寝苦しい夜には、こんな映画もいかがだろうか?
『リング』『呪怨』シリーズとも、本編は怖ろしすぎて観たくないという方にもお薦めしたい。
とはいえ、やはり、怖さに遜色はなし。トラウマになるレベルであることは覚悟していただきたい。
(しかしながら、どうしても「エイリアンVSプレデター」もしくは「フレディVSジェイソン」のような胡散臭さがつきまとう。人によっては笑える場合もあるだろうが、よく考えると笑えない展開になっている。)
以上、2パターンの予告編を用意した。
公開は2016年。
2作品とも大ブームを巻き起こした作品ではあるが、実は、この発案はエイプリルフールのネタであり、お遊びから始まった物語である。そのためか、かなりユニークな宣伝表現が評判になった。
が、そちらは次回の記事で説明させていただくことにする。
また、念のため軽く2つの「呪い」の内容に触れておく。
貞子(『リング』シリーズ)
・呪いのビデオテープに封じ込められた悪霊。井戸に投げ込まれ死んだ女性の怨霊であり、そのビデオを一度でも見たら必ず死んでしまう。その呪いを解くためには、他の第三者に映像を見せなくてはならない(チェーンメールのようなもの)。テレビの砂嵐の画面から這い出てくる姿が衝撃的。生存中は超能力者だった。
伽椰子(『呪怨』シリーズ)
・余りの怖さに後の小説版等ではストーカー的なオタク女とされたが、実際には夫の暴力に殺されてしまう女性。息子はネグレクトを受けており、不登校で黒猫だけが友達。
妻を殺して捨てるためにバラバラにした父親が、次に殺しに行ったのが息子の俊雄であり、彼は黒猫と押し入れの天井を開けて逃げ込み、そのまま行方不明に。(父親は天井を塞いでしまう)
(だから、全身をバラバラにされた伽椰子は這って歩き唸り声?しかでないのですね)
【ストーリー】
・大学生の有里と夏美は、ビデオをDVDに焼き直すためにリサイクルショップを訪れ、古いビデオデッキを購入する。デッキの中には古いビデオテープが入ったままだった。「呪いのビデオ」の都市伝説を知る夏美は怯えるが、有里は面白がって再生する。
ところが有里の携帯が鳴り、弄っているうちに映像が終わってしまう。怯えている夏美の携帯が鳴る。
夏美だけが映像を見てしまったのだが、その都市伝説は、「呪いのビデオを観ると電話が届き、2日後に死ぬ」
というものだった。
・一方、家族の転勤で引っ越してきたばかりの鈴花の家の前には、古い廃屋が放置されており「立入禁止」と書かれていた。以前に一家全滅事件があったという噂のその家は、その後も入居する人々が次々と亡くなっていた。関わりを持つなと忠告された鈴花だが、その家の前に佇む男の子の姿を見かける。
・夏美と有里は、リサイクルショップへと話を聞きに行く。前の持ち主が亡くなっていること、その家に定期的に訪問していた役所の人間も亡くなっており、ビデオチェックしたアルバイトの子も死んだことを知り恐ろしくなる。
都市伝説を教えてくれた大学講師・森繁に相談にゆくが、変わり者の森繁は逆に興奮し、確認のためにビデオを再生、DVDに録画する。
恐怖におののく夏美のために、森繁はある寺を紹介し除霊してもらうことに。
(本物の貞子が見たくて、森繁は除霊を断る)
・除霊は激しいものになり、夏美の様子もおかしくなってゆく。
夏美の両脇に控えていた住職の助手が、突然立ち上がると自殺。
住職も自分で自分の首を絞めはじめ、あわてて止めに入った森繁も殺される。
正気に戻った夏美は、混乱のあまりに有里を責めたてた。
・責任を感じ、ビデオを観た有里に電話が届く。キーンという音だけの通話。
住職が亡くなる前に呼んだ霊能力者・経蔵と盲目の少女・珠緒が現れ、その行動は無意味だと告げる。
何かあればすぐに連絡するよう2人に告げるとそのまま立ち去り、夏美と有里は自宅に帰った。
・経蔵と珠緒は例の廃屋へと向かう。同じくらいに因縁のあるこの家が、呪いを解く鍵になる。裏庭にある古井戸を使うことも考えていた。家の前には1人の女子高校生が立っており、不安を感じた珠緒は鈴花に忠告し、夏美のもとへと戻った。
・家では夏美が死んでいた。呪いを恐れるあまり自殺しようとしたところを、貞子に殺されたのだった。
(貞子は自殺も許さない)
また、恐怖のためか夏美は森繁の録画したDVDをネット上に配信してしまっていた。
・小学生の男の子が行方不明になり、鈴花は不安を感じていた。ある夜、窓から隣りの家の中に子供の姿を見かけ、気になり様子を見に行く。
廃屋の中、男の子はすぐに見つかった。が、それは以前鈴花が見かけた子共ではない。
鈴花の悲鳴を聞いた彼女の両親は家の中に入るが、伽椰子と俊雄親子に殺されてしまう。
間一髪、鈴花は経蔵に引きずり出された。
・鈴花はすでに、伽椰子に取り憑かれていた。
翌朝、有里・経蔵・珠緒から話を聞いた鈴花は呪いを解くために協力することになる。
「呪いを成就させるためには自殺も許さない」というのなら、その2つの呪いを衝突させれば消滅するのではないか?互いの呪いの邪魔をさせれば、呪う者同士が互いに相手を消すのではないか?
どちらにしろもう時間はない。4人は有里の死の時間に合わせて計画を立てた。
・夜になり、鈴花と有里は呪いの家へと足を踏み入れる。居間でビデオを再生する鈴花。
・時間になり、貞子は砂嵐の画面から這い出して来た。同時に伽椰子も階段を逆さになって降りてくる。
ここまでは計画通り。互いの呪いがぶつかり、貞子vs伽椰子の戦いが始まった。
・2人の悪霊は消えず、計画は失敗。
裏庭の古井戸に貞子&伽椰子をおびき出すことには成功したが、経蔵は絶望のあまりパニックになっており役に立たない。全ての責任を感じていた有里は井戸の上に登り、自分を囮にすることで貞子&伽椰子を衝突させようとする。
有里にとびかかる貞子&伽椰子。井戸に落ちつつ、なんとか有里は助かったが、2つの呪いが衝突したショックで経蔵は死亡。
衝突した2つの呪いは合体し、井戸の底へとのみこまれてゆく。すかさず鈴花が経蔵の作った特殊な蓋で封印するが、盲目の珠緒の目には2つの呪いが混ざり合うのが視える。
・ラスト。
融合した新しい呪いは封印を吹き飛ばし、再びパワーアップした化け物が這い出してくる。
以下、タイトルロール。
物語の終末の説明は一切なし。
しかしながら、十分に想像できる終わり方である。
更に、タイトルロールが終わってもまだ安心してはいけない。
新しい呪いの映像が流れます。
ざらざらした砂嵐の中、古井戸から貞子らしき女性が這い登ってくる。
両手はだらんと下げられておらず、カクカクと動いている。
そして、その口からは特徴のある伽椰子の声が漏れてくるのだった。