サイケデリック・奇譚

永遠の日常は非日常。

タグ:コックリさん







キタシャマ 1
キタシャマ 2
キタシャマ 3






黒板の文字



こっくりさんやったら大変な事になった





術式・コックリさん
知らずに呪文を唱えてしまう


デタラメ降霊術、預り坊松さん
とりかえしのつかないこと


七年待て





「ひとりかくれんぼ」をやってみた
百物語「かごめかごめ」
百物語「こっくりさん」







夕鞠のはなし

吉野美咲ちゃんの失踪 1
吉野美咲ちゃんの失踪 2






14 :あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/01/07 02:47
マジレス。

俺中一のときこっくりさんやったんだよ。
俺とクラスの奴2人、部活の友達2人。 (4人でやるとかLRあったけど無視)

十円玉指のっけてまじないしたら本当動き出して


× × や は こ ろ し た い


××やはコックリさんやってた俺の部活の友達の名前。

「ハア!?」 
焦ったよマジで。 マジでみんなびびってた。
冗談で誰かふざけて力任せに動かしたのかとも思った。

でも絶対違った。
俺の力で動かしたという感じはしなかったが引っ張られてたという感じは全然しない。
神秘の力が俺とシンクロした。
真っ先にそう思った。
だけどそれは


16 :漫画みたいだけどマジ:03/01/07 02:56
スマソ。

最後の文は「だけどそんな考えは」に訂正


だけどそんな考えは一瞬で吹き飛ばされた。
みんな、いや俺も含むんだけどみんなお互いの顔をじろじろ観察してんの。目をギラギラさせて。
本当殺し合いをするような目付きでさ。
それで出し抜けに
「誰が殺したいんだよ!!!!!」


俺の声。
みんなびっくりしてたね。
俺自身魂が離脱したような感じだったよ。

そういたらまたうごきだして


「×  ×  や」



17 :あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/01/07 02:57
こわい



24 :あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/01/07 03:08
「はあ!?」

××やの方見たよ。
そしたら真っ青な顔して震えてンの。 だけどその顔が笑ってんだよ。
そうしたらいきなり××やが


「   誰    を   」   
と薄ら笑い浮かべながら・・・

     
十円玉動く


「×    か     ×」

クラスメートの名前。

それと同時に意外なほど冷静な顔の××やが
座ってた椅子を振り上げるとそれで×か×の顔面を何度もなぐった。

わけがわからなかったよ
俺たちもあんまり××やが冷静な顔でやるので非現実かとも思った。
だけど我に返ると残り3人で×か×を取り押さえて
先生を呼びに行った。    



41 :続き:03/01/07 03:33
あ。最後で取り押さえたの××やね。


それからが大変。×か×は頭蓋骨と脳の一部損傷。
眼球が椅子の脚に叩きつけられて完全失明。
運動能力をほとんど失った上片目。

××やは精病行き。

表沙汰には「集団リンチ」で片付けられた。
 
当然鬼のような説教。勘当寸前。
俺は並みの高校にも入れてもらえず結局私立の最下層。結局中退。
やってた奴らも同じようなもん。

 
聞いた話によると××やは×か×に隠れて小馬鹿にされていたらしい。
(もう本当ごく一部の人間しかそれを認識してる奴はいなくて
それがおぼろげに解ったのは大分後)
 
引っ越した母親が言うには××やはかなり両極端な人格で
家では馬鹿にされたといっては八つ当たり。母を殴り妹を性的虐待するのは日常茶飯事だったらしい。

その鬱屈がコックリさんを引き金にして爆発した。

と俺もそう思っていた。



47 :続き:03/01/07 03:47
だけど違った。
大学の二部に大検で入学したらサークルに同じ中学の奴がいたんだよ。

そいつがなんか後の事情を知っててさ、教えてくれたところによると
事件の後(俺は引っ越していた)、かろうじてだが言語能力と記憶を回復した×か×が
真相を父親に話していたんだと。

 
要約
「俺は××やがうざかった。本当うざかった。
だからあの時あいつを晒し者にして学年中のみんなで苛めてやろうと
十円玉を意図的に力を込めて動かそうとした。
不思議なほどうまくいった。
信じられなかった。

奴のほうを見たら泣きそうな顔をしていた。と思ったら笑い出したんだ。
おれの名前が示されたのと殴られたのは全く訳がわからない。おぼえていない。

俺が悪かった。もうなぐらないでくれ」


こっくりさんやった人っている???

2 :あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/01/07 02:30
何も起こらなかった。マジで


6 :豚足:03/01/07 02:32
やったけど何も無かった。
意識することで何らかの現象が起きるんだろうな。
小学校の時にまわりの奴らがやっていた。
使った紙の処分に俺がびりびり破ったが何もなし。
人生に悪影響も特に無いような…



12 :あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/01/07 02:41
ここで勧めてる馬鹿の言うことなど、間違っても聞かないように。
今時こっくりさんでおかしくなっても、だれも同情なんかしてくれないよ



21 :あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/01/07 03:04
小学生の時にめちゃくちゃ流行ってて、図書室の掃除当番の時、班の数人でやった(w
暗示だかナンだか知らんが、本当に動いたよ。
飛行機事故で死んだ女の子だと自称していた。
三人でやったんだけど、中の一人が怖がって途中で泣き出したりして
もうやめよう、という事になったけど、
お約束のように、何回帰って下さいと言っても「NO」に。
何とか帰ってもらったんだけど、
翌日図書室の窓ガラスが割れていた。理由は謎だそうだ。
(誰も入室できないのに、内側から外側へガラスが割れて散っていた)



49 :あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/01/07 04:29
やった事あるけど、友達がすっげー強引に動かしてた。



51 :あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/01/07 15:59
昔学校でおおはやりしたことが。
何回もやりますた。
飼っていたハムスターの名前とかもこっくりさんに決めていただきますた。
命名「ふきち」

そういえば夜中の二時くらいにこっくりさんをやっている真っ最中に、
髪の毛を焼いたようなすげー異臭が漂ってきたこともあったことを思い出した。



55 :あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/01/07 17:01
小5か小6の話。
あまりにも幼かったので
いつの頃かははっきり覚えてないが9人ぐらいでこっくりさんをやった。

ある子を仕組ませようとして10円玉をわざと動かした奴らがいた。
そいつらはみんな怪我をした。
怪我の原因が不明だった。
仕組まれてることを知らなかった人はみんな平気だった。



58 :あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/01/07 18:38
わざと動かそうとしなくても、思ったように動くよ。

指す言葉を思い浮かべながら、試して見ればすぐ気付くはず。

ちなみに全然オカルトじゃないです。



59 :あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/01/07 19:33
そもそもなんでこっくりさんというものがあるんだろう



62 :you:03/01/07 20:37
江戸時代の人も外国から来たとき流行ったとか書いてあった。


 

64 :あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/01/07 23:54
中学のときに妙な体験をしました。

こっくりさんが流行っていて、毎日のようにしていたんですけど
あまりにも流行っていたので、
学校ではしないようにと教師に禁止されていました。
それでもみんなこっそりやってましたが。


ある昼休みに、友人と二人で4階の女子トイレに隠れ
洋式トイレのふたの上でやってた時の事です。
昼休み終了の予鈴が鳴ったので、
慌てて「帰ってください」とお願いしたところ
例によって「いいえ」の連発で帰ることを拒み続けられました。

その頃から「こっくりさんなんて、ただの自己暗示」という話をよく耳にしていたので
大丈夫だろうっていう結論をだし、無理やり終了してしまいました。
(それでもちょっと怖いので、
自分の指の力で無理やり鳥居の所へ持っていきましたが)

 
何事もなかったように昼からの授業を受け
1時限だけ終わってすぐに、4階女子トイレに置きっぱなしになっていた
こっくりさんの紙と十円玉を取りに行った時、
凍りつかずにはいられませんでした。
 
何故か、その紙は4つに破られていて(ほぼ均等に十字に破られていた)
きちんと便座の上に置かれていてました。
勿論、私達は破ってません。
さらにその真横にある50センチくらいの窓に紙の破り目と
全く同じようにヒビが入ってました。
 
人の手(それも中学生)で、
そんな風にガラスの割る技術なんて無理だろうし
絶対いたずらなんかじゃないと確信してます。



65 :京都の人:03/01/08 03:00
昔、弟が小学生の1,2年の頃、こっくりさんがはやっていたらしく、
本当に何でも教えてくれるっていうので、
親が次の総理大臣は誰かやってみてんと冷やかしで言っていたところ
(その当時、政界は次の総理大臣でもめていた)、
「うの」って出て、
もちろん小学生の低学年の弟は政治の事も宇野も知らないわけで、
親もだれそれ?って言っていました。
そして、しばらくすると、
本当に宇野さんが総理大臣になってしまって驚いたのを覚えています。


そういうこともあり、最近では、こっくりさんに次回のロト6の当選番号でも
聞いたら当たるんじゃないか?と欲望が生まれています。

誰か試してみてくれー。



70 :あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/01/08 14:08
消防のとき何回もやったけどなー。
何にも怖いことなかったよ。
でも質問して、答えが無いときは紙の上いっぱいに十円玉がグルグル円をかいてた。
誰かが無理に回してるってかんじでは無かったよ。
何だったんだろう。



73 :あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/01/08 14:39
小学校の時、友達3人でやったんだけど、
私の好きな人の名前教えてください。ってやったら
もろに好きだった人の苗字が出てきてビクーリ!!
友人にも「○○が好きだったんだー?!」って好きな人の名前バレちゃうし大変でした(^^ゞ
でもマジで当たったのですごくビックリしたのを今でも覚えてる!!
あれはかなりヤバイと思います・・・マジで。



84 :あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/01/08 22:08
先生から聞いた話。
私の通っている学校でコックリさんやったら
一人の子が本当に取り憑かれて、
やっていた3階の教室から体育館地下まで猛ダッシュ。
そこで意識が覚醒、
その子はそこまで自分で来たことを全く覚えていなかったそうな。

その後コックリさんをしていた子達は先生達からこっぴどく叱られ、
コックリさん禁止令が学校中に敷かれたと言っておりました。



85 :あなたのうしろに名無しさんが・・・ :03/01/09 00:00
小学生の頃よくやってますた。
なんせガキだからほんとくだらねぇこと聞いてたんだよね。
近所の駄菓子やにあるくじの当て方とか。
でも言う通りにしたらほんとよく当たってたYO。 
一度し・ね・し・ね・し・ね・・・って出たことあったけど,その後は何もなかった。
(近所の店にあげ買いに行ってお供えした)w



86 :あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/01/09 07:53
わりいこと言わないから、実験だとか言って試すのは止めとけよ。
変なことになって相談しても、呆れられるだけだぞ。



103 :あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/01/22 20:38
私が中学の時に一クラス丸ごと学級閉鎖みたいな感じになったことがあった。
原因は降霊術だったそうだ。

そのクラスの女子数人がエンジェルさんだか何だかやり始めたら
呼んだ何かが帰ってくれなくなったらしい。 
女子は自分たちの中の
誰かのイタズラだろうと思って
途中で笑いながら片付けて下校してしまった。
 
次の日からその時、エンジェルさんやってた女子たちの手が
授業中に勝手に動いてノートに変なことを書き連ね始めたそうだ。

2~3日は女子たちも我慢して無視してたが、
しばらくしてからその中の一人が少しおかしくなってしまった。
 
学校には来るのだが
誰もいない方に向かって談笑してたり、
突然泣きだしたり、笑いだしたりして
みんなから(先生も含む)気味悪がられていた。 
 
結局、エンジェルさんやってた女子たちはみんな学校に来なくなった。
けれどそのクラスで授業を受けてた生徒が
次々に先述のような奇行をはじめだして
結局、8割がたの生徒がノイローゼみたいになった。
 
学級閉鎖してから
一ヶ月くらい間を置いてからまた授業をはじめ、
その後は大した問題も起きなくなり
そのクラスの生徒たちは皆卒業していったそうだ。

典型的な集団ヒステリーだと思うけど、
この話を聞いた当時の私には真の恐怖でした。



104 :あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/01/22 23:00
新聞に載ってたねその話


113 :あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/01/23 12:09
オカルト話を信じないうちの母だけど、
「こっくりさんだけはやるな、
霊だか何だか知らないけれど
お母さんが学生の頃、やって気がおかしくなって退学した人がいた」
と、小さい頃から言い聞かされてきた。



133 :あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/02/12 15:28
ウチの小学校じゃ「ラブ様」だった。
クラスみんなでやってた。
集団催眠みたいになって、大騒ぎになったよ。
信じやすい子とか発狂しだすし。



188 :あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/03/18 00:01
漏れじゃないが、
親父が不良高校生ぶってた時代に夜の学校でやったことあるらしい。

自分は指に力入れてないのに、
母親の誕生日を尋ねたら細かく当てられたとか。 

 
終わったあと、まず親父が廊下に出て
何気なく吸ってたタバコをポイっと捨てた。
踏んで火消そうとしたけど、なぜか見当たらない。
よく見たら、離れた場所でそのタバコが上向いて立ってたんだって。 
親父と仲間数人とは半泣きで
単車飛ばして別の友達んとこに逃げてったそうだ。

所詮は聞いた話だし、信憑性ないけど
親父はこっくりさんだけはやめとけって言ってる。



194 :あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/03/18 21:18
ぶっちゃけ「こっくり」なんぞ全く信じてねぇ



201 : (´*`) :03/03/25 06:50
こっくりタンは恐かったでつ…。  
気の弱いヤシや思い込みの激しいヤシは絶対やめときましょう。
精神が破壊されるから。
友達が狂って飛び降りようとシマスタ。
あれはヤバかった



125 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/05/24(火) 00:57:58.37 ID:p3bqIAaR.ne
tしかしまだ一番重要な代償に何を出すのかが決まってなかった。

リア充が「俺の魂を払ってもいい」と言っていたが、
松坂にあっさり断られていた。

 
仮にリア充の魂を代償にして平穏な生活が戻ったとしても、
魂を取られたリア充が無事でいられるとは思えない。

そこでリア充が死んでしまったら、
それはもう平穏な生活とは言えないだろう。

そうなれば神は平穏な学校生活という約束を守れなかったことになる。

そうなったときに何が起こるかは見当もつかないから、
少なくとも今ここにいるクラスメイトは
全員生き残った状態で卒業しなければならないとのことだ。


でも魂レベルに大切なものってのは難しい。

キャンセル料だから魂までいかなくてもいいんじゃないか、と松坂は言っていたが、
同時に確実性をあげるなら大事なものに越したことはないとも言っていた。

そこで松坂はとんでもない提案をした。



126 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/05/24(火) 01:09:40.27 ID:p3bqIAaR.net
今日中に全部書きたかったのですが、眠気に勝てなそうです。
また明日の夜か、明後日の夜に来て書いていきたいと思います。



128 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/05/24(火) 02:07:37.11 ID:tNAzXpNo.net
すごいところで切るね…
釣りでも展開が予想できない
命より大切なものってなんだろう



137 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/05/24(火) 21:35:29.27 ID:1kKquDYn.net
この女の霊は今「神様」という事になってるけど、スレタイ見る限り神ではなく実は「悪霊」な訳だよな



138 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/05/24(火) 22:13:14.92 ID:KmWjW1Cg.net
>>137
いや、儀式で召喚されたのはまぎれもなく神様であって、
この女は約束どおりクラスに刺激を与えるために送り込んだ
たくさんいるうちの悪霊の一体って説はどうだろう



139 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/05/24(火) 22:21:04.83 ID:1kKquDYn.net
>>138
だとしたら、今、女の霊を相手に交渉しようとしてるのが全て意味のない事になるな





143 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/05/25(水) 00:18:02.00 ID:6hT/QUZN.net
>>139
しかし、今
ではなくて、かなり昔の話なんだろ?



144 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/05/25(水) 00:39:03.01 ID:NNTiZVjA.net
てかなんで相当昔のことをそんな鮮明に覚えてるの?



145 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/05/25(水) 00:41:17.06 ID:+u1/hilk.net
>>144
 ( -´`-)ガチならこんな経験忘れるなってことの方がムリだと



155 名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/05/25(水) 21:29:55.82 ID:MDxlPpj+.net
>>1です。
今日もあまり時間がないのでかけるところまで書いてきます。


松坂の案は、
100年分の寿命をクラスみんなで割り勘して、
代償を払おうということだった。

なんとなく松坂の言いたいことは伝わるが、いまいちピンとこない。


松坂の案は、

この場にいるクラスメイト31人で、一人3年ずつ寿命を差し出す。

でもリア充が多く代償を払ったほうがみんな納得できるだろうから、
リア充だけ差し出す寿命は10年。

30人で90年と、リア充で10年。

俺たちの寿命合計100年を代償として払う。


寿命は魂に比べればランクが落ちるかもしれないが、
キャンセル料としては十分なんじゃないか、と松坂は言った。


たとえば俺が100歳まで生きる予定だったが、実際は97歳で死ぬ。
そういわれるとなかなか良い案だと思った。

これが成功すれば、
ほぼ間違いなく卒業まではこれ以上犠牲を出さずに過ごせるだろう。


また、高校生の俺たちにとって
老後の三年なんて想像できなかったこともあり、
クラスの全員がこの案にのった。



157 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/05/25(水) 21:41:59.72 ID:MDxlPpj+.net
そうと決まれば早速儀式の準備を俺たちは始めた。

クラスの女子に酒屋の娘がいたため、飛び切りの酒を用意するように指示。

高木を含む男子数名で儀式に必要な蝋燭、チャッカマンの買い出し。

他の残ったメンバーは
リア充の指示の下、儀式に必要な特殊な五十音表を作る事となった。

準備が整い次第、会議室で儀式を行うことに決まった。


一度クラスはバラバラに別れ、各自で準備を行った。

俺は会議室に残って五十音表の作成を見ていた。

手伝おうとも思ったが、
左手がほとんど使えないため近くの椅子に座って眺めていた。


俺がぼんやり作業を眺めていると、俺の左足首に激痛が走った。

思わず「ウッ」っと言って足を見ると
真っ白い手が椅子の下から伸びていて、
俺の左足首をしっかりと掴んでいるのが見えた。



160 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/05/25(水) 21:59:47.96 ID:MDxlPpj+.net
全身からサッと血の気が引いた感覚を今でも思い出せる。

俺は恐怖で後ろを振り向くことはできなかったが、
間違いなく俺の後ろには女がいた。


恐怖のあまり声が出ずに
「うあ・・う・・」みたいに口をパクパクさせていると、
女子の一人が俺のほうを見て悲鳴を上げた。


その悲鳴からクラスはパニックに陥っていた。

俺は後ろを振り返ることもできずに、
混乱するクラスメイト達を見ているしかなかった。

逃げようとする者もいれば、
腰を抜かして倒れこむもの、
松坂ですら
どうしていいのかわからずに固まっていた。


そんな中で一際大きい女子の声がはっきりと聞こえた。

「あんたなんか大っ嫌いだ!!死ね!!」

その女子はそういって
リア充をグーで思いっきり殴った。


一瞬場が固まった。

リア充を殴ったのは陰キャラのメガネ女子。
普段静かで声が小さい彼女の突然の行動に唖然とした。

リア充が口を開いて何か言おうとしたが、
言葉を発する前に
「うるせえ!!」ともう一発殴られた。


空気が凍り付く会議室、
女はいつの間にか消えていた。



161 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/05/25(水) 22:10:05.36 ID:MDxlPpj+.net
これがリア充にとっての刺激ととられたのか、
クラス全員にとっての刺激ととられたのかは分からない。

しかしこの女子の行動がみんなに刺激を与えたことで、女が消えたことは明白だった。


混乱してみんな固まっている中、
松坂は「準備急げ!!」と叫んだ。

そこから10分と経たないうちに
外出していたクラスメイトは全員戻り、即儀式が行われることとなった。


儀式に参加するのはリア充、松坂、高木、俺だった。

他のメンバーは同じ会議室内で待機してもらっていた。


リア充が主体となって儀式を行う。
松坂と俺は女との繋がりが強いだろうということで抜擢された。
繋がりの強い俺たちが参加すれば
女を呼び出せる可能性が上がるかもしれないからだ。
高木は数合わせ。



163 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/05/25(水) 22:22:44.09 ID:MDxlPpj+.net
そして儀式がはじまった。

用意したろうそくに火を点ける。

リア充が酒をささげながら、女を呼ぶための詩をうたう。

女がくるまで同じフレーズの詩をうたいつづける。

しかし俺の左足には何の変化も感じられない。


10分くらい経過したころ、
突然場の空気が重くなるのを感じた。

これは俺だけでなく、その場にいた全員が感じたらしく、
全員が俺のほうを見た。


しかし左足には何の変化もない。
そもそも女が来たところで
俺の足に変化があるのかどうかもわからないが、
この場に人ではない何かがいることはみんな感じていた。

おれはみんなに向かって
「女かどうかわからない」と伝えた。



164 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/05/25(水) 22:33:54.59 ID:MDxlPpj+.net
しかし、来たのが女であっても違う神であっても
願うのは「平凡な学校生活」だけだ。


もともとそういう手筈だったため、みんな動揺することなく儀式は進んだ。

リア充が「平凡な学校生活」を願い、代償として
「リア充の寿命10年分とこの場にいる30人の寿命を3年ずつ、合計100年分の寿命」
をささげた。


儀式が成功ならろうそくの火が消えるはずだ。

しかし蝋燭は火が付いたまま折れてしまった。



165 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/05/25(水) 22:52:03.13 ID:MDxlPpj+.net
一体なにが起こったのか、
なぜ風もないのに蝋燭が折れてしまったのか。

様々な考えが頭をよぎったが、とてもまとまらなかった。


まとまる前に凄まじい悲鳴と共に、会議室の中心に女が現れた。

しかし今までとは様子が違った。

 頭から血を流しており、服もところどころ赤く染まっていた。


女は「ぎゃあああああああああ」と叫びながら
異常に長い手をバタバタさせていた。

真っ赤に充血した目を見開いて叫ぶ様は
今でも時々夢に見る。


女はバタバタともがいていると思ったら、
まるで今までそこに床がなかったかのように、床をすり抜けて落ちて行った。
文章だと伝わりにくいと思うけど
床に吸い込まれるように落ちて行った。


気付くと、折れても燃え続けていた蝋燭の火は消えていた。

どうやら儀式は成功したようだった。



166 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/05/25(水) 23:07:52.80 ID:MDxlPpj+.net
ここからは後日談です。


この後、除霊できたのか確証が持てなかった俺たちは
市内でもかなり大きい神社に向かった。

神主に今回の一件を話したところ、
いくつかの疑問が解決した。


まず最初にリア充が呼び出した女について。

俺たちはてっきり神様だと思っていたが、話を聞く限りでは
神ではなく強力な悪霊だったんじゃないかと言われた。

魂まで取ったところ、おそらくだが
神になりたい悪霊だったのではないかと。

 
神ではなくても、神としてリア充の願いを叶えようとした。

しかし当然神ではないから使える力は限られている。

その結果、悪霊にできる範囲で
刺激を与える結果が周囲の人の死だったのだろう。


おそらくだがクラスメイト全員での儀式では正当な神様を呼ぶことができたのだろう。

素人にはなかなか難しいらしいが、
きっと酒がよかったからうまくいったのではないか。

呼び出された正当な神が、
神になりすましている悪霊をみて地獄に叩き落したのだろう。

蝋燭が折れたのは悪霊が抵抗したから。

それでもみんなの願いは叶えられたから火は消えたのだろう。


神主の話はこんな感じだった。
あくまでも今回の1件を無理やり解説するとしたら、ということだった。



169 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/05/25(水) 23:21:21.11 ID:MDxlPpj+.net
この後俺たちは平凡な学校生活を過ごし、卒業した。


リア充は周りからの目は冷たかったが、松坂が
「1件でもイジメがあれば平凡な学校生活とは言いがたくなってしまうかもしれない」
と言ったことで、特別イジメられることはなかった。


松坂はというと、科学部の部長のくせに
今回の1件を受けて神道の道へと進んでいった。
除霊の電話をしまくったときに、
誰も助けてくれなかったのが堪えたらしい。
「俺は助けてほしいやつに手を差し伸べてやりたい」
とカッコいいことを言っていた。


俺は高校卒業後、短大へ進学。
短大卒業後は市の臨時職員として働いている。
当たり前の、平凡な社会人生活を送っている。


松坂とはあまり連絡は取っていないが、
先週に細木の墓に行ったときに松坂と再開し、今回のことを振り返った。

そこでこのスレを建てようと思ったわけです。



173 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/05/25(水) 23:27:19.97 ID:REvbujXE.net
乙!
面白かった!
松坂かっけぇな



174 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/05/25(水) 23:30:10.62 ID:MDxlPpj+.net
この1件で失ったものはあまりに大きかったです。

でも死んでいったクラスメイト、
担任の分も、三年短い寿命ではありますが精一杯生きていこうと思います。

最後まで見てくれた方、ありがとうございました。


今日はもう寝ますが、答えられる範囲で(特定されない範囲で)
質問には答えるので
質問があれば書いておいてください。

それでは皆さん、良い人生を。



175 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/05/25(水) 23:41:08.28 ID:yAVyj2DD.net
乙乙
 数日間楽しませてもらったありがとう


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78 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/05/22(日) 17:34:10.29 ID:i57avE+M.net
なんだか特定されちゃう流れですかね?
フェイクを入れながら続けていきます。


その後俺は次の土曜日まで三日間入院することになった。

その間いろいろな人がお見舞いに来てくれた。


まずは父親。
俺の顔を見るなり「なぜ飛び降りたりしたんだ!!」と怒鳴られた。

俺は実際にあったことを詳しく話したが父親は信じていないようだった。

どうやら俺がいじめにあっていて、
いじめっ子に口止めされていると考えているようだった。

最後には「母さんを泣かせるような真似は二度とするな!」と怒られた。


次に副担任と教頭。

当時の状況について聞かれたので、父親に話した内容と同じ内容を話した。

そのあと教頭が今の学校の状況を教えてくれた。

話の内容は大体松坂に聞いた通りだったが、
保護者説明会では
俺の父親が怒鳴り散らしていたことをここで初めて聞いた。


そして警察の人と校長、教育委員会の人たち。

ここではイジメがなかったことの確認と、当時の状況説明が主なものだった。

俺たちが見た女が不審者なら事件だということだったが、
学校の出入り口のカメラには映っていなかったことを教えてくれた。

あと今回の件については大事にしない予定だから、
あまり騒がないようにとのことだった。


そして細木の両親と弟。

「あの子の友達でいてくれてありがとう」と言われて号泣。

最後に細木のことをずっと忘れないでいてほしいと約束をした。


他にも友達や親族の人たちも来てくれたけどここでは省く。



79 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/05/22(日) 17:43:46.31 ID:i57avE+M.net
その後俺が入院している間に様々な情報が入ってきた。

俺たちのクラスは学級閉鎖になっていて、次の月曜日から再開する予定だということ。

クラスの女子の一人が
精神的に崩壊してリスカした画像をメールで一斉送信したこと。

クラス内のメールのやり取りで
女の幽霊を見たという情報が多数で回っているということ。
でもどの目撃情報も俺たちの見た女とは違っていたため、
松坂は嘘かそれっぽいものを見て勘違いしたのだろうと言っていた。


でも俺も松坂も実際に見てしまった以上、幻覚だとは言えなかった。

松坂は相手を霊的なものと仮定して、
素人なりにできる限りの対策をしてみると言っていた。





82 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/05/22(日) 17:52:01.22 ID:i57avE+M.net
そんな中、女子の一人がお祓いをしてもらったという話が入ってきた。
結構な料金を出したらしいが、
お祓いが終わると体が軽くなったと聞いた。

 
俺はまだ左足に手形が残っていて精神的にかなり参っていた。

お金の問題はともかく
藁にもすがる思いで、その女子がお祓いをしたという神社に電話をした。


電話はつながったが、今はお祓いできないと言われてた。

女子のお祓いをしたすぐ後に
住職がバイクで事故を起こして大けがをして入院中だと言っていた。

命に別状はないが、
しばらくは動けないらしかった。



83 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/05/22(日) 18:28:15.12 ID:i57avE+M.net
土曜日になって俺は退院した。
まだ背中と首は痛かったし、
左手も包帯ぐるぐる巻きだったが、問題なく歩けるので
学校に行っても大丈夫だろうと言われた。


久しぶりに家に帰り、ケータイを開くと
最初に「呪いだ!」と言い出していたリア充からクラスメイト全員に
一斉メール送信が来ていた。


内容は儀式の詳しい内容についてだった。

ちなみにこのリア充は
俺たちが女を見た日以降、一度も学校に来ていなかった。


儀式の詳しい内容は全部は書かないが、
簡単にまとめるとこっくりさんの亜種みたいな儀式。

こっくりさんと違う所は
降霊術ではあるが呼び出すのは神様であること。

また、占いではなく、
呼び出した神様に願いを叶えてもらう儀式だ。


まず神様を呼ぶ段階で、
神様を呼び出す詩を読みながらお酒をふるまう。

そもあと願い事を言って、
叶えてもらう代わりにこちらから代償を払う。

代償はなんでもいいらしいが、
大切なものであればあるほど願いは叶いやすいとか。

そこで代償として今回出したのが
なんと「委員長の魂」。

もともとふざけ半分だったし、
上手くいくとは誰も思ってなかったらしい。

そしてこのリア充が懸けた願いは「退屈しない刺激的な学校生活」

 
儀式が成功すると点けていたろうそくの火が消えるらしいのだが、
願いを言った瞬間、
風もないのに火は消えたとの話だった。



85 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/05/22(日) 18:32:44.53 ID:i57avE+M.net
少し外出するのでまた後で来ます



87 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/05/22(日) 18:40:00.04 ID:/9zTbQ4D.net
>>77
>>76
ニュースは知らん
ただ先輩から実際にあった怪談として聞いただけな



93 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/05/22(日) 21:42:05.19 ID:i57avE+M.ne
t戻ってきました。
明日は仕事で朝早いので今日は書けるとこまで書いておきます。


メールが来たあとは一斉送信祭状態だった。
リア充を激しく非難する声もあれば
養護しようとする声、質問攻めする声、かなりカオスな状態だった。


リア充の言い訳は、
「退屈しない刺激的な学校生活」というのは、
明るい青春のイベントがいっぱいあって、毎日が楽しい生活を想像していたらしい。

だが実際は最悪の形で刺激的な学校生活となってしまった。


メールの中では願いを言ったリア充を中心として今回の事件が起きているなら、
このリア充がいなくなれば、みんな助かる。という話が強くなっていた。

つまりリア充が転校するか消えるかすれば
みんな助かるみたいな話だった。

中にはリア充を擁護しようとする声もあったが、
基本的にみんなリア充を責めていた。


そこである一人のクラスメイトが

「メールで話していても何も解決しない。一度全員で集まらないか。」

と発言した。

それにはみんなが賛成して、
翌日に学校に集まることになった。



94 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/05/22(日) 22:04:51.01 ID:i57avE+M.net
メールが落ち着いたころ、
俺は松坂に連絡した。


なにか対策はできたかと聞いてみると、

調べれば調べるほど、
素人の力ではどうしようもないと思えたため、
やはりその道のプロの誰かに除霊してもらうのが1番だと考えた。

両親とも協力して、
手あたり次第除霊をやっていそうなところに電話をしたが、
ほとんどの所で断られてしまったという。

女子が除霊してもらった所の住職が大けがしたという情報が広まっていたためだ。

 
中には話だけでも聞いてくれるという所もあったが、
リア充の儀式のことを伝えると、ほぼ全滅だったようだ。

中には「任せてください」と言ったところもあったが、
費用があまりにも膨大すぎる上に、
サギっぽいところだったからやめたと言う。


ただ、対策がないわけではない、と松坂は言った。

どういうことか聞いてみたが、
明日みんなの前で話すとのことだった。


そのあととても不吉な話をされた。

なぜ、たくさんいるクラスメイトのなかで、金曜に俺たちの所に女が現れたのか。

おそらくだが細木が野球部の二人が落ちた時に女を見てしまったから、
細木のいる俺たちの所に現れたんじゃないかと。

もしも女が自分を最後に見た人の所に現れるなら、次は多分、

俺の所かお前の所に現れるんじゃないか。

松坂はそういった。


もちろん女がどんな原理で動いているのか分からない。

ただ金曜日から今日まで女とは関係ないところで、 
担任がしんだり、担任の奥さんが学校に着たりと、
リア充にとって刺激的なことが続いていたから
女は現れなかったんじゃないか、と。

そう考えると、リア充にとって刺激的な出来事が途絶えると、
俺たちの下に女が出てリア充に刺激を与えるんじゃないか、と。



95 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/05/22(日) 22:18:40.71 ID:i57avE+M.ne
t松坂の話はとても説得力があった。

それなら常にリア充に刺激的な出来事を体験させればいいんじゃないかと思ったが、
人の死レベルの刺激を与え続けるのは無理だろうと言われてしまった。

煮え切らない気持ちのまま松坂との電話を終え、
その夜は自分なりに対策を考えてみた。


まず除霊はどこもかしこも断られてしまって、誰かにお願いすることはできない。

リア充に刺激を与え続けるのも現実的ではない。

一番手っ取り早いのはリア充が転校することだろう。

でもリア充はメールで転校はできないと言っていた。

リア充が俺たちのクラスに在籍している限りは女は現れるだろう。

だったらリア充が死ねばいい。

あいつらの悪ふざけのせいで関係のない細木も担任もしんでしまったし、
おれも松坂も散々な目にあっている。

殺されても仕方ないと思った。



96 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/05/22(日) 22:36:44.27 ID:i57avE+M.net
一睡もできないうちに日はのぼり、みんなで集まる日になった。

まだケガは全快していなかったので親の車で学校まで送ってもらった。

親は俺が心配だから学校の駐車場で
話し合いが終わるまでずっと待っていると言ってくれた。


この日は教室ではなく、学校が会議室を貸してくれた。
学級閉鎖中だから
本当は学校に来てはいけないのだが、校長が特別に許可をくれた。

会議室に行くとすでに結構な人数が集まっていて、
みんなが俺のことを心配してくれた。


松坂ももう来ていて、ほかのクラスメイトと何か話していた。

話し合い中は何かあってはいけないと、
会議室の前の廊下に先生が1人待機してくれるとのことだった。


そして約束の集合時間となり、話し合いが始まった。

この日はほとんどのクラスメイトが出席していたが、除霊を終えた女子は来ないとの話だった。

そしてリア充はまだ来ていなかった。



97 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/05/22(日) 22:38:31.38 ID:i57avE+M.net
今日はもう寝るのでここまでにしようと思います。
明日の夜またこれたら続き書いてきます。



99 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/05/22(日) 22:41:02.79 ID:N8GRo04+.net
続きが気になる





112 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/05/23(月) 22:56:35.53 ID:qtk3vn45.net
>>1です。
今日も書けるとこまで書いてきたいと思います。

話し合いが始まったところから。


話し合いはまとめ役としてみんなで集まろうと言った、
生徒会役員とかやってる男子が司会進行をすることになった。
もちろん本名ではないが、
ここでは高木と呼ぶことにします。


話し合いが始まってすぐに始まったのは
リア充の愚痴大会だった。
 
「なんであいつ来てねーの?」
「元凶がさぼってんじゃ何にも始まらねえよ」
「てかあいつが死ねば全部解決だろ?マジ死ねばいいのに」

みたいな発言ばかりが飛び交っていた。

このままでは収拾がつかなくなると思ったのか、高木が叫んだ。

 
「今日集まってもらったのはほかでもない、 
今後俺たちの身を守っていくために、どうしたらいいかを話し合うためだ!

リア充が憎いのもわかるし、
ただの悪ふざけのせいでクラスメイトや担任の命が失われたのは俺だって許せない。 
だからと言って、リア充の文句を言っても
事態は何も変わらない。

こんなふざけた事件が起こっている以上、今は解決策を模索しよう。」

 
話した内容は正直あまり覚えてないが、高木は
こんな感じのことを言っていた。


すると一人の男子が手を挙げていった。

「ここにいるみんなでリア充を殺せば解決するだろ?みんなで口裏合わせてさ。」


するとクラスからはあいつは死んでも仕方ない。これ以上犠牲が出る前に消すべき。
みたいにこの男子に共感する意見と、どんなに憎くても、殺すのは絶対ダメ。
殺さなくても転校、退学すれば済む話。
というリア充を擁護する意見が出てきた。

 
高木は
「たしかにリア充が消えれば解決する可能性は高い。

ただあいつを殺すというのは、あまりにリスクが高すぎる。

いくら口裏を合わせたところでどこかで必ずボロは出る。

一応解決策の一つとしては扱おうと思うけど、
もう少し平和的な案を探してみよう。」

と、上手く場をまとめていた。



113 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/05/23(月) 23:07:07.01 ID:qtk3vn45.net
他に出た意見としては、

 
学校側に頼み込んでリア充を退学させる。

みんなで除霊してくれる人を探して除霊してもらう。

リア充に刺激を与え続ける。

個々で女への対策を用意して自分の身は自分で守る。

などと言った意見が出た。


じゃあこの中のどれがいいだろうかと、
高木が言ったところで松坂が立ち上がった。


「俺たちが見た女ってのは神様なんだろ?

何の神様かは知らないけど代償を払えば願いを叶えてくれるらしいし。

だったらもう一回女を呼び出して、

退屈で、平凡な学校生活をお願いすればいいんじゃないのか?」といった。



115 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/05/23(月) 23:24:57.43 ID:qtk3vn45.net
クラスメイトはみんな「はあっ?」って感じで松坂を見ていた。

すると松坂はみんなに向かって話し始めた。 
松坂の言い分をまとめると、


まずリア充を殺す案について。
高木の言った通り、ばれる可能性が高い。
ばれてしまえば受験はおろか、
ここにいる人全員の人生がめちゃくちゃになる可能性が高い。
よって現実的ではない。


次にリア充を退学させる案。
学校に頼み込むのは難しいだろう。
実際に事件は起きてはいるが、こんなオカルトな理由で
退学させるのは学校としても難しいだろう。
それならみんなでイジメて自ら退学させるほうが現実的。

しかし、リア充をイジメて退学まで追い込んでいる暇はない。
この調子でいくと今日明日にでも女が現れてまた犠牲者が出るだろう。
犠牲者が出てまた学級閉鎖となればイジメも進まない。
即効性のある対策が必要だ。


除霊してくれる人を探す案について。
もう当たれるところはすべて当たったつもりだが、ことごとく断られた。
その数200以上だとか。
今から探して仮に見つかったとしてもそのころには犠牲者が増えているだろう。
そして金がかかる。
すべての家庭の親が女の存在を信じているわけではないこともあり、
この方法でみんなが救われることはないだろう。



116 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/05/23(月) 23:41:42.89 ID:qtk3vn45.net
リア充に刺激を与え続ける案について。
前に俺にも説明してくれた通り、物理的に難しいだろうとのこと。
どの程度の刺激があれば女が出現しないのかも分からない状態だ。
仮に刺激が「クラス関係者における、身近な人の死レベルの刺激」だったとしたら、
どう考えてもそんな刺激を与え続けることはできない。


最後に個々で対策をする案について。
この場に一人でも有効な対策を知っているやつがいるのか。
盛り塩でもするつもりか?
人を容易く殺してしまうような神を相手に?
おそらく何の修業もしてない高校生が抵抗したところで
効き目はないだろう。


消去法でいけば退学させる案が一番だが、
リア充が退学したところで実際に女が出なくなるかと言われれば、そうとは言い切れない。
そもそもリア充を中心に事件が起こっているって話自体、仮説に過ぎない。


リア充の願いの中には、「自分にとって」というフレーズが入っていなかった以上、
「クラス全員にとって」刺激的な学校生活になっていてもおかしくないとのこと。

実際にクラスメイトの全員が
最悪の刺激を受け続けているのも事実だった。



117 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/05/23(月) 23:59:59.03 ID:qtk3vn45.net
それならどうすればいいのか。

それなら願い事事態をなかったことにしてもらえばいい。

もう一度女を呼び出して
願い事をキャンセルすればいい。

これがうまくいけば
平穏な学校生活が戻ってくるだろうということだった。


しかし、クラス内では「なるほど」と言う声もあれば
「絶対に無理だ」という声もあった。


高木が「どうやって呼び出すのか」と聞くと、
松坂は「みんなでもう一度儀式をする」と答えた。

「仮に儀式が成功したとして、女の神が来るとは限らない。違う神を呼んでしまったらどうするのか」
という意見に対しては、
「その神に、女を追い払ってもらえるように頼む」と言っていた。


ここで俺も疑問に思ったことを聞いてみた。
「呼び出した神が女かそうじゃないか、どうやって判断するんだ?」

「それはお前が判断するんだ。」
と言われた。


正直戸惑ったが、思い当たる節はあった。
俺の左足に残る女の手形だ。

 
「お前はある意味、今あの女と繋がっている状態なんだと思う。 
女が現れれば、おそらくその手形に何かしらの変化が現れると思う。 
かなり不確かなものだけど、これが一番わかりやすいんじゃないか?」

 
正直自信はなかったが、
この方法を実践するならやってみると答えた。


そんな感じで松坂が説明を行っていたとき、会議室のドアが開いた。

入ってきたのはリア充だった。



119 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/05/24(火) 00:14:43.22 ID:p3bqIAaR.net
リア充は今にも消えそうな声で「遅れてごめん」と言っていた。


するとクラスのあちらこちらから罵声が飛んできた。

そして1人の男子生徒がリア充の前まで歩いていくと、
グーで思いっきりリア充の顔面を殴った。

 
吹っ飛ばされて倒れたリア充に、
またほかの男子が暴言を吐きながら何度も蹴りを喰らわせていた。

すぐに廊下から先生が飛び込んできて男子生徒を止めた。

リア充は何も言わずに嗚咽していた。


先生が「大丈夫か?」と言いながらリア充を立たせると、
誰かが「そいつにかける情なんていらねえよ」と言ったのをよく覚えている。


リア充は泣きながら「助けて」と言っていたが、
周りの生徒は
「助けてほしいのはこっちだ。」
「なに被害者面してんだよ、5人も殺しておいて。」
なんてことを言っていた。

 
先生が「お前たちなあ!」と声を荒げたところで高木が
「先生、リア充が何か言いたいことがあるそうですよ!」と叫んだ。



120 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/05/24(火) 00:27:38.74 ID:p3bqIAaR.net
リア充は先生の手を振りほどくと、会議室の真ん中にやってきた。
そのままボロボロと涙を流して
口を開いてはいたが、言葉が出ないようだった。

その間も周りからは
「泣きたいのはこっちだっての」
「言いたいことがあるならさっさと言えよカス」
と心無い言葉が浴びせられていた。

俺はリア充を少しかわいそうだと思った。
それだけのことをしてしまったのは事実だもあるが。


リア充は膝をついて土下座をした。
泣きながら何度も「ごめんなさい」と謝っていた。

みんなをこんな目に合わせるつもりはなっかった。
ふざけ半分であんなことをしてしまったことを後悔している。

亡くなってしまったクラスメイトや担任に合わせる顔がない。

みたいなことを言っていた。


リア充を見る視線は相変わらず冷たかったが、女子の中には
「もういいよ、もうやっちゃったことなんだじゃら一緒に対策を考えよう」
というやつもいた。

 
俺はリア充のことを絶対に許すことができない。
でもこのときは悪気のなかったリア充に同情していた。



121 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/05/24(火) 00:44:45.68 ID:p3bqIAaR.net
結局なんやかんやでリア充を責めるのはやめて、話し合いが再開した。

先生にはもう大丈夫だと伝えて廊下に戻ってもらった。

話し合いとは言っても松坂の説明だ。


仮に儀式を行って女が来た場合、
そう簡単に願いを取り下げてもらえるだろうかという話になった。

それに関しては松坂も
ただ「取り下げでお願いします」と言っても可能性は低いだろうと言っていた。

それならそれ相応の代償をまた払えばいい。
女が納得できるだけのキャンセル料を出せばいいと松坂は言った。

 
神相手にそんな話が通じるだろうかとも思ったが、
クラスメイトはみんな納得していた。

文章ではなかなか伝わらないと思うが、松坂の話にはなぜかすごい説得力があった。

話の内容はとてもオカルトだが、論理的な話し方、考え方をしているからだと思う。

クラスの空気はもうほぼ儀式をやる空気になっていた。


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http://hayabusa3.2ch.sc/test/read.cgi/news4viptasu/1463833430


1 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/05/21(土) 21:23:50.79 ID:a+MBXVoz.net
信じられないような出来事だったけど実話なんだ。

釣りだと思うならそう思ってもらって構わない。

実際話だけ聞けば作り話みたいな話なので。

あと特定防止のために少しフェイクはいれるけれど大筋は実話です。

タイトルじゃ戦ったとか言ってるけど、ほぼほぼ俺たちが一方的にやられる話だ。
書き溜めしてないのでゆっくり語ってく。


6 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/05/21(土) 21:32:15.75 ID:a+MBXVoz.net
まずは当時の俺と仲良かった二人のスペックについて


キョロ充チビの高校二年生、吹奏楽部
クラスではかなり地味な存在だった。
いじめこそなかったけれど周りに見下されてる感じはあった。


細木
中学校からの友達。
俺と同じ吹奏楽部。
ガリガリだけど身長は高い。


松坂
高校で出会った親友。科学部の部長。
顔が不細工だがそれ以外のスペックはなぜか総じて高い。



8 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/05/21(土) 21:42:27.00 ID:a+MBXVoz.net
まずおれたちの通っていた学校についてだが、
そこそこ田舎の頭がよくも悪くもない。なんというか普通の高校だった。

俺たちのいたクラスは全員で36人のクラス。
夏休み前に学校祭で一致団結していたのでイジメもなく
それなりに仲のいいクラスだった。


ことの発端は夏休みが明けて1週間くらいの時。
うちのクラスの委員長が無断欠席をしたところから始まる。


うちのクラスの委員長は
男子バレー部の副部長だかで人望があって真面目な奴だった。
そんな奴が何の連絡もなく休んだので
担任もおかしいと言っていたし、
クラスでも登校中に交通事故にでもあったんじゃないかみたいな話がでていた。



9 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/05/21(土) 21:55:20.60 ID:a+MBXVoz.net
そんな中リア充グループの一人が
「あれ、もしかしてあいつ呪われたんじゃねww?」
みたいなことを言い出した。


その時はみんな「んなばかなwww」みたいな雰囲気だったけれど
そのリア充の話では昨日の夜に
こっくりさんみたいな儀式を友達数人でやったとのことだった。

それでそれをやったメンバーの中に委員長もはいっていたとのことだ。

 
「それであいつ、儀式終わってから気持ち悪いとか言って帰りやがったのww
これは憑りつかれたの確定でしょww」
みたいなことを言っていた。

 
俺と細木と松坂は話の輪に入っていたわけではなかったが、
話は聞こえてきていたので
「そーゆー儀式ってうまくいくとやばいんじゃない?」
って感じでそのまま2ちゃんのオカルトな話について語ってた。


その後昼休みになり
担任が委員長の家に電話したが、
親に「いつも通り登校したはずだ」と言われたとのことで
クラス全体がオカルトなはなしで盛り上がっていた。

怖い話をしつつも、真面目な委員長が
何かしらの理由でさぼったと思っていたと思う。



11 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/05/21(土) 22:09:10.02 ID:a+MBXVoz.net
そんなこんなでその日は終わったんだけど、
次の日には笑えない事態になっていた。

 
次の日委員長のことなんてすっかり忘れて
普通に登校したんだが、クラスに入ると雰囲気がおかしい。

みんな押し黙っていて、
会話している奴がいても暗い表情でぼそぼそ話していた。

それどころが中にはすすり泣いている女子も何人かいた。


俺は既に登校していた松坂に何かあったのかきいた。
すると松坂は
「委員長、昨日なくなったらしい。」
と目を腫らしながら教えてくれた。

 
一瞬昨日のことを思い出して
「えっ呪い!?」と思ったけれど
そんな不謹慎なことを言える雰囲気ではなかった。

 
俺 「なんで亡くなっちゃったの?事故?」

松坂 「いや、俺も詳しくは知らないんだ。俺も朝きてクラスの奴に聞いただけだから。」

俺 「そっか。」


結構衝撃的なことだったが俺は結構冷静だった。
悲しくもあったし、つらくもあったけど、
それよりも先に「なんで?」って考えで頭がいっぱいだったと思う。


そのあとすぐに緊急の全校集会が行われた。
内容はもちろん委員長がなくなったことについてだったが、
なぜ死んだのかは一言も触れていなかった。



12 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/05/21(土) 22:09:35.59 ID:1rDtTMfA.net
それでそれで!?



15 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/05/21(土) 22:18:30.44 ID:3xieNa7m.net
おまいらも遊び心で心霊スポット行ったり こっくりさんすんなよ!!
マジで怖い
親孝行もまともにしてないし



16 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/05/21(土) 22:19:39.36 ID:a+MBXVoz.net
それからクラスは一日中暗く、常にすすり泣く声が聞こえていた。
授業も授業にならず、自習か、
先生も泣いてしまって授業が進まないかのどちらかだった。


帰りのホームルームになって一日中姿の見えなかった担任がやってきた。
委員長のご遺体に会ってきたとのことだった。


担任はやっぱり死因については触れなかったが、
クラスメイトの一人が
「なんで、あいつは死んじまったんだよ!!」
と泣きながら叫んだところでクラス全員が涙を流した。


俺もやっと実感がわいてきたのか
涙が止まらなかった。


すると担任も涙を流しながら
「自殺だ。遺書も見つかった。」と教えてくれた。


みんなかなりのショックを受けていて
もう口を開く人はいなった。


担任も何か言おうとしていたが泣いて言葉が出なかったようで
「気を付けて帰れよ」とだけ言って行ってしまった。



18 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/05/21(土) 22:24:50.52 ID:YClW1qxK.net
まさかこの>>1のクラスは……呪われた3年3組……いや、何でもない、続けてくれ



19 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/05/21(土) 22:35:15.51 ID:a+MBXVoz.net
その日は部活も休みになって
ほとんどだれかと話すこともなくすぐに帰った。

家に帰るとなぜか母親も一連の騒動のことを知っていて、
「大変だったね」と言ってくれた。

高校二年生にもなって親の前で号泣してしまったよ。


次の日もクラスはとても暗かった。
朝のホームルームで担任が来て
「今日委員長の葬式がある。参列したい奴は手を挙げてくれ。」
といった。

こんなに上げにくい挙手はないだろうと思ったけど
クラス全員が手を挙げていた。


その後何人かの先生の車に分かれて乗って葬式に行った。

葬儀では涙が止まらなかったが、
葬儀が終わるとしっかりと別れを告げることができたと思えた。


その後は学校に戻っていつも通りの授業を受けた。

まだ暗い雰囲気は残っていたがクラスのみんなも切り替えができたのか、
いつも通り過ごそうと明るく振舞っていた。


クラスには大きな傷が残ったが、
この先委員長の分まで頑張ろうといった感じだった。


しかし、次の日事件が起きた。



21 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/05/21(土) 22:47:12.53 ID:a+MBXVoz.net
次の日俺は自転車に乗って学校に向かっていた。

いつも通学の途中で大きい橋を渡るんだが、
その日は橋に通行規制がかかっていた。
なにやらパトカーやら救急車やらがいっぱいとまっていた。
そして野次馬がいっぱいいた。


なにか事件でもあったのかと思い
野次馬の中に混ざってみると何でも高校生が橋から落ちたという話を聞いた。

まさかと思って現場ぎりぎりのところまで行ってみると
自転車が2台倒れているのが見えた。


うちの高校じゃ自転車には盗難防止のため
高校指定のシールを貼らなきゃならないんだが、
その2台の自転車にはうちの高校のシールが貼ってあるのが見えた。

さらに言うと学年ごとにシールの色も決まっているんだが、
その自転車に貼ってあるシールは、俺の自転車に貼ってあるシールと同じ色だった。

血の気が引いたのを覚えている。



24 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/05/21(土) 22:55:37.85 ID:S8jC2FsJ.net
ちょっと楽しみな自分がいる



25 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/05/21(土) 22:57:41.80 ID:a+MBXVoz.net
俺は怖くなってしまい、あわててその場を離れた。

学校に着くともうその話は学校中に広がっていた。


でも誰が落ちたのかはわかっていなかった。

もし仲のいい奴が・・と思うと
いてもたってもいられなかったが、細木と松坂の姿を見つけて
不謹慎ながらも胸をなでおろした。


でも細木はとても体調が悪そうで
何を話しても「ああ」とか「おお」しか答えてくれなかった。


その後いつも通りホームルームがはじまったが、
まだ来ていない生徒が二人いた。

野球部の生徒が二人来ていなかった。


担任からは何も言われなかったけどみんなわっかていたと思う。

今日落ちたのはこの二人だって。



31 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/05/21(土) 23:42:25.46 ID:a+MBXVoz.net
重苦しい空気の中で時間が過ぎて昼休み。
4時間目の授業が終わると同時に
担任が入ってきて話し始めた。
 
「ちょっと話がある。みんなもう知ってるとは思うけど
今日うちのクラスの生徒二人が○○橋から転落して亡くなった。」

中には泣き始める者もいたがほとんどの生徒が押し黙っていた。
みんな分かっていたと思う。


すると突然儀式のことを話していたリア充が
「呪いだ!!」
と叫んだ。

 
担任 「どういうことだ?」

リア充 「俺と委員長と野球部の二人で呪いの儀式をやったんだよ!!

委員長が死ぬ前日に!!次はきっと俺なんだよ!!」

担任 「呪いなんてあるわけないだろ!?」

リア充 「でも儀式はうまくいったんだよ!!」

女子A 「ねえ、不謹慎なこと言うのやめてよ!」

女子B 「そうだよ!命がほんとうに・・・」


細木 「呪いだよ!!!」

細木が不意に叫んで立ち上がった。
クラスは一瞬で静かになった。


細木 「お、おれ見たんだよ!!二人が橋から落ちるところを!!

野球部Aが突然転んで落ちそうになって・・・野球部Bが助けようとしたけど一緒に落ちたんだよ!!」

女子A 「それってただの事故じゃん!!なんで呪いになるのよ!!」

細木 「見たんだよ!! 二人が落ちたところに駆け寄って橋の下みたらさ、女がいたんだよ!!」

女子A 「はあ?女が川の中にいたっていうの?へえ、そんなのよく見えたねえ!?」

細木 「違う!!違う!!川の中じゃなくて浮いてたんだよ!!橋のすぐ下に!!女の幽霊が!!」



34 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/05/21(土) 23:49:09.28 ID:a+MBXVoz.net
クラスが本当に静かになったのを覚えてる。

おれは訳が分からなくて呆然としてた。

 
担任 「バカなことを言うな!!幽霊なんているわけないだろ!! 
今日はもう全員かえれ!!自宅待機だ!!絶対外出するなよ!!」

 
担任がぶちぎれてその日は終わった。

家に帰ると俺が早く帰ってきて
母親がびっくりしていた。

今日の出来事を話すと「今日はゆっくり休みなさい」と言われた。



35 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/05/21(土) 23:58:49.35 ID:a+MBXVoz.net
まあへたくそな創作だと思って聞いてくれ。


俺は部屋に戻るとすぐに細木に電話した。

細木の話をまとめると


細木は野球部二人の後ろを距離を開けて走っていた。
一人が突然転倒して橋から落ちそうになった。
もう一人が助けようと引っ張ったけど
二人一緒に落ちてしまった。
慌てて細木が近寄って橋の下をのぞき込むとすぐ下に女が浮いていた。
細木はそのまま逃げてしまった。

とのこと。


とてもだけど信じられなかった。

そもそも自転車で転んだところで橋から落ちるだなんてまずありえない。

この時は細木が嘘をついてると思った。



36 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/05/22(日) 00:12:06.42 ID:i57avE+M.net
細木が嘘をついていると思うと
なんだか腹が立ってきてすぐに電話を切ってしまった。

 
次に松坂に電話した。

今回の事件は呪いだろうかと聞いてみると

ほぼ確実に偶然だろうとのことだった。
たまたまこっくりさんだかをやった人たちが立て続けになくなっているから
呪いの話が一気に広まっただけですごい確率だけど偶然だと。


細木のみた幽霊に関しては幻覚だろうといっていた。
目の前で知り合いが二人も落ちたら幻覚の一つや二つ見ても仕方ないだろうと。

確かに目の前で知り合いが橋から落ちたら冷静ではいられないだろう。
そう考えると細木に冷たく当たってしまって
申し訳ない気持ちになった。


その日の夕方のニュースで事件についてほんの少しだけ触れていた。
ニュースでは原因を調査中と言っていた。



37 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/05/22(日) 00:18:59.68 ID:O23Md6F3.net
読んでるで



39 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/05/22(日) 00:23:03.01 ID:i57avE+M.net
その日の夜に学校から明日は普通通りに登校するよう電話があった。

次の日登校すると教室では誰も話をしていなかった。
泣いてるやつもいなかった。

ホームルームでは
今日は一日中自習だと言われた。
それと自習中に順番に呼び出しするから
校長室に来いともいわれた。


自習中は常に教卓に副担任が座っていて、
誰も一言も話さなかった。
呼び出しで担任が来るのと、呼び出しから戻ってくる人がいる以外は
物音もほとんどなかった。


そして俺の呼び出しの番が来た。



41 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/05/22(日) 00:37:44.84 ID:i57avE+M.net
呼び出しを受けて校長室に行くと
担任、校長、教頭、それから知らないおっさんが2人いた。

担任に言われるがままに面接みたいに椅子に座ると
おっさんが自己紹介をしてくれた。

 
一人はなんと我が市の市長。
そういわれるとどこかで見たことがある気がしてきた。

もう一人は偉い医者の先生とのことだった。


始めに校長に今俺が知っていることを教えてほしいと言われた。

俺は今まであった出来事、細木の話の内容、
ついでに松坂の受け売りだが
細木は幻覚を見たんじゃないかって話をした。


すると医者と市長が俺の話に同意してくれた。
受け売りの話だが。

 
医者の言うにはクラスメイトが立て続けに亡くなって
クラスのみんなの精神が疲弊しているといった。
偶然が重なったからこっくりさんの話が信ぴょう性を持ってしまったが、
呪いなんて存在しない。と断言した。

今は心身ともに疲れているから
明日からの土日はゆっくり休むように言われた。


その話を聞いて俺はなんだかすごくほっとした。

やっぱり偶然だったんだと安心できた。


市長は今回の事件はあまり大事にならないようにしてくれるといってくれた。
来年の受験に影響が出るといけないから、と気を使ってくれたようだった。



42 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/05/22(日) 00:51:52.64 ID:i57avE+M.net
クラス全員が呼び出しを終えるとクラスは少し明るくなった。
みんな医者や市長の話を聞いて安心できたのだろう。

でも細木だけは相変わらず暗かった。


松坂の言うには、実際に幻覚を見てんのに
みんなにそれを否定されたんじゃ暗くもなる。俺たちで支えてやらないとな。と言っていた。

本当に顔以外は完璧な松坂である。

 
松坂は帰る前に少し三人で話さないか、と提案してきた。

そういわれるとこの一週間では三人でまともに話す時間がなかったので
折角だし少し話してから帰ろうということになった。


放課後、早く帰るようには言われていたが
俺たちは教室に残ってお菓子を食べながら話をしていた。

お菓子は松坂がハッピーターンを大量に所持していたのを三人で食べた。

話の内容は全然部活に行ってなくてヤバいとか、
アニメの話とか意識して明るい話をした。


でもそんな中細木は
「俺は間違いなく見た。幻覚ってあんなにはっきり見えるのか!?」

と事件の話を始めた。


 

44 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/05/22(日) 01:17:00.39 ID:oUi9dIi0.net
支援

ニュースになったりした?



45 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/05/22(日) 01:22:09.17 ID:i57avE+M.net
熱心に語る細木に俺と松坂はうんうんと相槌を打ちながら聞いていた。


そこで何か違和感を感じた。

教室には俺たちしかいないけれど、それでも静かすぎないか、
もう少し外の音が聞こえてもいいのではないか。
校舎にはまだたくさんの人がいるのに。


そう思って教室を見渡すと
教室の真ん中にいつの間にか知らない女がいた。


あまりのショックに言葉が出なかった。
ただ「ああ、ああ・・・」
と情けない声が漏れていた。

すると松坂と細木も女に気付いたようだが二人とも固まっていた。


その女は白い服に黒いスカートをはいていた。
そして両目が異常に離れていて、腕が異常に長かった。
そしてぼーっとした表情でこっちを見つめていた。



48 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/05/22(日) 01:39:33.51 ID:i57avE+M.net
すぐにでも逃げ出したかったけれど恐怖で体が動かなかった。

細木と松坂も動けないようだった。


すると女が一歩こっちに踏み出した。

その瞬間松坂が大声で「逃げるぞ!!」と叫んだ。

松坂の声で体が動くようになり、
俺は全力で窓を開けてベランダに出た。

松坂と細木がどうなったのか、振り向く余裕もなく
俺は非常階段を目指して全力で走った。


死ぬほど怖くて何も考えられずにただ走った。

そして非常階段まであと少しの所で左足を掴まれた感覚があった。

このままでは殺されると思った。

かなり錯乱してたと思う。
これは非常階段に間に合わないと思ってそのままベランダの柵を飛び越えた。

ちなみに俺たちがいたのは3階だ。

このとき本当に「ああ、死ぬんだな」って思った。


下を見ると丁度物置として使われているプレハブの屋根が見えた。

そこにうまく着地できれば、と思ったところで
俺は気絶した。



49 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/05/22(日) 01:58:24.90 ID:i57avE+M.net
全身の激痛で目が覚めると俺は病院のベッドで寝ていた。


起き上がろうとしても痛いのと、
なぜか体のあちこちがベッドに固定されていて全く動けなかった。

「だれかいませんか!」と叫んでみると
すぐに看護師さんが来て、医者を連れてきてくれた。

医者は俺のことを見ると体をベッドに固定していた器具を全部取ってくれた。

 
医者 「ここは○○病院だ。君は何でここにいるのかわかるかい?」

俺 「学校のベランダから飛び降りたからです。」

医者 「自分から飛び降りたのかい?」

俺 「はい。」

医者 「自分の命を絶つつもりだった?」

俺 「いえ、死ぬ気はありませんでした。」

医者 「それならよかった。きみは今首から背中にかけて強い打撲をしている。 
それから左手の指の骨が親指以外全部折れている。
でも命に別状はないし、どちらもちゃんと治るよ。」


医者はそんな感じで俺の状態について説明してくれた。

そうしているうちに母親が泣きながら病室に入ってきた。

「よかったよかった」と言いながらボロ泣きだった。

すごく申し訳ない気持ちになっていた。

何と俺はベランダから飛び降りて
5日も眠っていた。



50 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/05/22(日) 02:09:11.48 ID:i57avE+M.net
母親は俺が飛び降りたことについては触れなかった。

とにかく今はゆっくり休んでね、と言っていた。

状況がいまいちわからず困っていたが、
ふと左足に違和感を感じた。

気になってみてみると
左足の足首にしっかりと足を握るように手形がついていた。

手形が残っているというよりは
リアルタイムで握られていると思った。


これは何とかしないとヤバいなと思っていると松坂がお見舞いに来た。

松坂は明らかにやつれていて顔色も悪かった。

松坂にはこの5日間の話を聞いた。



51 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/05/22(日) 02:22:54.53 ID:i57avE+M.net
まず教室で女が出た後の話だ。


松坂はあの後教室を飛び出し、職員室まで全力で走った。
松坂も後ろを振り向く余裕はなかったらしい。

職員室について、とにかく来てくれと
先生方を教室まで連れて行った。

すると教室では細木が息をしていない状態で倒れていた。

女はどこにもいなかったらしい。

細木はすぐに救急車で運ばれたが病院で死亡が確認された。

死因は窒息死。
自分の腕をありえないくらい口の中に突っ込んでいたらしい。


おれは物置の天井を突き破って物置の中に倒れていたところを
部活中の生徒が発見したらしい。

おれはその後救急車で運ばれ、覚えていないが病院で一度目を覚ましたらしい。

その時はかなり錯乱していて
自分の手を口の中に入れようとしていたらしいが、鎮静剤を打たれてからは
ずっと眠っていたとのことだ。



52 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/05/22(日) 02:47:48.05 ID:i57avE+M.net
その後学校は臨時休校となった。

俺が飛び降りたのが金曜日の夕方で、
月曜日には市長も参加して保護者説明会がクラスで行われたようだ。


学校ではイジメの事実はなかったこと、
今回の事件は事故だったことを話したらしい。

また、今回の件は細木の両親の強い希望もあってあまり事を大きくしないようにするらしい。

細木に関して調査中の一点張り。

俺の飛び降りについても調査中とのことだった。

俺の母親が呪いについて質問したようだったが、学校側としては
オカルトな事情を挟むつもりはないとのことだった。


火曜日にはまた学校が再開されたらしいが
俺たちのクラスはほとんどの生徒が休んだとのことだった。

そして火曜日の朝に
担任が自宅で亡くなっているのが見つかった。

精神を病んでしまっていたらしい。
自殺だそうだ。


そして今日、水曜日の午前、
学校に担任の嫁が凸してきた。

教室まで侵入してきて
泣きながら「あの人をかえしてよ!」と訴えたそうだ。

これが警察沙汰となって今日も早く家に帰されたとのこと。


聞きたくない情報ばかりで訳が分からなくて号泣した。



53 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/05/22(日) 03:10:54.53 ID:Q7//9b5n.net
みてるぞ



60 :名も無き被検体774号+:2016/05/22(日) 11:27:33.89 ID:UdpXDB7W3
怖いけど見入ってしまった

つづきまってるよ!


62 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/05/22(日) 13:15:22.77 ID:CP2zojjZ.net
続きまだかー



64 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/05/22(日) 14:19:43.00 ID:i57avE+M.net
>>1です。
昨日は寝てしまいました。

今日の夕方にまた来て続きを書いてこうと思います。

あと質問には全部書き終わってから答えようと思います。


ちなみに野球部が二人橋から落ちた件と、
細木の件、担任の嫁が凸してきた件はあまり大きくではありませんが
地元のテレビ、新聞で報道されていました。

 
俺も詳しくは聞かされませんでしたが、
途中から市長や警察も介入してきて大事にならないようにいろいろ頑張ってくれたので
あまり大きく報道されなかったのかもしれません。





68 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/05/22(日) 15:48:39.21 ID:C2sb34tA.net1
もしかして今年21前後か?





71 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2016/05/22(日) 16:13:36.18 ID:4U9cKL8Q.net
おれも多分この話知ってる
イッチとおれ同郷だと思われる



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死ぬ程洒落にならない怖い話をあつめてみない?

517 :10円◆oJUBn2VTGE :2007/01/28(日) 12:52:29 ID:STrJj++Q0
大学1回生の春。
休日に僕は自転車で街に出ていた。
まだその新しい街に慣れていないころで、
古着屋など気の利いた店を知らない僕は、とりあえず中心街の大きな百貨店に入り、
メンズ服などを物色しながらうろうろしていた。

そのテナントの一つに小さなペットショップがあり、
何気なく立ち寄ってみると、 見覚えのある人がハムスターのコーナーにいた。
腰を屈めて、落ち着きのない小さな動物の動きを熱心に目で追いかけている。
一瞬誰だったか思い出せなかったが、すぐについこのあいだオフ会で会った人だと分かる。
地元のオカルト系ネット掲示板に出入りし始めたころだった。
彼女もこちらの視線に気づいたようで顔を上げた。
「あ、こないだの」
「あ、どうも」
とりあえずそんな挨拶を交わしたが、
彼女が人差し指を眉間にあてて、「あー、なんだっけ。ハンドルネーム」と言うので、僕は本名を名乗った。
彼女のハンドルネームは、確か京介と言ったはずだ。
少し年上で背の高い女性だった。
買い物かと聞くので見てるだけですと答えると、「ちょっとつきあわないか」と言われた。

ドキドキした。
男から見てもカッコよくて、
一緒に歩いているだけでなんだか自慢げな気持ちになるような人だったから。
「はい」と答えたものの、
「ちょっと待て」と手で制され、
僕は彼女が納得いくまでハムスターを観察するのを待つはめになった。
変な人だと思った。


518 :10円◆oJUBn2VTGE :2007/01/28(日) 12:54:01 ID:STrJj++Q0
京介さんは「喉が渇いたな」と言い、百貨店内の喫茶店に僕を連れて行った。
向かい合って席に座り、先日のオフ会で僕がこうむった恐怖体験のことを暫し語り合った。
気さくな雰囲気の人ではないが、聞き上手というのか、
そのさばさばした相槌に、こちらの言いたいことがスムーズに流れ出るような感じだった。
けれど僕は、彼女の表情にふとした瞬間に浮かぶ陰のようなものを感じて、
それが会話の微妙な違和感になっていった。

話が途切れ、二人とも自分の飲み物に手を伸ばす。 急に周囲の雑音が大きくなった気がした。
もともと人見知りするほうで、こういう緊張感に耐えられないたちの僕は、
なんとか話題を探そうと頭を回転させた。
そして特に深い考えもなく、こんなことを口走った。
「僕、霊感が強いほうなんですけど、このビルに入った時から、
なんか首筋がチリチリして変な感じなんですよね」
デマカセだった。
オカルトが好きな人ならこういう話に乗ってくるんじゃないかという、ただそれだけの意図だった。
ところが京介さんの目が細くなり、急に引き締まったような顔をした。
「そうか」
なにか不味いことを言っただろうかと不安になった。
「このあたりは」と、コーヒーを置いて口を開く。

「このあたりは、戦時中に激しい空襲があったんだ。
B29の編隊が空を覆って、焼夷弾から逃れてこの店の地下に逃げ込んだ人たちが大勢いたんだけど、
煙と炎に巻かれて、逃げ場もなくなってみんな死んでいった」
淡々と語るその口調には、非難めいたものも、好奇も、怒りもなかった。
ただ語ることに真摯だった。
僕はそのとき、この女性が地元の生まれなんだとわかった。

「まだ夜も明けない時間だったそうだ」
そう言って、再びカップに手を伸ばす。


519 :10円◆oJUBn2VTGE :2007/01/28(日) 12:54:54 ID:STrJj++Q0
後悔した。無責任なことを言うんじゃなかった。
情けなくて気が滅入った。
京介さんは暫し天井のあたりに視線を漂わせていたが、
僕の様子を見て「オイ」と身を乗り出した。
そして、「元気出せ少年」と笑い、
「いいもの見せてやるから」と、ジーンズのポケットを探り始めた。
なんだろうと思う僕の目の前で京介さんは黒い財布を取り出し、
中から硬貨を1枚出してテーブルの上に置いた。

10円玉だった。
なんの変哲もないように見える。
頷くので手にとってみると、表には何もないが、10と書いてある裏面を返すと、
そこには見慣れない模様があった。
昭和5×年と刻印されているその下に、なにか鋭利なものでつけられたと思しき傷がある。
小さくて見え辛いが、『K&C』と読める。
「これは?」と問うと、「私が彫った」と言う。
犯罪じゃないかと思ったが突っ込まなかった。

「高1だったかな。15歳だったから、何年前だ……6年くらいか。
学校で友だちとこっくりさんをしたんだよ。自分たちは霊魂さまって呼んでたけど。
それで使い終わった10円をさ、持ってちゃダメだっていう話聞いたことあると思うけど、
私たちの間でも、すぐに使わなきゃいけないなんていう話になって、
確かパン屋で、ジュースかなにかを買ったんだよ」
僕も経験がある。
僕の場合は、こっくりさんで使った紙も近くの稲荷で燃やしたりした。
「使う前にちょっとしたイタズラを考えた。
そのころ流行ってた噂に、そうして使った10円がなんども自分の手元に還って来るっていう怪談があった。
でも、どうしてその10円が自分が使ったやつだってわかるんだろう、と常々疑問だった。
だから還ってきたらわかるように、サインをしたんだ」


520 :10円◆oJUBn2VTGE :2007/01/28(日) 12:56:25 ID:STrJj++Q0
それがここにあるということは……
「そう。そんなことがあったなんて完璧に忘れてたのに、還って来たんだよ。今ごろ」
4日前にコンビニでもらったお釣りの中に、変な傷がついてる10円玉があると思ったら、
まさしくその霊魂さまで使用した10円玉だったのだと言う。

微妙だ。と思った。
10円玉が世間に何枚流通しているのか知らないが、所詮同じ市内の出来事だ。
僕らは毎日のようにお金のやりとりをしてる。
6年も経てば、一度くらい同じ硬貨が手元に来ることもあるだろう。
普段は10円玉なんてものを個体として考えないから意識していないだけで、
案外ままあることなのかも知れない。
ただ確かに、その曰くがついた10円玉が、という所は奇妙ではある。

「どこで使われて、何人の人が使って、私のところまで戻って来たんだろうなあ」
感慨深げに京介さんは10円玉を照明にかざす。
僕はなぜか救われたような気持ちになった。
喫茶店を出るとき、「奢ってやる」という京介さんに恐縮しつつも、
お言葉に甘えようと構えていると、目を疑う光景を見た。
レジでその10円玉を使おうとしていたのだ。
「ちょっとちょっと」
と止めようとする僕を制して、
「いいから」と京介さんは会計を済ませてしまった。
「ありがとうございました」とお辞儀した店員には、どっちが払うかで揉める客のように見えたかもしれない。


521 :10円 ラスト ◆oJUBn2VTGE :2007/01/28(日) 12:57:43 ID:STrJj++Q0
歩きながら僕は、「どうしてですか」と問いかけた。
だって、そんな奇跡的な出来事の証しなのだから、
当然自分自身にとって、10円どころの価値ではない宝物になるはずだ。
しかし京介さんは、「また還って来たら面白いじゃないか」とあっさりと言い放った。

聞くと、その10円玉が手元に戻って来た時から決めていたのだと言う。
ただ、10円玉を支払いに使う機会が今まで偶々なかっただけなのだと。

歩幅が僕よりも広い。
少し早足で追いかける。
その歩き方に、迷いない生き方をして来た人だという、
憧れとも尊敬ともつかない感情が沸き起こったのを覚えている。
追いついて横に並んだ僕に、京介さんは思いついたように言った。

「奢る必要があっただろうか」
そんなことを今さら言われても困る。
「私の方が年上だけど、私は女でそっちは男だ」
ちょっと眉に皺を寄せて考えている。
そして、哲学を語るような真面目な口調で言うのである。

「あのコーヒーだけだと、10円玉は使わなかったはずだ。
オレンジジュースが加わってはじめて10円玉が出て行く金額になる。
これはノー・フェイトかも知れない」
そんな言葉を呟いて苦笑いを浮かべている。
その意味はわからなかったけれど、彼女の口から踊るその言葉をとても綺麗だと思った。

思えば、『K&C』と刻まれた10円玉が京介さんのもとへと還って来たのは、
そのあとに起こったやっかいな出来事の兆しだったのかも知れない。



死ぬほど洒落にならない怖い話しを集めてみない?

102 :1/4:03/08/30 21:09
ああ、夏が終わる前にすべての話を書いてしまいたい。
もう書かないと言った気がするが、そうして終わりたい。

俺、色々ヤバイことしたしヤバイ所にも行ったんだけど、幸いとり憑かれるなんてことはなかった。
一度だけ除けば。

大学1年の秋ごろ、サークルの仲間とこっくりさんをやった。
俺の下宿で。
それも本格的なやつ。
俺にはサークルの先輩でオカルト道の師匠がいたのだが、
彼が知っていたやり方で半紙に墨であいうえおを書くんだけど、その墨に参加者のツバをまぜる。
あと、鳥居のそばに置く酒も、2日前から縄を張って清めたやつ。
いつもは軽い気持ちでやるんだけど、
師匠が入るだけで雰囲気が違って、みんな神妙になっていた。

始めて10分くらいして、
なんの前触れもなく部屋の壁から白い服の男が出てきた。
青白い顔をして無表情なんだけど、説明しにくいが『魚』のような顔だった。


103 :2/4:03/08/30 21:10
俺は固まったが、他の連中は気付いていない。
「こっくりさん こっくりさん」と続けていると、
男はこっちをじっと見ていたが、やがてまた壁に消えていった。
消える前にメガネをずらして見てみたが、輪郭はぼやけなかった。
なんでそうなるのか知らないが、この世のものでないものは、裸眼、コンタクト、関係ない見え方をする。
内心ドキドキしながらもこっくりさんは無事終了し、解散になった。

帰る間際に、師匠に「あれ、なんですか」と聞いた。
俺に見えて師匠が見えてないなんてことはなかったから。
しかし、「わからん」の一言だった。

その次の日から、奇妙なことが俺の部屋で起こりはじめた。
ラップ音くらいなら耐えられたんだけど、
怖いのは、夜ゲームとかしていて
何の気もなく振りかえると、ベットの毛布が人の形に盛りあがっていることが何度もあった。
それを見てビクッとすると、すぐにすぅっと毛布はもとに戻る。
ほかには耳鳴りがして窓の外を見ると、
だいたいあの魚男がスっと通るところだったりした。


104 :3/4:03/08/30 21:11
見えるだけならまだいいが、毛布が実際に動いているのは精神的にきつかった。
もうゲッソリして、師匠に泣きついた。

しかし師匠がいうには、あれは人の霊じゃないと。
人の霊なら何がしたいのか、何を思っているのか大体わかるが、あれはわからない。
単純な動物霊とも違う。
一体なんなのか、正体というと変な感じだが、とにかくまったく何もわからないそうだ。
時々そういうものがいるそうだが、絶対に近寄りたくないという。

頼りにしている師匠がそう言うのである。
こっちは生きた心地がしなかった。
こっくりさんで呼んでしまったとしか考えられないから、
またやればなんとかなるかと思ったけど、「それはやめとけ」と師匠。

結局半月ほど悩まされた。
時々見える魚男はうらめしい感じでもなく、
しいて言えば興味本意のような悪意を感じたが、それもどうだかわからない。
人型の毛布もきつかったが、夜締めたドアの鍵が朝になると開いているのも勘弁して欲しかった。


105 :4/4:03/08/30 21:11
夜中ふと目が覚めると、暗闇の中でドアノブを握っていたことがあった。
自分で開けていたらしい。
これはもうノイローゼだと思って、部屋を引っ越そうと考えてた時、師匠がふらっとやってきた。
3日ほど泊めろと言う。
その間なぜか一度も魚男は出ず、怪現象もなかった。

帰るとき「たぶんもう出ない」と言われた。
そしてやたらと溜息をつく。体が重そうだった。
何がどうなってるんですかと聞くと、しぶしぶ教えてくれた。

「○○山の隠れ道祖神っての、あるだろ」
結構有名な心霊スポットだった。かなりヤバイところらしい。
うなずくと、
「あれ、ぶっこわしてきた」

絶句した。
もっとヤバイのが憑いてる人が来たから、魚男は消えたらしい。
半分やけくそ気味で、ついでに俺の問題を解決してくれたという。
なんでそんなもの壊したのかは教えてくれなかった。
師匠は「まあこっちはなんとかする」と言って、力なく笑った。



死ぬ程洒落にならない怖い話をあつめてみない?

187 :funa:2016/10/04(火) 01:26:51.64 ID:tTf/r4vC0

小6の2学期、学年中でこっくりさんが流行ったことがあった。
放課後になるとあいうえおを書いた紙と、
10円玉を用意したグループがそこら中に出来上がる。
質問することは決まって好きな人の話。
一時は6年生全員がこっくりさん状態だった。

とはいえ男子はすぐに飽きた。
女子の大半もそれに続いたので
こっくりさんブームは恋愛ごっこ好きな女子と、そんな女子と仲の良い少数派の男子だけが残った。
仲良しのトコとミイと自分はものすごく熱中し、知識を深めた。
そしてたぶん、いちばん最初にこっくりさんに飽きた。



188 :funa:2016/10/04(火) 02:55:48.61 ID:tTf/r4vC0
こっくりさんに飽きてからもグループに参加することはよくあった。
流行り始めに熱中したせいで、凝り性のミイがつきあわされたせいだ。
トコと自分は「ヒミコさま、本日のお告げを」とよくミイを怒らせた。
人に付き合わないトコと、トコに引っ張られる自分が先に帰る時も
ミイは塾に間に合うぎりぎりまで残っていた。
それが続いてた、ある日の塾の帰り
ミイが「何か変だ」と言い始めた。
 
最近こっくりさんがなかなか帰ってくれない、帰るまですごく時間がかかるようになった、と。
「10円玉動かしちゃえば」
トコがスゴいことを言い出したが、
ミイは首を振って
「帰ってもらうまで待つしかないんだよ。どうせみんなが動かしてるんだから」
ミイもスゴいことを言った。
変なのは…
ミイが言うには、なかなか帰ってくれない時に、
「どうしたら帰ってくれますか」と訊くようになってから。
すると「髪を切れ」とか「裸になれ」とか変な答えが返ってくる。 

「はだか?」トコも自分もビックリした。
なんかもっとスゴいことになったと思ったが、みんな従うらしい。
「裸の時はあたし教室の外で見張りしてた」
めちゃくちゃである。
「それで今日もずーっと、こっくりさんが帰ってくれなくて・・・」
お帰り下さい、お帰り下さいと繰り返していたら先生が来ちゃった。
そのまま教室を追い出された。
最後に先生がドアを閉めたら、ガシャン!っとドアにはまってるガラスが落ちて粉々になった。
トコも自分もさすがに怖くなった。 

「あの子たちもう真っ青でさ、でもあの子たちにことだから、ほかの子にも今頃電話してる。
明日の朝、学校行くのやで」

現実の悩みも深かった。
「あとね・・・」
ミイは校庭に出てから、教室の窓を振り返った。
すると、3階の教室の窓から白いふっさふさのしっぽが出てた、と。
「はあー? ふっさふさ?」
ミイだけでなくトコと自分も明日は休みたくなった。


すみません、ここで離れます。すると、また早いうちに書き込みます。
面白くなかったらご指摘ください。



197 :funa@無断転載は禁止:2016/10/04(火) 11:30:18.48 ID:tTf/r4vC0
こっくりさん 続き


 ミイの話はトコと自分に恐怖だった。
正直に言えばこっくりさんの怖さよりも「あの子たち」の「あの子」が嫌だった。 

名字エチゼンヤ、
呼び名もエチゼンヤ、
その善人的な名前とは別に、
通称「エッチ」取り巻きは二人、「バカ」と「カバ」
サイトの人が何を疑っても構わないけれど、この3人のことは名前まで真実です。

親は内申書を金で買ったとか、男の先生を転がしたとか、とにかく大嫌いだった。
自分に従わない奴に意味の無い報復をする奴。
トコはやり返した、
自分は時計を盗まれたので親が訴えた。
 
今度こそミイがヤられると思って登校したら、当然というか
エッチはこっくりさんの巫女さまになっていた。

ミイはこっくりさんからも、エッチたちからも逃げられた。

わからなかったのは、こっくりさんのやり方に
「どうしたら帰って くれますか」なんて犠牲を強いる帰し方はない筈だった。
誰が言い出したのかミイも知らなかった。
とはいえエッチが巫女さまになってそれはエスカレートした。

それとミイが見た「ふっさふさのしっぽ」も怖かった。
ミイがエッチに知られるのをすごく嫌がったので、3人だけの秘密にした。
でも丸ごと信じることも出来ず、 ミイはそれでイライラし始めていた。

しばらくしてミイが何かの用で音楽室に呼ばれたことがあった。
おまけにトコと自分も付いて行き、ミイが先生の話を聞いている間楽器倉庫で遊んでいた。
何気に見た採光用の高い窓のところに真っ白なふっさふさのしっぽがあった。
ひっ 、と無言で二人とも音楽室から飛び出してへたりこんだ。
 
「何してんのよ」ミイが出て来た。
「見た」
「ふさふさのやつ」
「だから言ったじゃん!!」
ミイは一瞬喜んだらしいが、その後の恐怖は倍増になった。


283 :funa:2016/10/05(水) 02:08:16.34 ID:xfGoySxw0
こっくりさん ラスト書き込みます。
読んでくれた人ありがとうございました。

 
白いしっぽを見たのはそれきりだった。 でもトコもミイも自分も二度とこっくりさんに近寄らなかった。

こっくりさんはまた流行り始めた。

今度は恋愛ごっこじゃなく怪異を求めるようになっていた。
髪を燃やしたり、血をたらしたり、完全にたがが外れた状態になりつつあった。


冬休みも近い日の、5時間目の授業の時だった。

う~、うう~ 

変な声を聞いたような気がした。
ぞっとしたがまた授業に向かおうとすると、今度ははっきり聞こえた。

う~、うう~う、あう~

ひっ というような皆の声が上がった。
「せ、せんせい・・・」
いちばん後ろの席の女子が隣の席を指差していた。
 
皆にカイちゃんと呼ばれている男子が机に突っ伏していた。
こちらを向いていた顔はものすごく怖かった。
目がつり上がり、大きく開けた口からでろりと舌が出ていた。
華奢だけど、頭が良くて優しいカイちゃんには思えなかった。 
先生が駆け寄って声をかけたが、
カイちゃんは床に倒れた。
きゃーっと悲鳴が上がった。
一部の生徒は教室から飛び出し、校医の先生や教頭先生を呼びに走った。
クラス中がパニックになる中、カイちゃんは救急車で連れて行かれた。
 
「こっくりさんだ!」
「こっくりさんのたたりだ!」
大騒ぎは中々治まらなかった



284 :funa:2016/10/05(水) 03:26:50.23 ID:xfGoySxw0
カイちゃんは2日くらい休んで登校してきた。
前と変わらないカイちゃんだったけど、クラスのみんなの気持ちは治まらなかった。
 
明日は終業式という日の放課後、半分くらいのクラスメートがカイちゃんを神社に連れていった。
カイちゃんを守るためだと言いながら。

 
年が明けて昭和64年1月4日 昭和という時代が終わった。
自粛という言葉の下に、運動会も文化祭も中止になった日々、
じっと身をひそめているような時間が終わった。

3学期のスタートは明るく始まり、こっくりさんも消えて行った。

卒業式の直前に、カイちゃんが関西に引っ越すのを聞いた。
単身赴任のお父さんのところに行くのだと。
カイちゃんは皆と同じ中学に上がるとずっと言ってたのに。
お母さんが決めたんだと、カイちゃんは寂しそうだった。

それから時が経って、カイちゃんの消息を聞いた。

平成7年1月17日 阪神大震災 死者6,434人
カイちゃんは神戸で死んだ。

 
今なら知っている。
あの時カイちゃんが倒れたのは癲癇の発作かも知れないと。

けれど偏見のある人も居たかもしれない。
カイちゃんのお母さんは、カイちゃんがいじめにあうことを恐れたのかも知れない。
だから神戸に行くしかなかったのかも知れない。


こっくりさんなんかやったから
こっくりさんなんかこわがったから 
こっくりさんなんかやらなかったら・・・


292 :funa:2016/10/05(水) 10:22:28.86 ID:xfGoySxw0

ご指摘いろいろ嬉しかったです。
昭和は1月7日まででしたね (。>д<)
エッチは読モになりました。
読んでくれた人、ありがとうございました。



死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない?

518 :本当にあった怖い名無し sage: 2006/05/24(水) 18:50:02 ID:SPWcp6noO
私が通っていた高校は、
数年前に改築され今では近代的な姿に変貌を遂げているが、
私たちが在学中はどこもかしこも古めかしい学校だった。
歴史だけは県下有数というこの学校に、
昔からひっそりと語り継がれているという、ある怪談話の伝説があった。

それは通称「牛の墓の話」という名前なのだが、
タイトルだけ聞くとオカ板でおなじみの「牛の首」を思い浮かべる人もあるかと思う。
私もオカ板を覗くようになったのはごく最近なのだが、
私の学校に伝わっていた「牛の墓」話というのは
一般的にはいわゆる「牛の首」系の怪談話でメジャーな展開である
「あまりに恐ろしすぎて誰も話すことができない」系統の語られ方をされていたのも不思議と共通していた。

しかしある先輩は「安保闘争が盛んな時代の、学生運動に絡んだ話らしい」と語り、
同じ高校のOBである親戚の兄(10歳ほど離れている)は
「大正後期から昭和初期の話らしい」と聞かされた。

話のタイトルも「牛の墓」という説と「牛のバカ」という説もあり、まさに正体不明の怪談話といえた。


519 :本当にあった怖い名無し sage :2006/05/24(水) 18:51:28 ID:SPWcp6noO
「牛の墓伝説を詳しく調べよう」
私にそういったのは中学時代からの友人Aだった。

季節は衣替えの直後だったと思う。
Aは私と違い優等生で成績は常に学年上位。
だが中学の頃からオカルトやらファンタジーにかなり傾倒しており、
この話ももともとはAが定年間際の老教師から聞いてきたのがそもそもの始まりなのだ。

しかし「牛の墓(バカ?)」伝説の調査ははかばかしくなかった。
Aは図書館で地方版の新聞を読み漁り、
かつての卒業生を訪ねたり
大学の図書館にまで入りびたってさまざまな資料を飽きることなく調べていた。
私も何度かAの「調査」に付き合ったが、
彼の熱の入れようはどこか異常ともいえた。
いや、おそらくAはそのとき既に何かに取り憑かれていたのかもしれなかった。

そして夏休みがやってきた。
Aは予備校の夏期講習の傍ら、まだいろいろと郷土史を調べたりと
相変わらず「牛の墓」について飽きずに調査していた。
私はAとは違う塾に通っていたのだが、
夏休みの少し前から塾で同じ教科を取っていた同じ学校の女の子と仲良くなったりしていたため(笑)
不純な目的ながら塾通いに熱心になり、「調査」へのモチベーションが落ちかけていた頃だ。


520 :本当にあった怖い名無し sage :2006/05/24(水) 18:52:50 ID:SPWcp6noO
8月の上旬頃、私やAが所属していた部活の夏期合宿があった。
夏期合宿といっても要は部活動のあとで
部員が学校内の宿泊室に泊まりこむだけなのだが。

その夜、しばらくぶりにAと会ってその後の調査具合を聞くと
「60年代から70年代あたりにかけて生徒が死んだ事件があったのは事実らしい」
「だけど、その事件とは別に、もうひとつ公表されなかった事件が
過去に存在するという話を、ある古い卒業生に聞いてきた」
「どうもこっちの話こそ、
牛の墓事件(このとき確かにAは「事件」と言った)の隠された真実があるように思う」
「そのことを知ってる人を今探している」

…そういった話をAはしていた。

その後、お定まりではあるが深夜にかけて
部員たち数人で怪談話をいろいろしていたのだが、ある女子部員が「こっくりさんやろう」と言い出した。
Aが名乗りを上げ、言い出した女子部員と10円玉に指を載せる。
私はオカルト好きだがチキンハートなので他の数人の部員たちとそれを眺めていた。


521 :本当にあった怖い名無し sage :2006/05/24(水) 18:53:48 ID:SPWcp6noO
しばらくすると、
室内の空気が妙にじめっ、というか
じとっとした粘り気のある重苦しい雰囲気になりつつあるのを感じだした。
霊感の無い私ですら「あ、こりゃマズいかも」と思ったとき、
こっくりさんをしていた女子部員とAの指先にある10円玉が不規則に、そしてめったやたらに動き始める。

「やだ…なにこれ…」
取り巻いていた私や、他の部員の顔色は悪いが、
ランダムに動いて止められない10円玉に指を乗せた女子部員とAの顔色は青いのを通りこして白かった。
部屋の隅っこに誰か知らない人が立っている、ような気がするが
身体が震えてそちらを見る度胸も無かった。
別の女子部員が泣きだした。

「お前ら何やってるんだ!!」
突然大声がしたかと思うと、
前部長であり昨年卒業したOBのB先輩が部屋に飛び込んできた。
B先輩は女子部員とAの頬に平手打ちを見舞うと、
10円玉を鷲掴みにして網戸をあけて外に全力で投げ捨てた。
そしてこっくりさんに使った紙を持って合宿場の外へ出ていった。
あとで聞くと紙は丸めてトイレの水に流してきたそうだ。


522 :本当にあった怖い名無し sage: 2006/05/24(水) 18:55:21 ID:SPWcp6noO
「冗談半分でもあーゆーのはやるんじゃねーぞ。おまえら」
B先輩はわりと霊感が強いらしく、
寝ていたところ気分がざわついて吐き気がして目が覚めたらしい。
それにしても豪傑だ。
「もうおまえらおとなしく寝ろ」 
Aはまだ放心したような表情だったが、
のろのろと立ち上がって男子用の宿泊部屋に向かいかけた。
「あ、それとな」
その背中にB先輩が声をかける。
「悪いことはいわんから、ほどほどにしろよ」
Aは返事をせずに出ていった。
結局ろくに眠れないまま、
次の日の朝になり私たちは解散して帰宅する。

それからさらに2週間ほど経過して、
夏休みも残り半分ほどになったある夜、Aから電話がかかってきた。

「牛の墓だけど」
「まだ調べてたのか、B先輩も言ってたけどほどほどにしろな」
「だいぶ分かってきた。もうひとつの話の真相を知った女にだけ呪いがかかる…
っていう話があるらしくてね」
「女だけ?」
「だから、俺らは大丈夫だよ。それで学生運動の頃の話も詳しく知ってる人に明日会う。
明後日の登校日に全部聞かせるから、待っててくれよ」
そういって電話は切れた。


524 :本当にあった怖い名無し sage :2006/05/24(水) 18:57:37 ID:SPWcp6noO
だが、その日Aはとうとう学校に現れなかった。

気になったので夜自宅に電話をしたのだが、何度かけても誰も出ない。

Aと連絡が取れないまま
夏休みも終わる間際となり、私はAの自宅に向かった。

しかしAの自宅は雨戸がすべて閉ざされ、玄関の新聞受けには新聞がみっしりと詰まっている。
勿論呼び鈴を鳴らしてもなんの反応もない。
高まる得体のしれない不安だけを抱えて、その夏休みが終わる。

2学期になってもAの姿は学校には無いままだった。
Aには年子で妹が1年にいたので、
1年生の知り合いに尋ねても、妹も学校には来ていないとのことだった。

それからかなり経過してから
私はある後輩女子部員の1人から噂を耳にした。
Aの妹が、夏休み中に突然自殺を図ろうとしたらしい。
彼女はとても明るく活発で
友人の誰もそんな兆候は見られなかったのだが、自分の部屋でナイフで首を切ったらしいという。

学校にはAもAの妹も家の事情により転校、という連絡があり
処理されていたことは後に明らかになった。
だが教師は転校理由については何も明らかにはしなかった。
それから15年、未だにAのその後の行方は分かっていない。


526 :本当にあった怖い名無し sage: 2006/05/24(水) 18:58:52 ID:SPWcp6noO
結局、私はAから「牛の墓事件」の真相を聞くことはできなかった。

誰も中身を知らない最強の怪談話、
という点でも「牛の首」とのかすかな共通項が見られるのだが…。

ただ、私が気になっているのは
Aは「牛の墓事件」についての調査をノート2冊くらいに分けて持っていた。
その調査記録をAの妹が目にした、
もしくは読んだ、という可能性は考えられないだろうか。
そうしないと、突発的な彼女の自殺未遂の説明がつかないのだが…。 

後日、B先輩とこのことを話したときにB先輩は私にこう言った。

「あいつ、あの夜こっくりさんする前から
何かすごくいやな空気が身体を取り巻いていたんだよ。
影が薄いっていうか、得体のしれない何かに魅入られてるような予感がしてな。
俺気になってたんだ。多分それが怨念てやつじゃないかな」

Aくん、かつてオカルトがとても好きだった君が、もしこれを目にすることがあれば、一度連絡ください


529 本当にあった怖い名無し sage 2006/05/24(水) 19:13:15 ID:SPWcp6noO
長文すいませんでした

ちなみにその学校に「牛の墓」という話が伝わってる、というのはわりと知られている話らしく、
先日取り引き先との飲み会でお得意様のC氏(50代前半)という方と酒の席で歓談中
「○○くんは××高校の出身なのか。昔あの学校には牛の墓って話が伝わってたらしいけど、きみくらいの年齢だと知らないだろうねえ」
と懐かしそうに語られたりしたので、妙なシンクロニシティを感じて投下しました。


Aくん、もし君がまだあの調査記録ノートを持っていたなら、一刻もはやく焼き捨ててくれることを願います



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