サイケデリック・奇譚

永遠の日常は非日常。

タグ:ほのぼの

387 :本当にあった怖い名無し:2018/12/16(日) 
仕事で結構遠くにワンボックスで荷物を取りに行く事になった。
高速を使って大廻りをするよりも多少アップダウンはあるけれど
山の中の道を走ったほうが距離も近いし、
高速代も掛らないし
車の運転自体は好きなので峠道のあるコースを走った。

対向車がある場合は少しスピードを落とすか
道の広い所で片方が待って譲りあう感じの道の狭い峠道
スピードを抑えて走っていたら
頂上近くで親戚の叔母さんが飲んでる漢方薬の木の葉を見つけてブレーキを掛けた。
 
車を道路脇の空き地に停めて探すと漢方薬の材料の木が群生していた
親戚の叔母さんは子供の頃から可愛がってくれて
大好きだったんだが二年前に大病をして
足が痺れて歩行が困難になっていた
病院で現行の色々な治療をしてもあまり効果は無くて
自室からトイレに行く時は壁の手摺を使い伝い歩きでようやく行けるくらいで
病院に行く時は叔父が車椅子を車に積んで連れて行っていた。

病状はここ2年くらい変わり無かったのだけれど
最近叔父と叔母の息子で私にとっては従兄弟のK兄が
山登りをしたついでに漢方薬の材料の木の枝を採って来てお茶として飲ませたら
2日後くらいから急に痺れが取れて来て
病状が劇的に良くなったらしい。
今ではそのお茶のお陰か歩行もかなり楽になったらしいので
親戚皆で喜んでいた。

病院の薬や治療でずっと効果が無かったのが
自然の漢方薬が叔母の体にたまたまあったのかもしれないで
他の人に効くものなのかは判りません。

叔母も普段は生薬を扱っている薬局で買っているそうですが
山にも生えているという事をK兄から聞いていたので
私も木の姿や葉をネットで調べて憶えていました。
先方に行く時間も迫っていたし
荷室を空けておかないといけなかったので
場所だけを覚え先を急ぎました。



388 :本当にあった怖い名無し:2018/12/16(日) 
仕事が終わり目的の荷物を詰めて帰りは峠で日が暮れてしまいました。

漢方薬の材料のある峠で空き地に車を停めて
車に置いていたライトと工具箱の中から折りたたみの鋸を取りだして
漢方薬の材料の木を切って切りそろえて束ねて
荷室に入れて多分、叔母の使用量的には半年分位を採集させてもらいました。

夜の峠は真っ暗で静かで不気味でした
最後に山に向かって挨拶して車に乗り峠を下り
途中、鹿とタヌキが道に出てきたのでひやっとしましたが
ぶつかったりすることも無く無事に家に帰りました。

翌日、叔母に電話をして
漢方薬の木を採集できたから今度届けるねと電話をしたら
とても喜んでくれて
「わざわざ届けてもらうのは悪いからK兄がそちらに行く用事があるので渡してね」
と言われました。

翌日夕方
K兄が自宅に漢方薬の木を取りに来て
一緒にお持たせのお礼の果物を食べながら採集場所の峠の話をしていたら
飛び出してきた鹿とタヌキの話になって
動物好きのK兄が見たいと言ったので
車のドライブレコーダーからカードを抜いてきてPCで再生しました。
大体の時間を覚えていたので
細切れの画像ファイルから近い時間の物を繰りながらみていました。
鹿とタヌキは可愛くて
K兄にはツボだったようでファイルのコピーを頼まれました。

その作業中に「採取場所の画像は?」と聞かれたので
K兄に見せていると「これだれ?」と聞かれました。

モニター画面を見ると車のヘッドライトで照らされた所に
白髪頭のお婆さんが紺か茶色かよく判らない色の着物を着てこちらを睨みつけています。

私は間違ったファイルを開いたのかと時間をチェックしましたが間違いないようです、
画像では私はライトに照らされていない横手で作業をしているようで
たまに写りますが、お婆さんは画面の外の私に向かって睨み
口を動かして何か文句を言っているようです。
この時点でぞーーとして
K兄にあそこではだれにも会わなかった事を話していると


389 :本当にあった怖い名無し:2018/12/16(日) 
画面の中で作業が終わったのか
私が車のヘッドライトの前に来て山に向かって頭を下げて
「叔母の為に薬として木を頂いていきます、ありがとうございました」と
なんとお婆さんにお尻を向けて挨拶していました…。
 
そうしたらそれまでの不機嫌なお婆さんの顔が一気に晴れて笑顔になりました。
何か、うんうんと頷きながら
今度は文句では無い感じで画面の中の私に話しかけています。
私はその時何も見えていなし聞こえてもいないので
すぐに運転席に入り車を出発しました。
ドライブレコーダーの後ろのカメラにニコニコしているお婆さんが
遠くなるまでしばらく写っていました。

でも、変なんです
ブレーキランプを踏んだ時の強い赤い明りはお婆さんには写らずに
周りは真っ暗なのに
遠ざかってもドライブレコーダーの後ろのカメラにお婆さんだけは写っていました。

K兄と「幽霊じゃ無いよね、山の神様は女性らしいから、この姿で出て来られたのかね?」
と話しました。
山の木を勝手に盗む奴に怒って出てきたけど
きちんと理由とお礼を言ったので機嫌を直してくださったのか?
元々霊感など全く無く、不思議な事にも過去会った事が無かった私ですが
今回はとてもびっくりしました。

尚、お婆さんの画像はドライブレコーダーの画像は上書きされて無くなって
PCに移していた物は壊れて読み出せなくなっていました。

後日、K兄と二人でドライブで峠に行き、また少し木を頂いた後、
お礼を言ってお供えの酒と魚を置いてきました。
今となっては証拠がありませんが
K兄と私の経験です。


690 : 本当にあった怖い名無し:2014/10/12(日) 00:03:58.23 
同居している旧軍人の幽霊さんと
ご本人の出身地、郷里表敬訪問+お墓参りに行ってきました。

ある戦いで功をなされた方なのに、地元ではあまり知られてないから
「○○中将の出身地」の立て看板でも創るべしですよねーと同意を求めたけど
「やめてくれ、恥ずかしい」とのお答え。

戦前の方は、自分の手柄を吹聴するどころか
あまり大ぴらに触れて回る=恥ずかしいという感性があったんだなぁ…と
現代人との違いに、驚かされた旅の一幕でした。


http://toro.2ch.sc/test/read.cgi/occult/1357915612/

282 :本当にあった怖い名無し:2015/07/02(木) 22:38:19.51 
昨日突然熱が41℃出て下痢と嘔吐が止まらなくて
gkbrしていたら猫がずっと一晩中体の上に乗っかってきて
朝になったら嘘のように治ってた
猫が治してくれたのかしら


283 :本当にあった怖い名無し:2015/07/02(木) 23:00:12.50 
暖かい棒が今日は一段と暖かいんだにゃ( ΦωΦ )


284 :本当にあった怖い名無し:2015/07/02(木) 23:57:39.56 
それだよなw
自分も数年前、風邪引いてちょっと発熱して咳込んでたら、
猫様母娘が真横に交代でキッチリ毛布被って枕に頭乗せて引っ付いてきてたわ。
いつもは足の方とかだったんだが。



740 :もしもし、わたし名無しよ:2010/08/09(月) 21:39:29
看護士をやっている友達から泣ける話を聞いたので、投下。
友達は小児病棟で働いているんだけど、そこにいた5歳の女の子。
生まれながらに重い病気持ちで
ほとんど病院から出た事も無いような子だったそうだ。
その子はリカちゃんが大好きで、
お遊戯室的な所にある共有のリカちゃんをそれはそれは可愛がっていた。
「将来はリカちゃんを作る人になりたい」
なんて夢を話してくれたそうだけど…そこまでは生きられない子だった。
で、その子は先日とうとう亡くなったんだけど…

容態が悪化する数日前から、
「リカちゃんが、お星様に乗ってお空に飛んで行くのが見える」
って言いはじめたんだって。
はじめてそれを聞いた時
友達はすごくイヤな予感がしたけど「うんうん」って聞いてあげていた。
その子はそれからも時々星に乗ったリカちゃんの話をして
時々「リカちゃんじゃないけど、リカちゃんがいたよ!」とか、
「今日はリカちゃんのお友達もいたよ!」
と報告してくれて
その頃にはその子の余命を聞いていた友達は、切なくて泣きそうになってしまった。


741 :もしもし、わたし名無しよ:2010/08/09(月) 21:40:09
そして数日後、ご両親に見守られながらその子は旅立った。
本当はそういう事はしてはいけないんだけど
友達はお遊戯室のリカちゃんをご両親に差し上げたそうだ。
お気に入りだったから一緒にいさせてあげてくださいって。
ご両親もそのリカちゃんの事は知っていたから
とても感謝してくれたそうだ。

その日の夜。
見回りの時に女の子がいた病室に入った所、
片付けられたベッドの上に、ご両親に上げたはずのリカちゃんが。
やっぱり思い出してしまうからご両親が置いて行ったのかな?
と、リカちゃんを回収しようとベッドに近づいたら、
どこからとも無くクスクスと笑い声が。
え?と思った瞬間、金縛りに。
友人の見ている目の前で、ベッドの上のリカちゃんが立ち上がって
そのままフワ~っと浮き上がったかと思うと、天井をすり抜けて消えてしまった。
リカちゃんが消えた瞬間、
クスクス笑いが「やったぁ!」っていう亡くなった女の子の声になって消えた。
金縛りも消えた。
目の前で怪奇現象が起きたけど、友達は全く恐怖は感じなかったと。


742 :もしもし、わたし名無しよ:2010/08/09(月) 21:41:48
後日、女の子のご両親が
もらったリカちゃんの代わりにと新品のリカちゃんを持って来たので
それとなく聞いてみたけれど、ご両親に上げたリカちゃんはお仏壇にいるそうだ。
友達は、女の子がリカちゃんと一緒に昇って行けたんだなぁ…と実感したそうだ。

これを聞いて、やっぱり『リカちゃん』って、
もうある種の守り神的な力を持ってるんじゃないかと思ったよ。



427: 名無しさん@おーぷん:20/07/01(水)01:22:29 
中学の頃、グロ好きがかっこいいとおもって
グロ漫画とか死体写真集を学校に持っていったりしてた
男子は少し興味を持つ奴もいたが、女子はもちろん引いてたよ
キチガイキャラを演じるために授業中突然「ひひひひひ!」と笑い出したり
鼻血が出た時、顔に塗りたくったり・・・
手を震わせながら錠剤(本当はタダのビタミン剤)を大量に飲んだり・・・
もちろん俺が歩くと女子が机ごと俺を避けた

そして卒業間際のお別れ遠足の日・・・
その日は制服じゃなくて皆、私服で来ることになってた
そこで俺はチャンスだと思いネットからダウンロードした
かなりエグいグロ画像を白いシャツにプリントアウトしてそれを着てバスへ乗り込んだ
悲鳴をあげる女子、泣く女子・・・
男子たちからも
「てめぇ!ふざけんなよ!」
「毎度毎度いいかげんにしろよ!」
「死ねよ!」
など、非難の嵐を浴び
自分のやったことの重大さにようやく気付き少し涙目になる俺

結局その日はジャージで行く事に
ディズニーランドのトイレで過ごした6時間のことは今でも忘れません



335:本当にあった怖い名無し :2009/07/31(金) 16:21:47 
怖いかどうか別だけど実体験投下
俺の親は6歳のころに離婚して母親ただ一人なんだ
それが鬱気味でちょっと精神不安定状態

ある日俺は部屋にいた
母親が部屋に来ておやすみといいに来たんだけどちょっと様子がいつもより気持ち悪かった
しかし構わずに適当にゲームをやって寝た

夜中の二時くらいにふと目が覚めた
寝なおそうと目を瞑ると何かキラキラと音がする
そして部屋のドアノブ辺りが白く光っていた
普段なら気味悪がって無視してそのまま寝るんだけど、なぜかその日だけ気になった
音はキラキラとなり続ける
そうまるでこっちに来いと誘っているように・・・

誘われるがまま俺はドアを開けた
するとキラキラという音と光が消え、あたりは静まりかえった
何も無いのか・・・と思いドアノブを触るとクシャッという感覚があった
どうやら手紙のようだ
そしてそこには

「ごめんなさい睡眠薬をたくさん飲みました。さようなら。母より」と・・・

急いで親の元に向かい起こしにいった
その後は何も無く
母もとりあえず元気だがあのキラキラという光と音はなんだったんだろう




177:本当にあった怖い名無し:2011/02/02(水) 21:09:16
お隣さんに、少し痴呆気味のおばあさんと、足腰の弱いおじいさんが住んでいる。
その家では真っ黒なにゃんこも居るんだが
飼っているわけではなく住み着いてしまったとの事。

ある日、私が家の中でだらだらしていたときに
そのにゃんこがいつの間にか隣に居た。びっくりした。
私の隣でやっぱりだらだらしていたわんこも、びっくりした顔をしていた。

そのにゃんこが一言。
「となりのおばあさん水道開けっ放しです」
って言って壁をすり抜けて(通り抜けて?)出て行ってしまった。

お隣さんの家に行くと玄関が開きっぱなしで
台所のほうからドドドドドドドっていう水音がした。
呼んだがおばあさんからもおじいさんからも返事が無いので躊躇ったが家に入った。
おじいさんとおばあさんが台所で倒れていた。
水音は台所の水道が全開になって蛇口からあふれ出てる音だった。

おじいさんとおばあさんは、幸い命に別状は無かった。
しかし、それからあの黒いにゃんこは見かけなくなってしまった。

自分が体験したほんのり怖い体験は、今のところこれっきりだ。




188 :本当にあった怖い名無し:2015/05/28(木) 23:03:02.36 
もう、何年も前になるが、福岡に仕事で住んでいたことがあって、
明日東京の本社で会議があるから書類や資料をそろえたり旅の準備をしていた。
空港に向かう途中、ケイタイが鳴ったんだ。

なぜかわからないけど、
「あ、これは、トラに何かあったな」て、瞬間感じたんだ。
着信を見たら母親から。出てみると案の定涙声で、トラがトラが、って。
もう駄目みたいだって。もって一日。
ちょうど今からかえるからって母親に伝えて電話を切った。

トラはもう何十年も前にもらってきたきじトラのオス猫。
あれ、何歳だったっけッて考えてみたらどう数えても25歳。20年だってずいぶんな長生きだけど。
名前はボクが付けた。
ちっちゃなぬいぐるみを投げると犬みたいに持ってきた。
何時も追っかけまわしては、顔から尻尾からこねくり回してた。
きっと僕のことは苦手にしてたんじゃないかな。きれいな端正な男の子だったよ。




189 :本当にあった怖い名無し:2015/05/28(木) 23:04:10.47 
東京について、一日会議して、久しぶりだから会社全員でカラオケに行って
本当は帰ってトラを看取ってやらなきゃならなかったんだけど
怖くてね。
トラが死んでいくのをみるのが。
それで、そのまま夜明かししちゃったんだ。
でも、酔えなかったな。あんなに呑んだのに。

朝の電車で、実家に帰って、いよいよ家のドアの前。
もう死んじゃったんだろうな。悪いことしたなって、家に入ってみたら
家族全員がみんな立ち上がって集まってる。
「お兄ちゃん!早く早く!!」
そこには、箱の中にバスタオルを敷いて、まるでせんべいみたいに
ペッちゃんこになったトラが横たわっていた。
「早く早く、トラまってるよ!」
ペッちゃんこに変わり果てたトラ。
でも、10秒に一回くらいでそのぺちゃんこのおなかがふっと膨らむんだ。

ゴメンねゴメンね・・・・なでてあげたらもう氷のように冷たくなってる。
においだって、あの太陽のにおいじゃない。
死臭というんだろう、腐ったような甘い匂いがしてる。
けど、時折、浅く、フーといいながらおなかが膨らむ。
一生懸命まっててくれたんだ。
ゴメンねゴメンね・・・・・家族に言われるままに抱っこしてあげた。
冷たくなった体。紙のように軽い。目をつぶったまま力なく抱かれるトラ。
とら!とら!聞こえてるかい。帰ってきたよ!
待たせてごめんな・・・・

トラは僕の腕の中で、三度、力なく呼吸をして
最後に大きく息を吐いたら、そのまま動かなくなった。
抱きかかえてほんの30秒。
苦しかったんだろうな。そう思ったら涙が止まらなくなった。
待っててくれてありがとう。みんなが声を上げて泣いた。

一番嫌われてたと思ってたんだけど。
最後まで意地悪しちゃったな。


190 :本当にあった怖い名無し:2015/05/28(木) 23:05:02.95 
それから一ヶ月。
じつは、不思議なことはこれだけじゃなかったんだ。

またケイタイが鳴った。今度はチビか?例のとおり嫌な予感がした。
チビは、真っ黒の女の子。
トラよりもずいぶん若くて、気が強い美人さん。
いつも、トラとけんかしてご飯のときでも男のトラを差し置いてがつがつ食べちゃう。
みんなあんまり仲がいいとは思ってなかったんだ。

「チビ、死んじゃった」
母親はもう泣いてなかった。
話によると、あれからまったく食事を食べなくなったらしい。
見る見る弱っていってトラのあとを追うように今朝亡くなった。
それがちょうどトラがなくなった一ヵ月後。同じ日の同じ時刻。
まるで作り話。でも本当なんだ。

猫って、薄情に見えて、実はずいぶんと情が深い、優しいこなんだな。




http://toro.2ch.sc/test/read.cgi/occult/1426252794/l50

142 :もしもし、わたし名無しよ:2011/02/14(月) 11:47:11
自分は時々金縛りに遭う。
しかし夜中でなく休日の昼寝中が多いので怖くなくイラつくという感じだった。
しかしこの前経験した金縛りは、真昼間にも関わらず尋常じゃない恐ろしさだった。

昼間、自室のベッドでうつらうつらしていると金縛りになった。
まーたかよ、うぜーなという気分で、さっさと解けねーかなと普通に寝てたんだが、
窓の外でシャン、シャンと異様な感じの鈴の音が聞こえてきた。
猫かと思ったけど、あんな規則的には鳴らさないよな…
家の外からゆっくりと、しかし確実に規則的に窓のところに近寄ってくる気配。
神経の図太さには自信があった俺も流石にじわじわと怖くなってきて、
これはヤバイ!とにかく布団から抜け出して
全速力で遠くへ逃げたくてたまらないのに体は全く言うことを聞かない。

音が止まった。窓のすぐそばだ。
見たくないのに首が意思に反して窓のほうを向く。
誰かに頭を抱えられて無理矢理振り向かせられてるような非常に嫌な感じだ。
目蓋を閉じているはずなのに目が見える。




143 :もしもし、わたし名無しよ:2011/02/14(月) 11:49:12
窓の外の風景を見た途端俺は戦慄した。
等身大くらいの大きさの不気味は和人形が窓を覆いつくすほど大量に張り付いてるんだよ。
もう外が昼か夜かも分からないくらいに。

人形は無表情で一斉に小刻みに痙攣して金魚のように口をパクパクさせてる。
低いじいさんの声で、祝詞(神式の葬式とかで神主が唱えるお経のようなもの)を唱え始めた。
耳から入ってくる音というより、ぐわんぐわん脳全体を反響して聞こえる声で、
耳を塞いでも目を閉じても
これは絶対逃げられない!もうだめだ呪い殺される!ってくらい
追い詰められて死を覚悟してたんだが
窓辺にトトロのぬいぐるみが飾ってあるのがふと目に入ったんだよね。
歯をむき出しにして叫んでる表情の。
その存在に気づいた途端、トトロが映画のアレみたいに「グアアアー!」って叫んで、
掃除機のCMのように人形たちをものすごい勢いで全部吸い込んでしまった。
そして部屋の空気は平常になり、やがて金縛りも解けた。

今思い出せば、あの時のトトロの形相も
子供が見たら絶対トラウマになるくらい恐ろしく歪んでいたのに
金縛りの最中は本能的にトトロは自分の味方だと感じていた。
普通ならそのトトロは人形供養に出そうと思うだろうし
親も絶対そうさせると思うので親に話してない。
俺が幼稚園くらいのとき死んだ祖父が買ってくれたものだから手放したくない。
流石に場所は窓辺から枕元に移動したが。

後で冷静になって思い出すと、あの変な人形どもが唱えてた祝詞は、
祖父の葬式のときに神主さんが唱えてたのにそっくりだった。
声の感じは神主さんのプロっぽい声とは似ても似つかぬ、
怨念がこもったデスメタルのような声だったが。

今までの記憶をつぎはぎした夢だ、と言われればそれまでなんだが、
夢にしても怖すぎる体験でした。



人形の怖い話ありませんか?<十八巻目

335 :本当にあった怖い名無し:2018/12/02(日) 19:27:10.08 
石じじいの話です。

戦後もずいぶんたってから、朝鮮より帰ってきたじじいを友人が訪ねてきたそうです。
同じ村に住み、子供の頃に同じ学校に通った女性で、彼女は地元に残っていたのです。
その女性とは別に恋愛関係はなかったそうですが、戦争中の経験を話し合って
楽しい時を過ごしました。
べつに戦争体験は楽しいことではありませんでしたが、
お互いの話が、自分たちが経験したことがない話だったからです(日本と朝鮮)。

彼女は、地元で行われた、竹槍訓練;バケツリレー訓練;アルマイトの弁当箱の供出;
松根油の開発;食糧不足;灯火管制などについて話しました。
女学校に通ったが毎日動員で授業がほとんどなかったと。
都市爆撃に飛んでいくB29爆撃機の編隊、市街地で機銃掃射してくる艦載機を見て、
この戦争は勝てないと彼女は思ったそうです。
いつ戦争が終わるのか?とばかり考えていたと。

楽しい歓談は夜も遅くまでつづきました。
また明日、と彼女が出ていったあと、じじいは手を合わせて彼女の冥福を祈ったそうです。




340 :本当にあった怖い名無し:2018/12/03(月) 14:28:16.88
石じじいにその気は無くても、女性は愛していたので亡くなっていても訪ねて来たのかもな


342 :本当にあった怖い名無し:2018/12/03(月) 19:34:33.28 I
やって来た時に、死んだ人間だってわかってたんだな
ちょっと泣いた


344 :本当にあった怖い名無し:2018/12/06(木) 22:10:18.95 
石じじいの話ですが、その女性が、その後、
じじいのもとを再訪したかはメモにはありません。
話を聞いた私の記憶にもありません。
ただ、その女性は、戦争中に空襲で亡くなっていた、ということでした。

供出されたアルマイト弁当箱や金属類は、終戦後になって予科練の庭に山積みにされていた
(利用されなかった)そうです。軍隊でもお役所仕事だったのでしょうか?

機銃掃射してくる戦闘機から逃げるには、
向かってくる方向の直角方向にぎりぎり逃げるのだ。
横には弾丸は来ない。
あわてて、進行方向に逃げると撃たれる。
私の母が話してくれた豆知識です。
操縦士の顔がはっきりと見えるほど近距離を飛んだそうです。



https://toro.2ch.sc/test/read.cgi/occult/1535920044/-100

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