サイケデリック・奇譚

永遠の日常は非日常。

タグ:パニック

【閲覧注意】

【事件の様子】

1985年6月18日。
悪徳商法による被害者数は数万人、被害総額は2000億円の巨大詐欺事件を起こした会社として注目されていた豊田商事の会長永野一男の逮捕の情報がマスコミに入る。
人々の関心は高く、各マスコミは競って取材班を派遣していた。


一方、永野一男会長は固く扉を閉ざし、ひたすらマスコミの取材を拒否。
「自称」親類の者3名が警備員として部屋をガードしていた。

16:30~
・自称右翼の男2人が会長宅前に姿を現す。
この2人の男性は永野会長の元上司にあたる人物であり、警備の者に永野との面会を要求。
確認連絡等のために、ガードマンらは一時会長宅前を離れた。


「豊田商事」の画像検索結果
⁂素性を訊かれた男2人は、当初は「鉄工所(の経営)」と答えていたが、その後供述を翻す。

この時、男らは詰めていた報道陣にもう金はええ。永野をぶっ殺してくれ」と元部下の被害者6人から依頼されたと発言。
1人が報道陣の持ち込んでいたパイプ椅子で玄関のドアを叩き出した。
もう1人は横の窓の格子を蹴破り、窓ガラスを割って部屋内へ侵入
玄関を叩いていた男も次に続く。
そのまま永野会長の全身13ヶ所を刺して惨殺した。(頭部への攻撃含む)

「豊田商事」の画像検索結果

犯行は5分程度の間に起ったと思われる。
この間、各メディアはカメラを止めることもせず、そのまま現場がライブ中継されてしまった。
会長宅への不法侵入を止める者すらも誰もおらず、後にマスコミへの批判へとつながってゆく。

⁂この時、追い詰められた永野一男会長の悲鳴や助けを求める声が外まで聞こえている。
慌てたリポーターが「今大変な事が起こっております」と中継はしても、救助に向かう者はなかった。


何事かと固唾を見守る報道陣のカメラの前に、犯人らは再び窓から現れ、血塗れの凶器と返り血を浴びたその姿を見せつける。
「俺が犯人や、警察を呼べ」と叫ぶ姿もテレビ放映された。
しかし、その後かけつけた警察により現行犯逮捕された彼らはマスコミからの「早く逮捕せえや」との声に激昂する一面も見せる。

【閲覧注意】
「豊田商事」の画像検索結果

⁂実際に犯人らが逮捕されたのは、マンションの外。

絶え間ないカメラのフラッシュや、マイクを突き付ける各マスコミの反応に気を良くしたのか、犯人の1人はその後瀕死の永野会長を窓まで引きずり出して見せつけるような行動をとっている。
頭部から血を流した被害者の姿には一斉にカメララッシュがたかれ、その写真は週刊誌などに多く掲載されることとなった。

⁂週刊誌「FOCUS」に掲載された写真がある。
犯人の1人が血塗れの永野会長を抱え、もう1人が銃剣をかまえている写真である。
他にも血に塗れ瀕死状態の被害者の写真が多くの雑誌、新聞等にも掲載された。


あまりの惨状に、この時アナウンサーの中には「子どもには見せないでください!」と呼びかけた者もいたが、実際にはモザイク加工すらないまま、映像は全国に流れることとなった。

17:15
被害者(永野会長)はただちに病院へ搬送されたものの、出血多量で死亡が確認された。
致命傷なったのは腹部の傷だった。

「豊田商事」の画像検索結果


【事件後】
前述したように豊田商事の資産そのものはほとんど残っておらず、永野会長の所持金も700円あまりという状態であった。
さらに、最高幹部であった会長の死により、さらに金の流れが不明となり、解明が困難となってゆく。
会長刺殺の犯人は逮捕されたものの、詐欺事件の捜査続行には支障をきたすようになったため、あくまで憶測ではあるものの口封じの為の殺人であったのではないかとの噂を呼ぶ。

同時に「豊田商事」そのものにたいする怒りのせいか、殺害した犯人らの減刑をのぞむ声も少なくなかったらしい。そのせいか、犯人の1人は懲役10年、もう1人は懲役8年の実刑判決が確定している。

自称右翼の犯人らではあったが、そのうち1人は周囲のマスコミにより囃し立てられた結果、犯行の示唆教唆により犯行を犯してしまったとして4度再審請求をしたが、すべて棄却されている。



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師匠シリーズ

932 :すまきの話 ◆oJUBn2VTGE:2009/06/20(土) 23:10:41 sgJKT7Op0
薮になっている所を回り込み、
街灯の明かりが作る陰影をじっと観察しながらそろそろと進む。
妙に静かだ。
堅い土の地面に小さな石が転がっていて、
俺の足がそれを蹴飛ばす乾いた音が響く。

藪の手前に木製のベンチが二つ並んでいる場所があり、
そこに誰かいそうな気がして首を伸ばしたが、遠目にも人の姿は見あたらなかった。
公園が違ったのかと思って、
頭の中で住宅地図を再生しようとしていると、
その誰もいないベンチから人の気配が漂ってきた気がした。

緊張してもう一度視線を向ける。
二つのベンチにはやはり誰もいない。
その向こうは見通しがいいので、誰も隠れてはいないはずだ。
後ろの藪の中ならば分からないが、見るからに硬そうな枝木だ。
あの中に潜むなら、相当の引っ掻き傷を覚悟しないといけないだろう。

あとはベンチの横のゴミ入れか。
そう考えた瞬間、なにか嫌なものが身体を駆け抜けた。

そのゴミ入れはよくある金属製の網状になった円筒で、上の方に向けて少し径が大きくなっているやつだ。
その内側には黒いビニール袋がはめ込まれている。
ただ、普通に公園などで見るタイプよりかなり小さい。
大人の腰までも届かないくらいだ。
そのゴミ入れから異様な気配がしている。

いや、意識を集中すると分かる。
気配などというあいまいなものではなく、はっきりと血の匂いだと分かった。
息を止めながらゆっくりと足を進める。
血の匂いが強くなってくる。
明らかにゴミ入れの中からだ。
少し近づいてよく見ると、
ゴミ入れの下の影になっている所に、なにかの染みが出来ている。

黒い。
血だ。
見えにくいが、ゴミ入れの下部のすべてに広がっているとしたら、かなりの量だ。
足の長い蚊が横を通り過ぎ、
かすかな羽音を残してゴミ入れの中に消えた。
つばを飲む。
ガサリと、ゴミ入れからなにかが動く気配。


933 :すまきの話 ◆oJUBn2VTGE:2009/06/20(土) 23:14:50 sgJKT7Op0
反射的に身構える。
声がした。掠れた声。

……きたか

どこからともなく聞こえてきたのならまだ良かった。
声は明らかにゴミ入れの中から聞こえてくる。

……よく、聞け 時間が、ない

その声は、容易に近寄らせない響きを持っていた。
いやそれは、俺の
自己防衛本能が反映されていただけなのかも知れない。
そのゴミ入れは、とても小さいのだ。
横から見ているだけでは口の部分より下は見えないが、
大人が中に入り込むには小さすぎる。
身体のパーツがすべて揃っている状態で入り込むには、あまりに。

……綾を、さがせ、携帯が、つながらない、
たぶん、家、にいる、会って、こう、言え

ゴミ入れの中から聞こえる、この世のものとも知れない声に
混乱しながらも、俺は耳だけに意識を集める。

……これは、夢ですね

それきり、声は途絶えた。
足の長い蚊がゴミ入れの中から飛び立ち、どこかへ消えた。
あたりは静まり返っている。
俺は息をのむ。
全身に得体の知れない寒気が、ぞわぞわと立ち上ってくる。
なにが起こっているのか分からない。

分かろうとすれば分かるだろう。
足を踏み出し、ゴミ入れを覗き込みさえすれば。
けれどその足が踏み出せない。
思考が、脳が、大脳だか間脳だかの蒼古的な部分が、行くことを拒んでいるみたいだ。


934 :すまきの話 ◆oJUBn2VTGE:2009/06/20(土) 23:22:26 sgJKT7Op0
ただごとでないことだけは分かっていた。
俺の個人的でささやかな世界が
致命的な傷を負い、もう元の形に戻らないだろうことも。

ただ、血を見ても反射的に救急車という発想は浮かばなかった。
今、自分のするべき最善のことは、
ただ指示されたことを全うすることだと直感したのかもしれない。
頭に電流が走ったような軽い痛みの後、
俺は目覚めたように走り出した。
ゴミ入れから立ち上る生臭い匂いを鼻腔から振り払うように。

公園を出て、入り口の外にとめてあった自転車に飛び乗る。
大変なことになった。
大変なことになった。
力一杯ペダルをこぎ出しても、頭は混乱したままだった。

これは夢ですね?
夢なわけはない。
恐ろしいくらいリアルだ。
匂いも、音も、足に、太股に乳酸が溜まっていく感じも。
なにもかも。

今日一日の記憶を呼び覚ましてみる。
けれど、一分の隙もなく繋がっているのが分かる。
さっきまでネットで検索していたサイトのことも、
その前に食べたカップ麺のことも、
それを食べながら高校時代の友人と電話で話したことも、
鮮やかに思い出せる。

ということは、じゃあ……
そこで思考が断ち切られる。
いや、押しとどめているのか。
師匠に「綾」と本名で呼ばれた、歩くさんのマンションへ真っ直ぐに向かう。

途中、軽い下り坂があり、
スピードを維持したまま強引にGに逆らってカーブを曲がろうとした時、
前から来る通行人とぶつかりそうになった。

驚いた表情のその人をなんとかハンドル操作で避けたが、
バランスを崩して自転車から投げ出される。
一回転して尻を打ち、
思わず右手をアスファルトについてしまって皮が擦りむけた。
鋭い痛みに襲われる。
痛い。
すっごい痛い。
くっそう、と誰にとも知れない悪態が口をつく。
「危ねえな、こら」


935 :すまきの話 ◆oJUBn2VTGE:2009/06/20(土) 23:26:16 sgJKT7Op0
茶髪の若い兄ちゃんが、髪の毛を乱れさせたまま近寄ってくる。
俺は飛び跳ねるように立ち上がると、
彼にすがりつく。
「今日のこと覚えてますか。
昨日のこと覚えてますか。自分で自分のことがわかりますか」
彼はすがりついてきた俺に一瞬身構えたが、すぐに動揺してその手を振りほどこうとする。
「バカじゃねーの。なんなのお前」

ドシンと俺の肩を両手で突き、踵を返すと早足で去っていった。
途中、何度か気持ち悪そうに振り返りながら。
残された俺は、擦りむいた右手と擦りむいていない左手を並べて観察する。
掌の傷の中に小さな石が埋まっているのを、なんとかほじくり出す。
痛い。
なんでこんなに痛いんだ。
泣きたくなるような、
寒気がするような、
耐えられない感じ。
とにかく動きだし、倒れている自転車を引き起こして跨る。

夜の道を走る。
ひたすら走る。
信号に引っ掛かり、トラックが通り過ぎて
次のヘッドライトが近づくまでのわずかな隙間を突っ切る。
遅れて鳴らされた
意味のないクラクションを背中に聞きながら、前へ前へとこぐ。

息が上がり、スピードが落ち始めたころに、ようやく歩くさんのマンションが見えてきた。
明々とした街灯の下を通り、
いつもとめている駐輪場に行く時間も惜しくて、道端にそのままスタンドを立てる。
立てる時、サドルを押さえる右手に痛みが走った。
顔をしかめながら玄関へ向かう。

入り口のセキュリティーはない。
中に入ってから、
部屋の明かりがついているか、外から確認した方が良かったことに気づいたが、
戻る時間も勿体ないので、そのまま階段を駆け上がる。
部屋番号を頭の中で繰り返しながら、
誰もいない通路を走る。
足音だけがやけに寒々しく響いている。


936 :すまきの話 ◆oJUBn2VTGE:2009/06/20(土) 23:27:43 sgJKT7Op0
向かう先をじっと見つめると、
目的の部屋から細い光の筋が伸びている。
ちょうど天井の蛍光灯が消えていて薄暗い一角だったから、
そのわずかに漏れ出る光を視認することが出来た。

いる。
中にいる。
関門を一つ越えた感じ。
でもたどりつくべき場所も、道の全貌もまったく見えない。
自分の世界が負った致命的な傷を、復元するための道が。
暗夜の中の行路が。
見えない。

叫びそうになる。
口を押さえる。
ドアを叩く。

ガンガンガン

ドアを叩く。

ガンガンガン

「いませんか」
焦っていると、チャイムなどというものはおもちゃにしか見えない。
早く出てくれ。
慌ただしく叩かれるドアの音というのは、誰だって嫌なものだから。

ガチャリ……
というカギが回る音に続いて、
キィ……
と微かに軋む音と共に、
ドアがゆっくりとこちらに開かれていく。
中からは、怯えたような表情の女性。

「助けて下さい」
顔を見るなり、そう言おうとして、息が止まる。
違うからだ。
言うべき言葉は、確か、

「これは夢ですね」
うっすらと冷え、張りつめたような空気が
室内から外へ流れ出てくる。

普段着のままの歩くさんは、首をかしげながら一歩下がる。
つられて俺も玄関口に入り込む。
歩くさんが手を離したドアが、
支えを失って俺の背後でバタンと閉じた。
歩くさんはもう一歩下がる。
靴を脱がなければ上がれないので、俺はその場で止まったままだ。
二人の間にある程度の距離が生まれる。
どうやらこれが、歩くさんのパーソナルスペースらしい。


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【師匠シリーズ】すまきの話 2
【師匠シリーズ】すまきの話 3

死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない?

817 :本当にあった怖い名無し:2013/08/07(水) 08:42:08.35 ID:oH2t4wiW0
もう10年以上前の、大学時代のこと。
実家の近所にある小さい運送会社で、荷分けやトラック助手のバイトをしていた。

現場を仕切っていたのは、社長の息子で2つ年上の若旦那。
んで、バイト仲間に同じく大学生のAくんがいた。
Aくんは自他共に認めるアホキャラだったが、明るくて元気で同僚としてはすごくイイ奴だった。

会社は町外れの国道沿いにあったけど、隣町の商店街の近くにも倉庫があった。
倉庫といっても普通の二階建ての民家。
一階が広い土間になってて、
何年か前までそこで商売をしていたらしいが、
借金とかで店を畳んで住人はいなくなり、その運送会社が借金の片?として手に入れたんだって。
ただすぐに使う当てもなかったので、とりあえず空き家のままになっていた。

んであるとき、若旦那が嬉しそうに俺に写真を見せてきた。
「見てみ?あの倉庫で写真撮ったらコレよ!」
見ると薄暗い民家の中を撮った写真なんだが、
どの写真にも白っぽい丸い光みたいなのとか、白い煙みたいなのがバンバン写っていた。
「うわっこれ心霊写真ですか?」
「凄いやろー。あの家は出るんだよ」
人がバーンと写ってるわけじゃないので、
俺は(レンズのゴミだったりして)と半信半疑だったけど。


818 :本当にあった怖い名無し:2013/08/07(水) 08:42:36.44 ID:oH2t4wiW0
しばらくして、旦那がその家に荷物を入れて倉庫として使うことにした。
若旦那と俺とAくんが移動する荷物をトラックに積んでいると、
普段あまり現場に来ない社長が俺たちを呼んで言った。

「中崎(タカサキ?だったかもしれん)の家に行くんやろ。二階には上がんなよ」
何のこっちゃと思ったけど、
倉庫として使うのは一階の土間だけと聞いていたし、
若旦那も「あーはいはい」と聞き流していたから気にしなかった。

三人でトラックに乗ってバカ話をしながらその家に到着。
正面のシャッターを開ける。
あまり空気の入れ替えもしないみたいで、中はかび臭かった。
シャッターを開けると4畳半ぐらいの土間があり、その奥は茶の間と台所。その奥に風呂と便所(らしい)。
向かって左側に二階へ上がる細い木の階段があった。
奥行きのある家だったから、
二階に二間ぐらいあるんだろうなーとか考えていた。
土間を片付けて荷物を積み込み終わると、若旦那がニヤニヤしながら言った。
「・・・なあ、二階行ってみようや」

俺はその日、バイトが終わったら友人と呑む約束があったので早く帰りたかったが、
Aくんは「行っちゃいますかぁ?」とノリノリ。
俺もイヤとはいえず付き合うことになった。

靴を脱いで、若旦那、俺、Aくんの順で階段を上がっていく。
やたらにきしむ木の階段を上がり切ると薄暗い廊下になっていて、右側に部屋が三つ。
入り口はフスマだった。
一番手前の部屋から開けていった。
一番手前(土間の真上)は三畳ぐらいの物置。
真ん中と一番奥の部屋は6畳間で、焼けた畳があるだけでカラッポだった。
白状すれば、俺も『社長がああ言ってたし、何かあるかも』と
ちょっとだけスリルを楽しんでいたが、ぶっちゃけ何も起きなかった。
Aくんは「何もないすねー」とか言いながら、
携帯で写真撮りまくってた。
「まーこんなもんだ。帰るべ」
と若旦那を先頭に俺、Aくんの順番で階段を降りた。


819 :本当にあった怖い名無し:2013/08/07(水) 08:43:23.94 ID:oH2t4wiW0
トントントンと俺は土間まで降りて、振り返ってAくんを見た。
俺に続いて階段の一番下まで降りてきたAくんの様子がおかしい。
いつもニヤニヤしてるような顔なのに、
こわばった真顔で、なんでか歯だけゾロっと剥き出して、じっと立っている。

そして、ビデオの逆再生みたいに、今降りてきた階段を
こっちを向いたままで後ろ向きに登りはじめた。

俺も若旦那も冗談か?と思ったが、
Aくんはそのまま階段をトン、トン、トン、トンと後ろ向きに登っていく。
進行方向を確認したりもせず、顔はずーっとこっちを向いたまま。
真顔で歯を剥きだした顔のまんまだ。
Aくんは後ろ向きのまま階段を上がり切ると、
後ろ向きのまま廊下の奥に後ずさって行って、見えなくなった。
なんか只事ではないと感じて、俺と若旦那は階段を駆け上がった。

Aくんは廊下の、一番奥の部屋の襖の前で正座していた。
上半身がふらーりふらーり揺れていて、
顔は泣き笑いというか、
ホロ酔いで気持ちよくなった人みたいに目をつぶってへらへら笑っていた。
「おいA!」と何度呼びかけても反応なし。

そして、Aくんの前のフスマがゆっくり開いた。
Aくんが正座したままフスマの方へ少しずつ動き始めた。
Aくんの体はそのまま部屋の中に入っていって、フスマがまたゆっくり閉まった。
血相を変えた若旦那が
俺を押しのけて廊下を走り、フスマをバーンと開けた。
俺も追いかけた。

Aくんはからっぽの部屋の真ん中で、
身体を伸ばした気をつけの状態でうつ伏せに横たわっていた。
二人でAくんを引きずり起こした。
そのとき、Aくんがずっと何かを呟いているのに気づいた。
俺にはこう聞こえた。

「さしあげますから。さしあげますから。さしあげますから。さしあげますから。さしあげますから」

そのままAくんを外に引きずっていったが、いくら呼びかけても正気に戻らない。
若旦那が携帯で救急車を呼んだ。


820 :本当にあった怖い名無し:2013/08/07(水) 08:43:51.42 ID:oH2t4wiW0
尻つぼみで申し訳ないけど、その後のことは断片的にしか知らない。

その後、若旦那は社長にムチャクチャに怒られてた。
事務所の衝立の向こうで話の内容はよく聞こえなかったけど、
他の社員さんがポロッと漏らしたのは、
借金で店を畳む時にあの家で人死にがあったらしい。
もちろん社長は知っていて、何かの手続き(お祓い?)を済ませて
「きれいになったら取り壊すつもりだった」とか何とか。
それ以上の詳しいことは、
若旦那の口からも聞かせてもらえなかった。

Aくんは精神的な発作だろうということで入院した。
何度か見舞いに行くうちにお母さんから話を聞いた。
Aくんは夜になると毎晩ベッドから出て、床でうつ伏せに横になっているとのことだった。
あのときAくんが撮っていた携帯の画像を見せてもらえないかとお願いしてみたが、
「もうお寺さんに預けてありますので」
とのことで、写っていたものは見せてはもらえなかった。

しばらくして俺は大学が忙しくなって
バイトを辞め、やがてAくんの見舞いにも行かなくなってしまった。
最後に行った時はもうAくんはガリガリに痩せていたが、
それでも毎晩床にうつ伏せに寝ていたそうだ。
軽はずみにあんなことをするんじゃなかった、俺にもなにか起きるかも…
とビビっていた時期もあったが、
結局、俺の身の上には何も起きなかった。
今のところはね。

バイトしていた運送会社はまだあるが、
こないだ帰省した時に前を通りかかったら、あの倉庫はなくなって駐車場になっていた。


821 :本当にあった怖い名無し:2013/08/07(水) 09:02:20.39 ID:h+GwST1g0
A君は引っ張られてしまったんだろうね……
正座したまま移動していったってのは、つま先だけでずっずっ、と進む感じ?
それとも、ほんとに正座の姿勢のまま身体が移動していったのだろうか?
後者だったとしたら相当怖いんだが


824 :本当にあった怖い名無し:2013/08/07(水) 09:11:41.91 ID:oH2t4wiW0
正座のまんまだったよ。
なんで動いてるのかわからなくて気が動転して、
「…ガンタンクみたい」ってバカなことを考えた考えたのを覚えてる。



第二次世界大戦中、数万人ものユダヤ人がナチスの手により収容所へと送られた。
ユダヤ人輸送の責任者であったアドルフ・アイヒマンは、終戦後は行方をくらまし逃亡したが、その後発見され裁判が行われた。

発見時のアイヒマンは偽名を名乗り、南米でひっそりと暮らしていた。
逮捕のきっかけは、アイヒマンが妻の誕生日に花屋で花束を購入した事である。
この些細な出来事が、偽名のアイヒマンを本人と確証する決め手になった。

裁判が始まると、人々は驚きを禁じ得なかった。
大量虐殺殺人を引き起こしたアイヒマン本人は、人格異常者でもなければ精神疾患者でもなく、真面目で地味なごく普通の平凡な人間だったからである。

そもそも、アイヒマンはじめ多くの戦争犯罪を実行したナチス戦犯たちは、ある意味特殊な人々だったのか?家族の誕生日に花束を贈るような、平凡な家族愛を持つ普通の市民が、あのような残虐行為に駆り立てられたのは何故か?
もし、戦時下という特殊な環境が人間の心理に影響を与えた可能性があるとすれば、逆に、誰でもそのような行為を犯す事はあり得るのか

行動心理学や社会心理学からも次々と疑問点が提起された。
(戦争中などストレスの多い)抑圧された閉鎖的な状況下では、権威者の指示・命令に人々はどのような影響を受けるのだろうか。
被験者を募り、人体心理実験が行われた。

この実験の名称はアイヒマン実験またはアイヒマンテスト
または1963年に論文を発表したイェール大学の心理学者、スタンリー・ミルグラムの名を取り「ミルグラム実験」とも称される。
(実際に実験が行われたのは1962年)



映画「アイヒマンの後継者 ミルグラム博士の恐るべき告発」より 2017年2月公開予定

この実験により、平凡なごく普通の一般市民であっても、一定の条件下ではどこまでも冷酷で非人道的な行為を行う事が可能であると証明された
この現象を「ミルグラム現象」という。

【実験方法】
・被験者らは「記憶に関する実験」への協力者として集められた。
年齢は20~50歳と多岐に渡り、小学校の中退者から博士号を持つ人物までバラエティに富む。

方法は、実験協力者を「生徒役」と「教師役」に分け、学習時における罰の効果を測定すると説明。
くじ引きで「生徒」と「教師」にグループ分けた。

その上で互いに別室に入り、教師役が問題を出し生徒役が解答する。
互いに聞こえるのは音声のみ、生徒役が間違える度に罰として電気ショックが流れる。
1問間違う度に罰は重くなり、電圧は高くなり苦痛は増してゆくというもの。

だが実際には生徒役は全て役者等のサクラであり、本当の被験者は教師役のグループだった。
くじには被験者達全員が教師役になるように、あらかじめ細工がしてあった。

また教師役の部屋には、権威ある白衣の博士らしき人物が配置され、秘かに被験者らを観察した。
(具体的な肩書き等の説明はなく、だた権力者らしい雰囲気のみ匂わせた)



教師役Tは、生徒役Lが問題を間違える度に電圧を上げ罰を与える。
研究者Eは記録を取りつつ、教師役に実験の続行を指示する。
実際には電気ショックは流れず、生徒役は苦痛を演じるだけだが、被験者らは本当に苦痛を与えていると信じていた。

「アイヒマン実験」の画像検索結果


【実験の様子】

・被験者である教師役らは、全員45ボルトの電気ショックを受け、生徒役の苦痛を体験してもらう。
その後、実験は始まった。

問題はそう難しいものではなく、教師役は対になる単語を読み上げ、その後片方の単語を読み、対応する単語を4択で選ばせる。
生徒役が正しいボタンを押せば正解。
間違える度に教師役が電気ショックの電圧をあげてゆくというもの。

この実験の最も重要な部分は、被験者である教師役らは何ら強行的なプレッシャーは与えられていないということである。武器の使用も、強迫行為もなし。
ただ、権威者らしき人物に実験続行を促されるのみ。

電圧は全部で9段階。

1:1.5ボルト 「軽い衝撃」 BLIGHT SHOCK
2:75ボルト 「中度の衝撃」 MODERATE SHOCK
3:135ボルト 「強い衝撃」 STRONG SHOCK
4:195ボルト 「かなり強い衝撃」 VERY STRONG SHOCK
5:255ボルト 「激しい衝撃」 INTENSE SHOCK
6:315ボルト 「甚だしく激しい衝撃」 EXTREME INTENSITY SHOCK
7:375ビルト 「危険で苛烈な衝撃」 DANGER SEVERE SHOCK
8:435ボルト 
9:450ボルト


罰としてのショック度が記載されており、被験者らは生徒役が感じる衝撃度を予想する事ができる。
8・9のボタンについては空白のまま。

一方、生徒役には電流は実際には流れないが、電圧の強さに対し苦痛を演技じるように指示されていた。

1:75ボルト 不快感をつぶやく。
2:120ボルト 大声で苦痛を訴える
3:135ボルト うめき声をあげる
4:150ボルト 絶叫する
5:180ボルト 痛みを訴え、耐えられないと叫ぶ
6:270ボルト 苦悶の金切声をあげる
7:300ボルト 壁を叩き、実験中止を求める
8:315ボルト 壁を叩き、実験からリタイアを叫ぶ
9:330ボルト 無反応


電圧が上がるごとにリアクションが大きくなり、絶叫する、のけ反る等の迫力ある演技を見せつけ、最後には無反応のままとする。

教師役の被験者らが、もし実験の続行を拒否する意思を示せば、権威者役が実行を通告する。
通告方法は4段階。

1:続行してください
2:この実験は、(教師役の)あなたに続行していただかなければなりません
3:あなたに続行していただく事が必要不可欠です
4:迷う必要はありません。あなたは続行するべきです。

感情を交えず表情を変えず淡々と促すだけであり、決して声を荒げたり大声を出さない。
4度目の通告においても被験者が拒否した場合のみ、その被験者の実験は中止となる。
つまり、4回以上被験者が権威者役を拒否しなければ、実験は続行され、(電気ショックの罰を受けていると被験者らが思い込んでいる)生徒役は苦痛に晒され続ける事になる。

さらに、最終的には最大ボルト数450ボルトが3度続けて流されるまで実験は終了しない

これらの内容は被験者らには全く知らされなかった。


実際の映像



【驚くべき結果】

・実験前、イェール大学では心理学専攻の生徒らを対象に実験結果を予想させていた。
14人の生徒は全員、最大電圧を加える事が可能な人物は極わずかであろうと回答する。(平均1.2%)
同じようなアンケートを他でも行ったところ、やはり同じ解答が多かった。

しかし、実際には被験者40人中25人が、最大電圧までボルトを上げ続けた結果となった。
半数以上の被験者らが、凄まじいであろう衝撃と苦痛を自らが与えていると感じていたにも関わらず、何の関わりもない見知らぬ第三者への拷問を最後まで続行したのである。
(統計としては62.5%)


「アイヒマン実験」の画像検索結果

勿論彼らにも葛藤がなかったわけではなく、生徒役の絶叫が響き渡ると、緊張のあまり引きつった笑い声を出す者もいたという。
全ての被験者らは途中で実験に疑問を抱いている。
早い者では、135ボルトで実験の意図を疑い出した。
数人の被験者らは実験の中止を希望し、報酬を放棄するから止めさせてほしいと希望した者もいる。

だが権威者役の強い進言と通告、一切の責任は被験者らには問わないという確認のもと、電圧が300ボルトに達する前に実験を中止した者は1人もいなかった

あまりにも予想外の結果に、シチュエーションを変えて類似の実験も行われた。
同じ実験を生徒役と教師役同部屋で行う、生徒役の体に教師役が直接電圧を触れさせる等。
いずれも本当の被験者は教師役である。
実際に他者が目前で苦しむ様を目撃させたが、それでも前者は40人中16人(40%)が、後者では40人中12人(30%)が最大の450ボルトまで電圧を上げ続けたのである。

「アイヒマン実験」の画像検索結果


人間の心理は想像よりも脆いものであり、雰囲気に流されてしまう傾向がある。

この実験の成果は国内外においても賞賛された。
とはいえ、実際には個々の細かい要素において閉鎖環境でも結果の変動は大きく変わる。
全く同じ実験では同様の結果が得られるとしても、類似する実験(少々異なる環境下)では全く違う結果になりやすい。
ミルグラム現象は証明されたものの、人間の心理作用についてはまだまだ未知数の部分が多い。


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702 :sage:2013/08/04(日) 15:46:58.05 ID:Jr9a/ktx0
これは、看護師をしている友人Aから聞いた話。
文章うまくないので、
読みづらい部分とかはご容赦ください。

Aは数年前まで、兵庫にあるかなり大きな病院で
救急治療室担当として働いていた。
その病院の救急治療室には、
普段は倉庫として使われているドア付きの小さな部屋が併設してあった。
しかし、運ばれてきた患者が叫んだり暴れたりして
他の患者の迷惑になると判断されると、
その小部屋に患者が隔離されることになっていた。


703 :本当にあった怖い名無し:2013/08/04(日) 15:50:11.67 ID:Jr9a/ktx0
ある日、完全に精神倒錯で
暴れて手がつけられない状態の患者が事故で運ばれて来た。
どうしようもないので、最低限の処置をして
隔離部屋に落ち着くまで入ってもらうことになった。

患者はしばらく叫んだりしていたが、
だんだん「うわあああ!来るな!来るなーーー!」
というような言葉が叫び声に交じるようになった。
そのうち「開けてくれ!来るー!来るーーー!闇の大魔王が来るんだーーーー!」
と言いながら、
ドアをバンバン叩くようにまでなったり、
さすがに不審に思った看護師がドアを開けると、
「闇の大魔王が来る!ここには居たくない!出しくれ!」
と懇願された。


704 :本当にあった怖い名無し:2013/08/04(日) 15:52:45.04 ID:Jr9a/ktx0
看護師一同は、「闇の大魔王ってwww」と思ったが、
最初のような手が付けられないような状態ではなかったので、
普通に他の患者と共に寝かせてその時はそれで終わりだった。

しかしその数週間後、
また同じように暴れる患者が運ばれてきたので隔離部屋に入れたところ、
同じように「闇の大魔王が来る!」
と狂ったように怯えていた。
その後も数名の患者がまったく同じように『闇の大魔王』について
怯えて話すので、
看護師たちもなにかあの部屋はおかしいんだと思うようになった。


706 :本当にあった怖い名無し:2013/08/04(日) 15:55:35.19 ID:Jr9a/ktx0
Aは今では別の訪問看護中心の病院で働いているので、
その部屋がどうなっているかはわからないが、
「最初は笑い話だった『闇の大魔王』が、何人もの患者から口にされるのが怖くなった」
と言っている。
その部屋には本当に何かがいたんだろうか…
それにしても、自分で『闇の大魔王』って名乗ってたんなら、
ちょっとかわいいと思ってしまった。
友人は、その病院ではいくつか体験したらしいので、
やはりそういうのが多い場所だったみたいだ



1971年、アメリカ・スタンフォード大学心理学部で奇妙な実験が行われた。
傾向としてはアイヒマン実験(ミルグラム実験)をさらに発展させた心理実験に近い。

アイヒマン実験
閉鎖的な状況における権威者の指示に従う人間の心理状況を実験したもの。
指示された事に対し、人間はどこまで第三者に危害を加えることが可能となるかを実験したもの
(実験には電気ショックを使用)

アイヒマン実験は権威ある指導者のもとに指示を仰ぐ形式のものであったのに対し、スタンフォード監獄実験は、被験者らが権力者・被支配者の立場となった場合の自発的な心理行為の実験であった。

心理学者フィリップ・ジンバルドーの指導の下、刑務所を舞台にして、普通の人間でも絶対的な権力、肩書き、地位を与えられると、その役割に合わせて行動してしまう事を証明しようとしたものであったが、その結果は驚くべきものとなる。

「スタンフォード...」の画像検索結果

実験のための監獄(刑務所)はスタンフォード大学地下実験室を改造したもので、実験期間は2週間。
ごく普通の大学生など、被験者の募集に集まったのは70人。
さらに被験者を21人選び、11人を看守役に10人を受刑者役に振り分け、それぞれの役割を演じさせる
結果としては、時間の経過とともに看守役・受刑者役の被験者らの行動は大きく変化し、一見実験は成功したかに見えた。

【リアリティの重視】
・ジンバルドーはこの実験をよりリアルなものにするため、とことんリアリティに拘った。

まず、大学構内警察の協力を得て、本物のパトカーと警官に受刑者役を実際に逮捕させた。
疑似刑務所へと収監後は、受刑者役らは指紋を採取され、看守役の監視のもと服を脱がされシラミの駆除剤を頭からまぶされた。(衣服は没収され、出所まで返却されない
前後に番号が記された女性用ワンピース型のスモッグの着用義務下着の着用不可屈辱的なキャップ帽をかぶる事を強いられた。
さらに、受刑者役らの片足には南京錠のついた鎖が巻かれたという。
これらは全て、受刑者役らに本物の刑務所と同等かそれ以上の屈辱感や無力感を与えるための処置である。

一方、看守役にも役になりきってもらうための備品が多く支給された。
軍の放出品である軍服、表情を読ませないためのサングラス、ゴム製の警棒など権力を象徴させるものがふんだんに与えられた。

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【実験の経過】
1日目
実験のスタート時から演じるグループの立場は明確に分けられていた。
受刑者役側の暴力行為も当然禁止されていたためか、初日の1日目はスムーズに終了する。

2日目
受刑者役側が待遇改善を求めて立てこもる事件が発生。
看守役の態度が豹変する。
立てこもりの首謀者を独房へと監禁、そのグループらには罰則を与え始めた。

心理実験が実験らしい形を保っていられたのは初日の1日のみ。
禁止されていたはずの暴力も看守役側から始まった
この時、ジンバルドーら研究班は何の指示も出していない。
看守役は看守になりきる事によって自発的に暴力や刑罰を与えていた。

・意味のない荷物の移動
A独房→B独房へ 終了後再びB独房→A独房へ
・茨藪の中に毛布を投げ込み、全ての棘を抜かせる
・素手でトイレの掃除
・仲間同士の.喧嘩の強要
実際に行われた刑罰の内容である。

嫌がらせに近い理不尽なルールが次々と作られた。
違反者は罰則として仲間の前でバケツに排便しなければならない。

看守役らは、支配者として徹底的に人間の尊厳を傷つけ、虐待し始める。

「スタンフォード...」の画像検索結果
 実際の写真

さらに理解しがたいのは、受刑者役側ですら状況を受け入れ始めた者が現れた事だった。
極めて従順な態度をとり、(本物の刑務所と同じように)面会に来た家族、友人らにも異常な事態を訴える事ができなかった
極めて理不尽な状況下にあるにも関わらず、その環境に慣れていったのだろうか。
屈辱的な女性用スモッグを日常的に着用させられていたためなのか、時間が経つにつれ行動が女性的になっていった者まで現れた。


【実験の暴走】
・当然、施設内には実験経過観察用の監視カメラが設置されている。
看守役の行き過ぎた虐待行動は、かなり早い段階でジンバルドーら研究班は把握していた。

だが、彼らはそのまま実験を継続。

虐待が外部へ漏れる事を恐れ、面会の前には受刑者らの傷を隠すよう看守役に指示
耐えきれなくなった受刑者役の1人が「実験の中止」を求めると、リアリティの名のもとに「仮釈放の審査」を受けさせ、そのまま実験は継続された。

ついに受刑者役の1人が精神錯乱状態に陥り、離脱する。
さらにもう1人、独房へと追いやった受刑者役を看守役側が孤立させ、精神的に追い詰められたことにより離脱。

すると、離脱した仲間が仲間を連れて襲撃してくる、受刑者役らが集団で脱走を企てているといった噂が流れ、模擬刑務所内は混乱状態に陥った
ジンバルドー自身パニックを起こし、本物の刑務所へ受刑者役らを移送してくれと警察に駆け込んでいる。
もちろん警察側は拒否、すると「刑務所同士の連携が取れないのか!」と叫んだという。

この実験ではジンバルドーは実験の中心人物であると同時に、模擬刑務所の所長役でもあった。
心理学者ですら、自己の異常性に気づかず暴走状態にのみこまれ自制心が崩壊、実験と現実の区別がつかない状態だったのだ。

実験開始後、わずか3日後の出来事である。

「スタンフォード...」の画像検索結果


【実験の終了】
・この実験ではリアリティを徹底させるために、実際の刑務所でカウンセリングを行っている牧師に協力を仰いでいた。
牧師は受刑者役の人々の様子が、あまりにも現実の受刑者に似すぎているとジンバルドーに警告
実験の危険性を訴え、異常事態であることを告げたが暴走を止める事はかなわなかった。

5日目
牧師と、牧師からの報告を受けた被験者らの家族らが派遣した弁護士が実験中止を申し入れる。
ジンバルドー自身も、親しい人物からの説得を受け続ける。

6日目
ようやく実験の終了が宣言された。
実質上の実験の中止であったが、看守役の被験者からは「話が違う」として、実験の続行を望む声があがったという。


後にジンバルドーは、状況及び環境に強く影響を受け、危険性を認識できなかったと告白
皮肉にも、条件が揃えば専門家でも心理的にたやすく環境に左右される事を証明した。


【実験のその後】
・心理実験そのものは失敗だったが、同時に多くの心理的行動のシステムを証明した。

選りすぐられた被験者らは皆、心理学者から精神の安定性を事前に確認されている。
看守役の暴力性が増した理由は?。
受刑者役の従順性と無気力性は何故引き起こされたのか?

答えは「人間は想像以上に環境に影響されやすい」という事の証明であった。
外部との接触の絶たれた閉鎖空間では、たやすく「自身に与えられたと感じる役割」に支配されてしまう。
それが支配する側の「役割」であれば、時間の経過とともにエスカレートし始め、非支配者への抑圧・残虐行為は加速してゆく。

事実、疑似刑務所内の混乱・崩壊・虐待は2~3日目のたった48時間内に全てが発生している。

スタンフォードで行われた実験はあくまで実験にすぎなかったが、2004年には「アブグレイブ刑務所虐待事件」がイラクで起きた。
ごく普通のアメリカ兵士に刑務所を管理させたことによる捕虜虐待事件であり、国際的な批判を浴びたが、まさにこの実験の再現であったといえよう。

アイヒマン実験同様、人間の脆さを証明した事件であったが、ジンバルドー自身がその後10年をかけて被験者らの追跡調査を行っている。
特に受刑者役の被験者の精神的外傷が心配されたが、「実験」が終了したという安心感からか、重いトラウマを持つ者は誰1人としていなかったという。

また、この実験の顛末はドイツ映画「es」、アメリカ映画の「エクスペリメント」などの題材になった。


「エクスペリメント」予告編


「es」 予告編

興味のある方は一度ご覧になることをお勧めする。
狂気と言うには、あまりにも簡単に雰囲気に流されてゆく人々が、下手なホラー映画よりもずっと恐い。


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http://toro.2ch.sc/test/read.cgi/occult/1440842362/

278 :わらび餅(代理投稿) ◆jlKPI7rooQ @\(^o^)/:2015/08/30(日) 04:18:31.35 ID:AgCPeYID0.net
【81話】雷鳥一号 ◆jgxp0RiZOM
『夏祭り』

知り合いの話。

彼女が夏祭りに出かけたある夜のこと。
屋台を冷やかしていると「ママ」と呼ぶ声が耳に届いた。
娘の声だ。彼女を呼んでいる。
慌てて姿を探すも、人混みのどこにも見つからない。
人がいない寂しい方へ進む内に、友人たちと出会う。

「娘を探しているの! 探すの手伝って!」
とパニックになりながら伝えると、不思議そうな顔で聞き返された。
「誰の娘のこと? あなた、まだ結婚していなかったよね?」

そこで我に返る。
自分には彼氏も旦那もいない。
未婚だし、子供など当然産んだこともない。
そもそも、誰と一緒に祭りへ来たのか、それさえも思い出せない。


279 :わらび餅(代理投稿) ◆jlKPI7rooQ @\(^o^)/:2015/08/30(日) 04:19:45.16 ID:AgCPeYID0.net
別のパニックに襲われた彼女を見て、友人たちは只事ではないと感じたらしい。
彼女を落ち着かせようとする者、
彼女の家へ連絡する者に別れ、場は騒然とした。

皆に送られて家へ帰ったのだが、そこで母親から奇妙なことを聞かされた。
「あれ貴女、一緒に出かけた男性と女の子はどうしたの?
え、誰のことかって? 家の前を三人で並んで歩いていたじゃない。
知り合いなの?って声を掛けても振り返らないから、そっとしといたんだけど」
すると父親がこれまたおかしなことを言う。
「わしが車で帰ってきた時、お前と擦れ違ったんだが、気がつかなかったみたいだな。
でもお前、どう見ても一人だったんだが」
家族間で言い争いになりかけたが、
友人たちが取りなしてくれてその場は治まった。

その後は、特におかしなことも起こっていないそうだ。
しかし、今でも気になって仕方がないのだという。
あれは一体、誰の声だったのか。
彼女はあれ以来、夏祭りがどうにも恐ろしく感じられるのだといっていた。



 怖い話投稿:ホラーテラー 銀 : 2009/02/14 08:36

あれは四年前の出来事。
当時18才になり、周りのみんなも車の免許を取りだし、
夜はあてもなく僕と友達3人でドライブをよくしていました。
段々と目的がないことに飽きてきて、
ある友達が「心霊スポット巡りでもすっか」と言い出し、
僕と他の2人も
そっち系は興味があったのでみんな賛成で、
その日から夜にドライブといえば、心霊スポット巡りに変わりました。

廃病院、廃ホテル、山奥の廃小学校、人柱トンネルなどなど、
行けるところであれば、ほとんどの心霊スポットを廻ったと思います。
だけど残念ながら僕と他の3人とも霊感が一切なく、
どこのスポットに行こうが心霊現象が起こることはありませんでした。

巷で少し有名になり始めた一家心中があった家に行ったとき…
今考えればものすごく後悔しています。

その日は雨が少し降っている夜でした。
噂の廃家に着いた時間は、
ちょうど丑三つ時の午前2時過ぎ。
外観からして明らかにやばそうな雰囲気が出ています。
家の窓やドアなどは全てベニア板みたいなので打ち付けていて、
中は完璧に隔離状態になっていました。
さすがにこれは入れないだろうと思い、
とりあえず家の回りを一周してみようって事になり、
薄暗い中携帯のライトを頼りに歩き出しました。

やはりどこをどう見ても入れそうな場所は見つからず、
さすがに無理かな~って思ってた矢先に、
なんと友達が裏の戸口のベニアに蹴りを入れて壊し始めたではないですか!
木は軽く腐り始めていて、結構簡単に壊れてしまいました。
こいつ絶対呪われるって思いましたね。
壊してる時はかなり大きい音が出たのですが、
幸い近くに民家などがなく、
大きい騒ぎにはなりませんでした。
ドアに一人分が通れるくらいの穴ができた時、
怖いもの知らずの友達1人は迷わず真っ暗な家の中に入っていき、
僕と他の2人の友達も渋々入ることに…。

中に入ってみると
窓やドアなど全て板で打ち付けられてる為、
月の明かりが一切入ってないので、目を閉じてるような真っ暗さでした。
携帯のライトで周辺を照らしたとき、
思わぬ光景に目を疑いました。
居間らしき所の丸いテーブルに茶碗や皿が、
これから食事を始めるかのように綺麗に三人分並んでいました。
廃家なのにこれはなんかやばいだろうと思った。

風呂場やキッチン一階は大体探索し終わり、
友達は二階に行ってみようと言い出し階段の方へ。
階段の目の前にちょうど玄関があり、
ドアをライトで照らしたところ、
ドア一面の大きさのお札みたいなものが…。
これを目の当たりにした僕らはさすがに唖然。
だが怖いもの知らずの友達は、少し動揺したものの二階へ向かう。
しかたなく僕らもついて行くことに。
階段は人がすれ違う幅は一切なく、一人ずつ上がっていくことに。

先頭に上がった友達が二階に着いた時、
「はっ!」
少し驚いた声を上げ、僕らはビクリ。
「どした?」と聞くと、
「やばいわ…ちょっと早くきてみ!」
みんな二階に着き
辺りを見てみたら、壁や床全体に血のシミのようなものが…。
その多さもハンパなく、
まるで赤いペンキをぶちまけたような赤い部屋。
その壁には、まるで子供が落書きで描いたような人の顔の絵。
友達はそれをライトで照らした時に驚いて声をあげた。
僕が先に見つけてたら気絶してたかも。
一番インパクトがあったのは、その絵の顔の目の黒目がないこと。
あとすごかったのが、その絵をまるで円のように丸く囲んだ無数のお札。
みんなその絵から目が離せなくなり、無言の時間が…。

その時に友達が、
「ここは、冗談抜きでやばいだろ!そろそろ雨足も強くなってきたから帰るべ!」
その言葉に僕は大賛成だと思いましたね。

ゆっくり階段を下り、戸口の方まで向かった時に、
なにかあってもおかしくないシチュエーションなのに、
僕達は霊感がなかった為、特に心霊現象は起こらず無事に帰宅できました。
(期待された方すいません)
だが問題はここからなのです。

家に着いたのは朝の4時前くらいだったと思います。
僕は疲れていて、
その日はすぐ寝ようと思ったのですが、
雨で多少濡れたので、
軽くシャワーを入ってから布団に潜り込みました。
その日はたまたま
窓のレースは閉じていたのですが、カーテンはしまっておらず、
月明かりが入ってきていて、目が慣れたら部屋が見渡せるくらいの明かりでした。
目をつぶり、うっすら寝そうなときに、なにかが部屋で動いてる気配がしたのです。
なんてゆうか、月明かりが入っていたから、
目をつぶっていても多少の光が遮られたり、またあたったり…。

そこでふと目を開けたら、
天井に頭を擦らしながら歩く女が、部屋をぐるぐると回っていたのです。

天井に頭が擦れている位なので、身長は大体2メーター以上…
手足が非常に長く、白い浴衣みたいな格好でした。

金縛りとかにはあわなかったのですが、やばいこれは見てはいけないと思い、
僕は怖くなり、いなくなることを願いながら目を閉じた。
心臓が早くなり恐怖でいっぱいでした。
目を閉じても動いている気配がわかり、
(やばいやばい、どうしよう)思ってたときに、
ふと動きがなくなった気配になり、
怖かったのですが目を開けて確かめることに。

目を開けたら、
足を止めた女はまだそこにはいて、お辞儀みたいな格好で僕の顔をのぞき込んでいました…。
僕の顔から大体20センチくらいの所に女の顔がありました。
鼻と口はひどく曲がっており、
一番印象があったのは両目とも眼球がなかった事です。
僕はすぐに気を失ってしまい、気づいたら朝でした。

起きてすぐに、昨日心霊スポットにいった友達になにか異常がなかったかを聞いてみることに。
だが誰もなにもなかったとの事です。
この話をみんなにしたのですが、
みんなは「夢でも見たんだろ!」ってな感じで流されて終わりました。

まぁとりあえずなんにもされなかったので、
夢だったのかなっと思い、その日の夜を迎えました。
今日も昨日みたいな事があったらどうしようと、
内心ビクビクしながら布団に。
今日はカーテン閉めて真っ暗にしたので、
なかなか目が慣れなく真っ暗な状態が続きました。
寝ようとしても昨日の事を鮮明に思い出してしまい、一向に睡魔が来ず…。
と色々考えているうちに、いつの間にか寝てしまっていました(笑)
気づいたら朝。
なんもなかった~、やっぱり夢かなんかだったのかな、と少し安心しました。

次の日もまた次の日も特に変わった事がなく、あの出来事は次第に忘れていきました。
だが、まだ終わっていなかったのです。

その日は久しぶりに一人暮らしをしている友達の家で飲むことになり、
他愛ない話しなどで盛り上がり、その日は泊まらせてもらうことに。
その友達はなかなか霊感が強いらしく、たまに心霊現象を体験している。
時間も遅くなり、「そろそろ寝るか~」って布団に入ることに。
「おやすみ~」と、
お酒も入っていたのですぐに爆睡できました。

何時間経ったでしょうか、
急に喉が渇き、水でも飲もうかと上体をあげようとした瞬間、
急に友達が
「なにがあっても絶対に動くな、声も出すな」って言ったのです。
最初は寝ぼけてんのかな
って思ってたのですが、その意味が段々とわかったのです。

誰かがアパートの階段をゆっくり上がる足音が聞こえ、
その音が段々と友達の部屋まで近づいてきて、友達の玄関のドアが開く音が…。
僕は薄目を開けて、玄関の方に目をやりました。
ふと人影が見え、そこにいたのはあの時の女だったのです。
僕は夢だと思い忘れかけていたのですが、
友達が言ったことなどを理解でき、あれは夢じゃなかったんだと思いました。

薄目で見ていると、
女は僕の部屋でした時のように、なにかを探すかのように部屋をゆっくり回り始めました。
前の時と違い近くに友達がいたので、
前ほどの恐怖心はなく、女の行動を見ていることができました。
五分くらいぐるぐる部屋を回った時ぐらいでしょうか、
急に足を止めて頭を急に下げだし、
お辞儀みたいな格好になり、
友達の顔をのぞき込むかのように見始めたではありませんか。
前に僕にやったように…。
僕は急に怖くなってきて、
逆に女から目が離せなくなりました。
そしたらいきなり女が、長い両手を友達の
顔の方に向け動かし始めたではありませんか!
僕の時と違う!
そう思ってなにかやばいって
感じたときには、僕は自分の枕を手に取り女に向かって投げていました。
今思えば自分でも自分の行動にびっくりしますね。
友達はなんも悪くないのに
被害が出たら申し訳ないって気持ちが強かったんだと思います。
もちろん投げた枕は、女の体をスルーして壁にボトリ。
その瞬間、友達が「バカやろー!!」と声を出し、
そしてお経みたいなのを口ずさみました。
すると女は僕の方に顔を向け、
両手を広げ、笑みを浮かべながら歩いてくるじゃないですか…。
僕は恐怖で見たくなかったのですが、女から目が離せなくなっていたのです。
歩きながら風車みたいに顔を回転させながら迫ってくるのです。
(例えが下手ですいません)
普通に考えたら首がおかしすぎる光景です。
その顔にはやはり眼球もありませんでした。
あと少しで僕の顔に女の手が触れる時に、
友達が口ずさんでいたお経みたいなのを、急に叫ぶくらい大きい声で読みだしたのです。
その瞬間、女が動きを止め、
顔だけ友達の方にむき出し、友達の方をずっと見ているようでした。
1,2分その状態が続き、女が急に
両足をバタバタ床に叩きつけるような形になり、
最後に女が「ちっ」っと舌打ちみたいなのをして、天井の方に上がり消えていきました。
女は居なくなったのですが
すぐには僕は動けず、友達も暫くはお経みたいなのをずっと口ずさんでいました。

やがて友達はお経を止め、
「お前なんで動いた!!こんな怨霊みたいなのは、初めてだ。
最初っからお前を殺すつもりできてたぞ!」
って言い出し、
それを聞いた僕も恐怖心が一気にわいてでました。
「ごめん。もう大丈夫かな?」
と僕が言ったら、
「多分今日はもう大丈夫だと思う」
と友達が言った。

友達の方に近づいて明かりをつけた時、
僕は事の重大さが身にしみるようにわかりました。
友達は涙、鼻水をひどく垂れ流しており、両手はまだひどく震えていたのです。
「本当にごめん」
と僕が言うと、
「今日は俺がいて、なんとかなったからいいけど、次はたぶんないぞ!
朝になったら、俺の知り合いの住職さんのとこに、一緒に行くぞ!」

そして朝になり、すぐに住職さんの所に…。
住職さんは僕を見た瞬間にひどく苦い顔。
第一声が「私の手に負えないかもしれない」。

僕と友達は顔を見合わせ、とにかくびっくりした。
とりあえず身に起こったこと全て話し、
状況をわかってもらうことに。
住職さんは、
女がなぜ期間を開けてまた現れたことや、
女が僕になにをしようとしてたのを話してくれた。

「まず、なぜこの期間を開けて、また女の霊が君の前に現れたのは、
その女性は、自分の死んだ日しか来ることができないのだよ。
月は関係なく、亡くなった日にちにひどく執着している。
理由はわからないが。
部屋をぐるぐる回っていたのは、君を探していたんだよ。
初めて見た時は、君は怖くて動けなかったんだろう?
それが一番の対策だったのだよ。
気を失って、眼球がない女もどこにいるかわからなかったのだ。
あと助かった一番の理由は、君の守護霊のおかげだよ。
君が昨日そこの友達と夜に一緒にいれたのも、君の守護霊のおかげ。
導いてくれてたんだよ。
君が昨日一人でいたら、間違いなく連れて行かれていたよ。
眼球だけあの女に取られてね。
最初から君の眼球を欲しがっていたのさ。
自分の代わりのが欲しくてね、あの家に行ったんだね…。

ちゃんと成仏できなかった、僕らの責任もあるからちゃんと話しますね。
噂では一家心中と言われていますが、本当のところは違ってね。
夫婦とその子供1人がいてね、
ある日お母さんと子供が遊んでるときに、
子供が自分の両目を強くどこかの角にぶつけてしまい、
子供は目が見えないと泣き叫びながら、階段から落ち亡くなってしまったのだよ。
母親は子供を止めれなかったことや、
階段から落ち亡くなった子供の光景をみた瞬間に、両手で自分の両目を取り出してしまったのです。
父親が帰ってきたときに、子供を見つけて二階に上がったのであろう。
そこにはおかしくなってしまった母親がいて、
なんと母親は父親の両目を取り殺してしまったのだ。
何日か後に父親の仕事の仲間が、
連絡を取れなくなってなったことをおかしく思い、
家に行ったときに、無残な光景を発見してしまったのだ。
父親や子供は亡くなっていたのだが、
奥さんだけは奇声を上げながら壁に絵を書いていたという。
怖くなり外に逃げ出し、警察に連絡をし、
警察が着いた時には母親も亡くなっていたらしい。
そのあとに、ひどい状態だから私達が供養しに行ったのだか、
母親の怨念があまりに強く、
私達じゃ手に負えない状態だから、あの家に閉じこめてしまったのだ。
月日が経ち、少しずつ怨念が弱くなるのを待って、
供養しようと思ってたときに、こういうことが起こったのです。
少なからず私達の責任もあるので、精一杯の力であなたをお助けしましょう」

その日のうちに
偉い住職さん達が5人も集まり、僕の除霊が始まりました。
僕は5人の住職さん達に囲まれ、
お経を読んでもらい、気を失ってしまいました。
気がついた頃には除霊は終わっており、成功したらしいです。

最後に言われたのは、
「あなたはこれから一生、守護霊に恩を返していかなければいけません。
申し訳ありませんが、あなたの守護霊が誰かは言えません。
その気持ちは決して忘れないでください」

その日から色々な心霊体験の出来事が多くなりました。
また機会があれば、もう一つの話を載せようと思います。
長々とつきあっていただきありがとうございました。



【全米が】なんか笑える霊体験3【テラワロス】

389 :本当にあった怖い名無し:2007/08/31(金) 03:15:36 ID:bdVgX9deO
金縛り初体験の時の出来事。

両親は結婚記念日の旅行に行ってて、姉も部屋に引っ込んでた為、
一人でテレビの心霊特番を見ていた俺。
『こういうものを見ていたら呼んでしまいますよ』みたいなテロップに
若干ビクビクしながら、布団に入ったんだ。

来世の人生設計を考えることで
恐怖を打ち消しつつ、眠りに落ちるかという瞬間、金縛った。

指も爪先も動かない。なのに目は動く。
見ちゃいけないと思いながらも、視線を部屋中に走らせてしまう。
何も見えなかったが、確実に金縛りに遭っている。
何かいる。
やばいやばいやばい
どうしよう、
そういや幽霊ってエロいのが駄目っていうし、
こうなったら●貞卒業の瞬間を脳内で先行体験するしかない!!
みたいな阿保なことを考え始めた時だ。

隣の部屋から「ぎょぉおおう!!!!だんじょうびおめでどぉぉおう!!!!!!」と絶叫が聞こえてきた。
隣は姉の部屋だ。
何でもその日は、姉が夢中になっているバンドのボーカルの誕生日だったらしく、
熱心なファンだった姉は、日付が変わった瞬間におめでとうを叫んだらしい。
ハッピーバースデーをやたら野太い声で狂ったように歌う姉。
途中からそのバンドの歌に変わってるし、
何かめっちゃ叫んでるしで、幽霊と張り合うくらい姉も怖かった。
心霊現象と姉の過激な誕生祝いとのダブルパンチで
もう泣きそうだった。

弾けるように部屋のドアが開き、
マリリンマンソンみたいな化粧をした金髪頭になった姉が乱入して来た。
爆音でCDを掛けながら「サイ!サイ!」と拳を上げ頭を振り乱す姉。

もういい加減金縛りが解けても良さそうな展開なのに、よっぽど念が込められていたのか全く解けなかった。
親の不在をいい事にますますヒートアップする姉。
しつこすぎる金縛り。
二重の恐怖に少し泣いた。

姉が口に含んだ血糊を吐き出して、
狂ったように笑いながら床を這いずり回るパフォーマンスをした頃、
ようやく金縛りは解けてくれた。
本当に安心した。
しかし、姉の方は収拾が付かなかった。俺は諦めて姉に付き合うことにした。

もう今では毎年の恒例行事みたいになってるし、
昨年からは他のメンバーの誕生日でもやるようになりましたorz
幽霊より生身の人間の方が恐ろしいのだということを、身を持って知りました。

書いといて何だが、スレチっぽいな。


 怖い話投稿:ホラーテラー  くだん : 2010/10/27 01:32

ゲーム好きな人なら『エクスカリバー』って、
一度は聞いたことがあるんじゃないだろうか。
洞窟の奥深く、地面に刺さるその剣は、
選ばれた勇者にしか抜くことのできない…みたいな感じの。
でも俺にとってエクスカリバーは、また別の思い出のある言葉なんだ。
結構長い話だし、幽霊とか呪いとかは出てこないので、
あまり怖くないかもしれないが許してほしい。

俺が高校3年の夏休みのことだった。
俺にはマイクと呼ばれる、仲の良い友達がいた。親友といっても差し支えないだろう。
そいつがマイクと呼ばれていたのは、単に外国人顔だったからだ。
ノリがよくて、楽しいことならなんでもやります!みたいなやつだった。
俺が通っていた高校は進学校だったから、その高校最後の夏休みは勉強漬けだった。
市営の図書館で夕方までマイクと勉強して、
適当にダベッてから自転車で家に帰る。
そんなつまらない夏休みだった。

勉強場所として利用していた図書館の向かいには、結構な大きさの神社があった。
小さな山なんだけど、そのてっぺんに神社がある感じの。
もちろん、その山全部が神社なんてことはなくて、
最初に石段を登ると、
山の外周を散歩できるような幅広の道があって、さらに登ると神社に到着する。
まぁそこらに住むじっちゃんばっちゃんの散歩コースだった。
誤解が生じないように言っておくと、本当に小さな山だぞ。
山って言っていいのか疑問なぐらいの。
その散歩道だって、30分もあれば一周できた。
ただ、草木が生い茂っていたから、実際よりは大きく見えていたのかもしれない。
そしてその散歩道の途中には、洞窟というには大げさだけど、ほら穴があった。
気付く人にしか気付かないような、ね。

散歩道を歩いていて、見上げて山の斜面に目をこらすと、
背高な草に隠れているほら穴の入り口がようやく見える。
だから子供には見つけられない。
背の低い子供には、ほら穴の入り口は完全に草に隠れて見えるのだ。
俺もほら穴の存在に気付いたのは、中学3年ぐらいになった頃だった。
例えば俺がここで、
『親父に聞いたら、絶対にそのほら穴には入ってはいけない。あそこにはこの土地に住まう神様が…』
みたいな話をすれば、いかにもって思うだろう。
でも実際はそんなことは無くて、
『ほら穴?そんなのあったかな?』ぐらいの反応だった。

そんな夏休みのある日。
俺とマイクはいつものように図書館で勉強して、
コンビニで買った菓子パンをかじりながら昼休憩をとっていた。
「なぁ、そろそろじゃないか」と、そう俺は切り出した。
「何が?」とマイクが聞き返してきたので、
「あのほら穴だよ。このまま放置したままで、夏休みが終われるかってんだよ。
そろそろ探険時じゃねーかって話」
と俺が言うと、
「ああ、確かにな」とマイクは乗ってきた。
「じゃあ、これから行くか?」
話題の提供は俺だったが、そう言ったのはマイクだった。
マイクも俺もイベントの無い毎日に飽き飽きしていて、
毎日のように顔をあわせていたから
面白い話題も尽きていたのも手伝って、即日決行ということになった。

マイクの家は図書館から程近かったので、
まずはマイクの家に行き、懐中電灯を二つ借りることになった。
家に行ってみるとマイクの母親がいて、「懐中電灯なんて何につかうの?」と尋ねられた。
正直に神社のほら穴に入ることを伝えると、
「軍手も持って行きなさい」と軍手まで貸してくれた。
マイク家は両親もノリがよかった。

そして、いざほら穴の下までやってきた。
山の斜面を両手をついて登って、とうとうほら穴の入り口にたどりついた。
ほら穴からは異様な空気が漂っていた…

ごめん、うそ。
その日が快晴だったこともあり、全く怖いという感情は持たなかった。
というか、そのときのノリが『探険』だったので、二人とも言動がふざけたものになっていたのだ。
「マイク隊長、我々はとうとう到着したであります!!」
みたいな感じでね。
あ、自分の名誉のために言っておくと、今で言うDQNとかじゃないからな。
ノリがよいと言ってほしい。
だから、俺たちのテンションはTPOをわきまえたものだった。

まず懐中電灯でほら穴を照らしてみると、中の土は黄土色で、湿っているのかテカって見えた。
「これは…何かいます!!何かいますよぉ!!」
とマイクが煽り、俺がそれに乗っかって
「ちくしょう、装備が足りなかったか!!」
みたいなやり取りをしながら、ほら穴に入った。
ほら穴の大きさは、俺たちが一人ずつでしか入れないぐらいの横幅で、
高さも無く、しゃがみ歩きでしか進めなかった。
先にマイク、その後ろを俺がついていった。
ほら穴の土は見た目通りの粘土質で、においは無かったが、いい感じにヌメっていた。

そうそう、その時俺たちは学校の制服だったので、(そのほうが図書館で勉強しやすかった)
裾やYシャツに泥がつかないように気をつけて進んでいた。
だから進む速度は極めて遅かったと考えてほしい。
少し進むと、(といっても、しゃがみ歩きなので10分ぐらいはかかったかも)
中はけっこう蛇行してるらしくて、入口の光が見えなくなった。
懐中電灯で前を照らしても、1~2メートルぐらい先しか見えて無かったと思う。
ほら穴の中は一本道だった。
いろいろしゃべりながら進んでいたんだけど、ほら穴の中は意外と声が響かなかった。
逆に粘土質の壁に音が緩衝されているみたいだった。

どれぐらい進んだだろうか。マイクが声高らかに叫んだ。
「何か生えてるぞ!!」
マイクがそう言ったときは、俺はマイクの背中しか見えないような状態だった。
だからマイクにちょっと先に進んでもらって、その生えている何かを二人で囲むような形になった。

「これは…果物ナイフ?」
そう。
実際は生えているのではなく、地面に突き刺さっていたのだ。
ナイフが持ち手の直前までズップリと。
ギリギリ刃の尻のほうが見えていて、その大きさから果物ナイフだと思った。
「…」
さすがに閉口してしまった。
果物ナイフがなんでこんなところに…
沈黙を破ったのはマイクだった。

「とうとう発見しました!!エクスカリバーです!!」
俺は思わず吹き出してしまった。
一瞬感じた恐怖みたいなものも、すぐに笑いに変わった。

「さあ、そしてその伝説の剣を、勇者マイクが抜きにかかります!!」
俺がそう言うと、マイクは懐中電灯を地面に置いて、両手で
「ふんぬ~!!」とその果物ナイフを抜こうと試みた。
しかし、根元までしっかり刺さっていたためか、まるで抜ける気配はなかった。
「俺は勇者ではないというのか…」
こうなると、もう俺たちはノリノリだった。

次に俺が抜こうとしたが、結果はマイクと同じだった。
果物ナイフはうんともすんとも言わず、まっすぐに地面に刺さったままだった。
「レベルアップしてからまた来ようぜよ!!」
もはやその果物ナイフなんて障害物のひとつにしか思えなくなっていたので、
無視して先に進むことになった。
「何かある、このほら穴には何かあるぞ!!」
と二人ともハイテンションのままだった。

そして、その果物ナイフから少し進むと、ほら穴がL字に曲がっていた。
これまで蛇行して進んで来たが、大きく曲がるのはそれが初めてだった。
そのL字を曲がってまた少し進むと、マイクが「なんだか広いぞ!!」と言ってきた。

確かにそこにはこれまでよりも広い空間があり、
いままでは一列で進んで来た俺たち二人が、余裕で横に並べるほどだった。
しかしだ。
そこに目を疑うような光景があったんだ。
ほら穴はそこで行き止まりになっており、
そこにはさっき見たのと同じ果物ナイフが大量に地面に刺さっていた。

「なんだ、これ…」
しかもよく見ると、大量のナイフが刺された時期がそれぞれ違うことがわかった。
いかにも古いものもあれば、最近刺された感じでまだ光沢のあるものもあった。
もうハイテンションとかノリとかで誤魔化せる範疇を超えていた。
「エクスカリバーの森だ」なんてマイクが言ったけれど、
声の感じから無理しているのがわかった。

「帰ろうぜ」と、そう提案したのは俺だった。
マイクが渋るはずもなく、来た道を引き返すことになった。
今度は俺が先頭になり、後続がマイクになった。
来る時のハイテンションを失った俺達だから、今度は怖くなってしまっていた。
早く明るいところに出たい…
なにかしら声を発していないと、マジで精神状態を保っていられなかった。
俺はずーっと独り言みたいに「こえーよ、こえーよ~」とかぶつぶつ言っていたが、
逆にマイクは何もしゃべらなくなっていた。

そしてL字の曲がり角を曲がって、最初の果物ナイフがもうすぐ見えてくる頃だった。
俺は生まれて初めて、体に戦慄が走るというのを体験した。

あの果物ナイフが抜けてるんだ。
さっきまで直角に地面に突き刺さっていた果物ナイフが、抜けて地面に横たわってるんだ。
それだけじゃない。
そのナイフの刃の部分は、たった今人を刺しましたと言わんばかりに、赤い液体で濡れていた。

もう俺は限界だった。
「やべーって!!マジでやべーって!!誰か他にいるぞ、この中に!!」
と、今度はマイクに叫ぶように言った。
「さっきのナイフが抜けてるんだよ!!血だらけだ!!
やばいぞマイク、これはシャレになんねーぞ!!誰かいるぞマジで!!」
「エクスカリバーとか言って抜こうとしたやつか!?血だらけってどういうことだ!?
早く前に進めよ!!出口まで早く行けよ!!」
俺もマイクも半狂乱だった。
俺は血だらけのナイフの上を通ることが怖くて、なかなか前に進めずにいた。
するとマイクが後ろから大きな声で叫んできた。
「おいお前!!早く行けって!!聞こえねーのかあの音!!早く行け!!」
「あの音ってなんだよ!!」
マイクは瞬間言い淀んだが、声を震わしながら、
それでも大声で叫んで俺に教えてくれた。

「聞こえるだろーが…誰か抜いてるんだよ!!俺の後ろで!!
さっき見つけたバカみたいに地面に刺さってるナイフを一本ずつ!!聞こえるだろ!!」
そう言われて初めてその音に気がついた。
たしかに後ろのほうで
「ずず…ずぽっ。ずず…ずぽっ」
という、地面からナイフを抜く音が聞こえていた。
「誰かが抜いてるんだ!!早く行けって!!殺されるぞ!!」
マイクがそう叫ぶやいなや、
俺たちは制服が汚れるのを気にする余裕もなく、四つん這いになって出口まで急いだ。
二人でずっと「やべーって!!こえ―って!!」とか叫びながら。
とにかく自分たちの声しか聞こえないようにずっと叫んでいた。

正直、そこから出口までの記憶は無い。
ただ、出口が見えて、もう夜になっていたことには驚いた。
ほら穴から脱出して、山の斜面を転がるようにして降りて、散歩道に二人で着地した。
二人とも泥だらけだった。
特に制服の黒いズボンに黄土色の土汚れが目立っていたが、
マイクを懐中電灯で照らして、さっきの出来ごとが夢じゃなかったことを実感させられた。
マイクのYシャツには赤い血がついていた。
間違いなく、エクスカリバーとふざけて言っていた果物ナイフについていた血だろう。

その後、別に不幸に見舞われたり、
幽霊を見るようになったり、なんてことはない。
今でもマイクとは親友だ。
大人にはなったが、飲むものがジュースからアルコールに変わっただけだ。

一本道の洞窟で俺達の前後にいた何か。
ときどきマイクとあのほら穴の話をするけど、
ナイフを抜いていたのが誰だったのかは今でもわからない。

エクスカリバーなぁ…
伝説の剣じゃなくて、血だらけの果物ナイフだったけど。
まだ、刺さっているのかね。



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