。

廃教会に警察が到着した。
凄惨な現場に言葉を失くす川尻たち。警察車両の中には、妙子と愛子も保護されている。
2人に気が付いた社本は軽く手を振る。

妙子は全身に血を浴びた夫の元へと駆け寄り、抱きついた。
社本はそのまま、自分を裏切った妻を刺し殺す。声もなく、妙子は崩れおちた。

ついで、愛子のもとへと近づく社本。どこまでも反抗的な娘に、父親は叫ぶ。
「生きるって痛いんだよ!」
そして、ゆっくりと自分の首を掻き切った。


・ラスト
うつろな瞳の父親の頸動脈から、どくどくと血があふれ出す。その体を蹴りつける娘。
「ざまーみろ!くそじじい!」
ロマンチストの父親は、自分の命と引き換えに娘にメッセージを伝えようとした。
しかし、娘には決して届かない。



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