サイケデリック・奇譚

永遠の日常は非日常。

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13 :本当にあった怖い名無し:2015/03/06(金) 16:52:24.05 ID:MrfuJnDG0.net
私も質の良さそうな着物来たお婆さんの幽霊を見たことがある
妹の方に顔を向けながらたまに横目でこちらを見ていた

消えたあと妹の方にダッシュしたら
妹の二の腕とや背中に引っ掛かれたあとがあって(妹は痛がってた)二人で震えてた…
自分語りスマソ…




「女優霊」という映画作品がある。
1996年公開の中田秀夫監督の日本のホラー映画であり、中田監督のデビュー作となる。
脚本は高橋洋。

現在でこそジャパニーズホラーの先駆者として評価の高い中田秀夫監督ではあるが、デビュー作である「女優霊」は当時はあまり評価されなかったらしい。

とはいえ、実際に見てみると、非常に恐ろしく現代でも充分に通用する作品であることがわかる。
ジャパニーズホラーの礎となった映画でもあり、後に評価が高まったことを考えると、早すぎた傑作であった可能性もあった。
しかし、その反動か中田・高橋コンビが次に仕掛けたホラー映画はあの世界的な反響を引き起こした「リング」であり、「女優霊」で否定された部分をキッチリとリベンジした演出が「リング」ブームを巻き起こした。
そういった観点から見れば、「女優霊」なくしてジャパニーズホラーの台頭はなかっただろう。

⁂「リング」は原作は鈴木光司の小説。
ストーリーはそのままに、中田・高橋コンビの独自のアレンジ部分は、日常的なものであるが故に意味不明な現象(冒頭の、無人のリビングで突然テレビがつく等)、何気ないからこそ後を引く気持ち悪さ、煽られる不安感等がある。血走った眼球を髪の間からのぞかせ静かに追いつめる貞子の原型は、「女優霊」で派手に笑いつづけながら引きずり込む女性の霊のビジュアルにあるとも言われている。

予告編 (DVD)


また、2010年にはハリウッドでリメイク版が公開されている。

【ストーリー】
・主人公・村井は新人の映画監督。
デビュー作を製作中だが、経費削減のために仲間内に頼んで余ったフィルムをかき集めて撮影している。

意欲を燃やす村井は、この作品で駆け出しの女優・沙織を本格的な女優に押し上げようと考えていた。
一方、事務所の移籍問題で悩んでいたた女優・ひとみは個人的に出演を決定、所属事務所の怒りを買う。

カメラテストのためのフィルムを現像していたところ、途中から全く違う古い映像が再生され始めた。
未現像のフィルムの上に重ねて撮影していたためだ。
村井はその映像に記憶があった。
子供の頃にテレビで見た怖い映画だったような気がする。が、記憶は定かではない。

ある日、ひとみの所属事務所の所長が怒りに任せて乗り込んできた・・・・ところが、彼女は現場の第8スタジオを見て青褪め、ひとみにお守りを渡してそのまま帰って行く。

やがて、撮影時に異変が起きるようになった。


・村井はロケバスの中に白い服を着た女性の姿を見るが、当然そんな人物はいない。
ひとみは1人で練習中に、女性の声を聞く。
カメラトラブルが多発し、他にも誰かの気配を皆、感じ始めていた。

撮影所で長く働く映像技師がいる。
村井は気になっていた例の古い映像に見覚えはないか聞いてみた。
はかばかしい返事はなかったが、打ち切られた古い映画の映像ではないか、との答え。
思い出したら教える約束だったが、技師はその映像を「良くないもの」として村井に無断で焼却してしまった。

村井の中で、テレビでみた映像を必死に思い出そうとするが、ひどく怖かった記憶はあるものの、内容が全く思い出せずすっきりしない。


・一方、撮影は順調に進み、初めは表情の硬かった沙織も現場に慣れ、緊張感も薄れたのがスタッフとも慣れあいしつつあった。村井は気にしつつ、そろそろ釘を刺すべきか考えている。

撮影も佳境に入った頃、撮影中に沙織が天井近くの通路から転落、死亡する事故が起きた。
沙織は、転落前にはふざけて上から手を振っている。調子に乗った彼女が、面白半分で危険個所に登った事は明白だった。

が、村井は沙織の転落前に白い服を着た女性の姿を見たような気がする。
スタッフの中にも、沙織に抱きつく人影を見たという者もいた。

沙織の死は事故として処理された。
映画会社の判断で、撮影は続行された。勿論、沙織役には代役を立てることになったが。

「女優霊」の画像検索結果


・村井はどうしても例の古い映像が気になって仕方がない。
実家の母に連絡を取ると、村井が小学3年の年に、非常にテレビを怖がっていたことが告げられた。
それは昭和46年のこと。
図書館でテレビ欄をしらみつぶしに探していった村井は、その映画番組は実は放送されなかったいう事実を知る。ならば、この記憶はなんだろう?
また、同時にある女優が第8スタジオで転落死したという事実を知る。死んだ沙織と全く同じ状況で。


・撮影は進む。
沙織の代役は吹き替えもこなしている。
ストーリーの中で、ひとみ役の女性が匿っていた男性を殺してしまう場面を、娘役の女優が目撃する場面を撮影中。
ひとみは死んだ沙織の生首の幻を見て絶句する。
途端、ケタケタと沙織の代役の女優が笑い出した。あの古い映像の中の女性と全く同じ笑い方で。


・スタッフの中にも動揺が走っている。
何が起きているのか、釈然としない村井は、それでも今更知らん顔して引き返す事ができない。

放送されなかった番組は、死んだ女優の出演するはずの番組だった。
そのストーリーは、母子家庭の親子が「うちの天井裏には誰かがいる」設定で2人だけの遊びを楽しんでいたが、やがて母親には恋人ができ、息子が邪魔になってゆくという物語・・・・。
母親は本当に天井裏に誰かがいると思い込みはじめるという設定だった。

「女優霊」の画像検索結果

・監督である村井は、怖気づくスタッフ達を横目に深夜まで編集作業を続けていた。
フィルムには、ところどころ不思議なものが写りこんでいるような気がする。

帰り際、ふと撮影所である第8スタジオに寄ってみた。
すると、沙織が転落した天井近くの通路に、先に帰宅したはずのひとみの姿が見える。

慌てて通路にかけ上る村井に、ひとみは手招きした。
・・・その背後には、うっすらと女性らしき人影が見える・・・・。
と、ひとみの姿は消え、髪の長い、白いワンピースを着た女性が村井の前に立っていた。

必死で逃げる村井は、ようやく例の古い映像の内容を思い出していた。
少年が、同じように恐怖に怯えながら、女性から逃げ続ける・・・・。

最後に村井が逃げ込んだのが、見覚えのある一室だった。
この部屋は・・・・・・。
記憶の中の少年が最後に逃げ込んだ場所。
そして。
扉は打ち破られ、禍々しくケタケタと笑う女に、村井は引きずられて行った。


・村井監督は失踪した。
映画は監督不在のまま、笑い声をカットするなど様々な処理の上、無事に完成した。

ひとみを含む仲間スタッフは、心配して村井の部屋を訪ねる。失踪の手がかりがあるかもしれないからだ。
だが、何もない。
何が起きたのか、誰にもわからない。

ラスト。
ふと、洗面所に入ったひとみは人の気配を感じる。が、誰もいない。
だが、洗面台の鏡には女の影が映りこんでいた。

「女優霊」の画像検索結果


蛇足ながら。
この作品には心憎いばかりの演出がこれでもかと散りばめられている。
エンドロールにて、天井通路で見下ろしながらケタケタと笑う女の姿など、最後まで気が抜けない。

また、この作品のモチーフに使われた、テレビで見たけれどタイトルの不明なホラー映画というのはアメリカで実際に作られた「シェラ・デ・コブレの幽霊」を元にしている。
実際にアメリカ国内ではあまりの怖さにお蔵入りとなったが、1度だけ日本のテレビで放映されている。
(1967年 日曜洋画劇場)

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