サイケデリック・奇譚

永遠の日常は非日常。

タグ:山

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1 :本当にあった怖い名無し:2015/09/30(水) 14:41:42.96 ID:24ki+wLG0.net[
俺が二十歳なりかけのヒキニートだった時に体験した話なんだけど
あんまり怖くないしオチが無いからつまらないと思うが、
誰かに聞いてほしいので書きます。


2 :本当にあった怖い名無し:2015/09/30(水) 14:42:20.06 ID:24ki+wLG0.net
実家は東北の内陸で見渡す限りの田園と山に囲まれたところにある。
俺は高校卒業後就職しないで、毎日実家に来る甥っ子2人と遊んで過ごしてたんだ。
甥っ子は当時小学校中学年と低学年くらいで外で遊ぶのが好きだったから、
学校から帰ってきたら一緒に近くの原っぱに行って
バドミントンしたりキャッチボールしたりしてた。

原っぱは山の入り口にあって、その山は山って言うほど高くもなく
丘ってわりには広い、なんか中途半端な山だった。
少し高いところにある森って感じかな。

それでその山は実家の裏に続いてて、
実家はちょうどその山を切り崩したような崖の下に建ってた。
崖って言っても2階建の実家より少し高いくらいなんだけど。
わかりづらかったらごめん。




3 :本当にあった怖い名無し:2015/09/30(水) 14:43:37.66 ID:24ki+wLG0.net
俺が子供の頃はしょっちゅうその山に入って遊んでたんだけど、
他の山の麓に熊が出るようになってからは親に禁止されてた。

その日は今くらいの秋口で、夕方よりずっと早い時間だったと思う。
最初はいつものように原っぱで甥っ子と3人でバドミントンしたりして遊んでたんだ。
だけどそのうち兄貴のヒデ(仮)が山に入ってみたいと言い出した。
日が落ちるのはまだまだだし
いつも同じことばっかで俺も飽きてきてたから、じゃ探検に行くか!って
さほど考えず、一応護身用のラケットを持って何年かぶりに入ってみることにした。


4 :本当にあった怖い名無し:2015/09/30(水) 14:46:43.66 ID:24ki+wLG0.net
弟のヨシ(仮)もあんまり怖がってなくて、
俺は俺で懐かしいなあなんて思いながらズンズン進んでいった。

ちゃんとした舗装はされていないけど人が並んで通れるような道があって、
進行方向の左側の林の先が家の裏の崖方面。
ちょうど家の裏のあたりを過ぎたくらいで、目線の先の開けた場所に一本大きな木があった。
その木の真ん中あたりが両側を綺麗な正方形型にえぐられて
自分たち側から見るとアルファベットの大文字のIみたいになってて、
なぜかこれは熊が爪を研いだ跡だって直感で思った。


5 :本当にあった怖い名無し:2015/09/30(水) 14:48:53.99 ID:24ki+wLG0.net
やっぱ熊いるのかよ…ってビビった俺は、
怖がらせないように甥っ子には秘密にしてすぐに引き返そうと思って振り返った。
だけど俺が振り返った瞬間、ヒデが俺の背後を指さして「鬼がいる!」って叫んだ。

ヤバイぞついに熊が出た!って一瞬思ったんだけど、
すぐに(鬼?)とハテナになって、それでおもわずその指さす先を見ちゃったんだ。


6 :本当にあった怖い名無し:2015/09/30(水) 14:55:30.43 ID:IxqRTaI00.net
ほう


8 :本当にあった怖い名無し:2015/09/30(水) 15:00:34.25 ID:24ki+wLG0.net
そしたら、その木の後ろから、鬼のお面がこっちを覗いてた。
おでこに大きい角が2本あって真っ赤な般若みたいな顔。
ひょっこり身を乗り出す感じでジッとこっちを見てて、
上半身しか見えなかったけど着物?袴?みたいな服を着てた。多分。

なんかわからんけどその時は頭が真っ白になっちゃって、
気づいたらヒデが俺をおもいっきりどつきながら逃げよう逃げようって泣き叫んでた。
いつの間にか周りの木がものすごい音で揺れてて、地響きじゃないけど
ブォ~というかゴォ~というか
とにかく聞いたことないような音も響いてて、
恐怖と焦りと使命感が一気にきて本当頭の中が一瞬でカオスになった。
きっと甥っ子たちがいなかったらちびって動けなかったと思う。


9 :本当にあった怖い名無し:2015/09/30(水) 15:02:34.60 ID:24ki+wLG0.net
それでまた木のとこ見たらずっと同じ体勢でこっち見てて、
もうそれが余計に怖くてヨシを脇に抱えて無我夢中で家まで走った。
ヒデは俺の手引っ張って前を走ってくれた。
そのころから良い奴だったな。

いつ音が止んだかとかよく覚えてないんだけど、原っぱまで抜けたときには
もう聞こえてなかった。

家について玄関と窓鍵全部かけて
3人で布団に潜りながら親が帰ってくるの待ったけど
追いかけてくることもなく、
それからなにかに呪われたりとり憑かれたり怪奇現象あったりとかもなかった。

親に話したら甥っ子を山に連れてったことをめちゃくちゃ怒られて、
俺らが見たのは熊だとしか思ってもらえなかった。
甥っ子たちも同じで俺が姉ちゃんにしばかれた。


10 :本当にあった怖い名無し:2015/09/30(水) 15:03:09.81 ID:24ki+wLG0.net
以上で終わりです。
今では田舎を離れて無事就職してるんだが
久しぶりに実家に帰ったら裏の山がソーラー発電施設建てるために禿げあがってたので、
きっかけに誰かに話したくなって立てました。

当時の話を甥っ子たちにしたら、
ヒデは「ずっと夢かと思ってたけど本当だったんだね」と少し驚いてました。
ヨシは山に入ったことすら覚えてなかったです。

読んでくれてありがとうございました。
質問あったら答えます。
ちなみに結構フェイクあり。


13 :本当にあった怖い名無し:2015/09/30(水) 15:21:42.88 ID:MjhtwjSx0.net
鬼の和服って何色だった?
着物というより浴衣に近い感じじゃなかった?


16 :本当にあった怖い名無し:2015/09/30(水) 15:43:47.92 ID:24ki+wLG0.net
あんまり覚えてないけど、浴衣ではなかったと思います
自分の中では結構衝撃的な思い出だったんで勢いで立ててしまいました。申し訳ない


19 :本当にあった怖い名無し:2015/09/30(水) 15:57:43.16 ID:24ki+wLG0.net
幻覚かはわからないけどその件がきっかけで田舎から離れたいと思ったのは確かですね


20 :本当にあった怖い名無し:2015/09/30(水) 16:02:59.99 ID:MjhtwjSx0.net
そうか
浴衣っぽい般若なら見たことがあるんだ
お面を見た、と感じたのが同じだったから聞いてみた
でも鬼じゃないし般若は女性だったから違うか


22 :本当にあった怖い名無し:2015/09/30(水) 16:10:44.19 ID:uO701OWp0.net
鬼の仮面をかぶったただの人では


24 :本当にあった怖い名無し:2015/09/30(水) 16:19:16.25 ID:pTwYx4Dd0.net
鬼を見るってのは、自分の中の邪な精神を投影してる場合が多いんだよ。
なぜ鬼を見たのか自分自身が一番分かってるんじゃないかな?
あと幼い子供は、大人のそういう精神状態には敏感に反応するからね…
あとは分かるよね?


27 :本当にあった怖い名無し:2015/09/30(水) 16:37:41.97 ID:24ki+wLG0.net
遠目だったから着物っぽいの着てることくらいしかわからなかったです。
身長も異常なほど高いというわけでもなく多分大柄な成人男性くらいだったと思います。
>>22
そんな気もするんですけど、なんだかすごく奇妙だったんです。


30 :本当にあった怖い名無し:2015/09/30(水) 17:16:45.42 ID:MjhtwjSx0.net
かなり山に近い、川のそばだった
都会住みなんだがその時は田舎のお祭りにいた
あれはお面だと自分に言い聞かせたが
見た瞬間の違和感というか、そこだけが浮き出るような恐ろしさが忘れられない
顔が少し傾いていて顔の側面まで見えたから残念ながらお面ではないんだよな


38 :本当にあった怖い名無し:2015/10/01(木) 23:17:54.50 ID:ogItD1/l0.net
以前に平泉に行った時に坂上田村麻呂が鬼を封じたという伝説のあるお堂があったな。



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396 : 本当にあった怖い名無し:2015/08/14(金) 20:39:30.98 ID:KJ5DScyi0.net 
釣りが趣味の俺が体験した話。
内陸部に住んでて海になかなか行けないから、
俺はよく仕事終わりに近くの山にある湖に釣りに行くんだ。
その日はちょっと仕事が忙しくて会社出たのが大体20時くらいだったかな。
釣りに行くつもりで道具一式車に積んじゃってたし、
ストレスも溜まってたから、夜飯は適当にコンビニで買ってそのまま山に行くことにした。




397 : 本当にあった怖い名無し:2015/08/14(金) 20:39:58.99 ID:KJ5DScyi0.net 
山に着くと当然辺りは真っ暗。
でも何回か夜遅くに釣りに来たことはあったし、
誰もいない暗い湖で釣るのも結構好きだったから怖いとかは微塵も思ってなかった。

20秒くらい細く舗装された道を上るとハイキング客用の小さい駐車場がある。
途中一台のボックスカーとすれ違って、着いた駐車場は案の定俺の車だけ。

そこから舗装も何もされてない獣道みたいな山道を2分くらい歩くと湖に着く。
ハイキングコースになってないから、地元の人もあまり行かないような場所だ。
俺はいつものようにタバコをふかしながら釣りを始めた。


398 : 本当にあった怖い名無し:2015/08/14(金) 20:42:25.59 ID:KJ5DScyi0.net
15分後くらいかな。
ふいに斜め後ろのほうからガサガサという音が聞こえてきた。
一気に冷や汗が出る。この辺りには熊が出ると聞いたことがあった。

じっと音の鳴る草の方に目を凝らした。
今すぐに全力で逃げようか、いや熊ならそれは逆効果だ…。
完全にテンパった俺は遂にその正体を目にすることになった。
出てきたのは予想外のモノだった。

顔面血だらけでボコボコに腫れ上がっている女。服がビリビリに破けている。
「ァ…アァァァ…ヒッ!ギィィィ…」
そいつは奇声をあげて貞子みたいにこっちに這ってきた。
暗くてよく見えなかったが、その顔は確実に俺を捉えている。


399 :本当にあった怖い名無し:2015/08/14(金) 20:44:59.84 ID:KJ5DScyi0.net
人間じゃない。本能でそう感じた。
俺は逃げた。全速力で。でないと奴に追いつかれるような気がした。
背後で声が聞こえたような気がしたが、それどころじゃなかった。
なんとか駐車場まで駆け戻り車に飛び乗って、全速力でその場を後にした。
バックミラー越しに見えた駐車場には、白いボックスカーが停まっていた。


400 : 本当にあった怖い名無し:2015/08/14(金) 20:48:15.80 ID:KJ5DScyi0.net 
2週間後、朝出社しようとアパートを出ると、
同じ階に住むおばさんたちが何やら集まって話していた。
「おはようございます」
「あら、ねぇちょっと、聞いた?◯◯山の話!」
「へ…何がですか?」
「昨日、山の湖の近くで、女の子の死体が発見されたんですって!
土に埋められて…可哀想にねぇ。まだ若いのに…。
強姦だそうよ。あぁ怖い!私たちも気をつけないとねぇ」

俺はすぐに車を売り払った。


427 : 本当にあった怖い名無し:2015/08/15(土) 03:16:55.98 ID:zP9sI2Cb0.net 
警察行けよ。
オマエが容疑者になりかねないぞ。
アリバイも完璧(悪い意味で)、証拠隠滅もはかってる。土地勘もある。目撃もされてる。
その女にも恨まれてるだろうから、
償いのつもりで捜査に協力しないと呪われるかもよ。




http://toro.2ch.sc/test/read.cgi/occult/1436891353/

50 : 本当にあった怖い名無し:2015/07/18(土) 13:15:21.56 ID:J7EO6SFU0.net
山の話です
昔からマヨイガという話がありますが、それを彷彿とさせる話があります。

終戦すぐの時ですが、ある山村がまだ林業にたずさわっているころでした。
山深い奥地に、誰が建てたかわからない山小屋がありました。
奥地で山仕事をしたあと宿泊するのに便利なので、そこに泊まった人がいたのですが、
泊まった人間が、数日後~1週間後に全員死んだそうです。
村に戻ってきて死ぬ。
8人くらい死んだそうです。
それで、その所有者不明の山小屋での宿泊は忌避されたと。
誰がいつ建てたのかわからない。
その山小屋には、ほとんど何もないのですが、鏡台が1つ置いてあったそうです。場違いな。

ある時、隣村の人間がやってきて言うには、
「昨夜は、遅くなったので山の中の小屋に泊まった」と。
あの小屋です。村の皆は恐れ、この隣人は死ぬと思ったそうです。
しかし、彼は死ななかった。

あとでよく聞くと、彼は、夜遅くに小屋に立ち寄ったため鏡台に気づかず、
早朝になって、そのまま小屋を離れたと。
どうも、小屋にある鏡台の鏡を覗くと死ぬらしい、という話になりました。

村の豪胆な若者が、その鏡台を壊しにいきました。
元凶であるその鏡台を壊せば、その小屋は、山仕事に便利だからです。
昼間に山小屋を訪れ、てぬぐいで目隠しをして手探りで鏡台を探し出して、鉈で打ち壊しました。
彼は、村に帰ってきて次の日に死んだそうです。




http://toro.2ch.sc/test/read.cgi/occult/1432382677/

156 : 本当にあった怖い名無し:2015/06/06(土) 11:39:08.57 ID:+PYsqkDW0.net 
叔母さんが霊感アリなんだけど、引っ越してきた山の中の家がおかしかった
玄関と納屋から変な音がするらしい
ポタポタポタッっていう水が落ちる音とベショッっていう濡れた足音が時々聞こえるんだとかで
元の持ち主やご近所さんに色々聞いてみたところ
納屋の床と玄関脇のスペースをリフォームした際に近くの川辺から
拾ってきた石を使っていたのがわかった

叔母さんはハンマーで掘り出してモルタルを綺麗に落としたあと
洗ってから檀家に入っているお寺さんに拝んでもらって元の川に戻したら
それ以降は一切そんな異音はしなくなって、なぜか畑の作物がよく育つようになったんだとか

昔話みてーだなとホウレンソウのお裾分けをもらいながら思った



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627 : 本当にあった怖い名無し:2016/09/15(木) 02:06:25.99 ID:oq1pi6L70.net
怖くない不思議な話
昔のことだから勘違いも入っているかもしれんから、まあ流し読みしてくれ

俺が保育園児くらいのガキだった頃、変わった蛇を見た。
俺はガキの頃都会から田舎に引っ越すことになった。
当時の俺は「田舎の子供は乱暴だ」って偏見があって、
保育園に入れられるのだけは断固拒否してたんだよね。
でも両親は仕事で忙しかったから、しかたなく日中は祖父母の家に置かれることになった。

じいちゃんは畑仕事一筋の堅物だったから、
俺は優しくて穏やかなばあちゃんにいつもべったりくっついてた。
ばあちゃんは普段山の麓くらいのとこの畑で作業してて、
俺はその周辺で遊んだり、手伝いをしたりして時間を潰した。
まあそんな感じでのんびりとした日々を過ごしてた。

ある日俺は畑のすぐ側にある山に入ってみようかなって思い立った。
いつもは木々が隙間なくそびえ立ってるその山に怖くて入ろうなんて思わないんだけど、
その時は不思議と好奇心がわいた。
ばあちゃんの目を盗んで山の方へ行き、急勾配の山道(獣道?)を進んでいった。

最初は見たことないほど大きな木とか虫とかにテンションがあがってたんだけど、
段々疲れてきて岩に座って休憩することにした。
俺は水筒のお茶飲んで、その辺で取った木の実を食べてぼーとしてた。
すると周囲からパキパキッて枝の折れる音と、
草とか葉っぱの上を這うズズズッみたいな独特の音が聞こえてきた。
「あ、蛇の音だ」って咄嗟に思った。
蛇は畑で見慣れていたしね。
大きなアオダイショウでも居るんじゃないかと思って周りを見渡した。
でも何もいなかった。

そこでふと気付いたんだけど、本当に何も居なかったんだよ。
虫とか、狸とか、動く生物が。ちっちゃい羽虫くらいいてもいいもんだと思うんだけど。
奇妙だとは感じたけど、俺はその空間がなんか心地よくて
帰ろうとは考えてなかった。




628 : 本当にあった怖い名無し:2016/09/15(木) 02:07:29.25 ID:oq1pi6L70.net 
座ったまま結構な時間じっとしてたと思う。
突然俺を呼ぶ声が聞こえた気がした。咄嗟にばあちゃんの声だと思った。
俺は「やばい!勝手に山に入ったんだった」って慌てて立ち上がった。
その瞬間、不思議な感覚に包まれた。

なんていうのかな。
映画を見終わった後とか、本を一冊読み終わった後のあの感覚みたいな感じ?
さらになにか落としたような気がして、足下を見渡したけどなんもない。
そもそも水筒くらいしか持ってないしね。
そんな感じでモタモタしてるうちに、ばあちゃんの声がまた聞こえてきて慌てて山を下りた。

迷うことなくすんなり畑までたどり着いて「ばあちゃーん!」って呼びかけた。
するとばあちゃんは畑に隣接してるビニールハウスの中から出てきた。
「俺くん、どうしたの?トマト食うか?」って、笑顔で言うんだよ。
あれ?変だなって思って
「怒ってないの?」って恐る恐る聞いた。
すると今度はばあちゃんが不思議そうな顔をした。
ばあちゃんは今日一日ハウスの中で作業していたらしく、
俺がいなくなったことに気付いてなかったようだ。

あの声は誰だったのだろうと疑問はあった。
でもその日は山を登ったせいか酷く疲れていたんでとにかく早く帰って寝たかった。
ばあちゃんもそれを感じ取ったのか
「今日はもう帰ろうか」って言って片付けを始めた。


629 : 本当にあった怖い名無し:2016/09/15(木) 02:11:23.67 ID:oq1pi6L70.net
俺も片付けを手伝い、荷物を背負ってさあ帰ろうとした
その時、ばあちゃんが驚いた顔で俺の方を見ていた。
正確には俺の後ろの方か。
その視線とたどってゆっくり振り返ってみると、ちょうど山と畑の境目あたりに一匹の蛇がいた。
いたというか、地面から生えていた。チンアナゴみたいな感じ。

その蛇の姿は今でもはっきり覚えている。
見たことがないくらい大きな蛇で、緑色の体に白い産毛のようなものが生えていた。
一番特徴的だったのが、顔がなかったこと。
蛇の形をしているんだけど、目とか口とかが見あたらなかった。
俺がその蛇をじっと見ていると、ばあちゃんが聞いたことがないほど低い声で
「動くな」
といった。
そのばあちゃんが妙に怖くて、
俺は言われた通り振り返ったままの体勢をなんとかキープしてた。
暫くすると蛇は静かに地面に潜って消えていった。

漸く解放されたと思ってふうっと息を吐き出した。すると急に涙が溢れてきた。
悲しかったわけでも、泣くほど怖かったわけでもない。
それなのに涙が止まらなかった。

その後はばあちゃんも俺も何も言わずに帰った。
確か家に着くまで俺はずっと泣き続けていたと思う。
それ以来俺は山に入ろうと思うこともなかったし、あの蛇を見ることもなかった。

ただ不思議なのは、ばあちゃんにこの蛇の話をしても、何も覚えてないと言われてしまうことだ。
あの蛇は何だったんだろうな。なんとも不思議な体験だった。


630 : 本当にあった怖い名無し:2016/09/15(木) 02:40:09.65 ID:a7Asd+Uu0.net
山神様は豺だったり蛇だったり狐だったり、時には蛭だったりの姿を借りるとか。
山神に魅せられたお前を先祖の誰かが呼んで救った。
山に入った事を知らなかったと言った婆様はとっさに山神だと理解して動くなと言った。
なにがしかの呪文か何かを口ずさむ婆様に気付かなかっただけかもだしな。
普通は夢だったかのような記憶になるものを覚えてたってのはレアなケースだと思うよ。


631 : 本当にあった怖い名無し:2016/09/15(木) 02:52:25.49 ID:0ltYP4GE0.net 
面白い話だね
やっぱり神様なのかな
ばあちゃんはほんとに覚えてないんだろうか?


632 : 本当にあった怖い名無し:2016/09/15(木) 07:39:28.14 ID:5f8eE+nK0.net
何かを落とした気がしたってのは何なんだろうな
神様的存在の催眠がなくなったからなのか、もしくは何かを取られたからなのか……


633 : 本当にあった怖い名無し:2016/09/15(木) 07:49:17.72 ID:tD/+ESIU0.net 
山の神様の眷族が子供にのっていて、帰っていったとかじゃない?
すごく面白い本や映画見終わった後に、
「誰かの想い」みたいなのが抜ける感じがする時があるし。
田舎は神様と住人の関わりが深いから、
血筋にのって生まれた神様の眷族が土地に戻っていったとか。
そういう感じだとロマンがある。


634 : 本当にあった怖い名無し:2016/09/15(木) 08:39:35.11 ID:5f8eE+nK0.net 
ふむふむ
そうか。その考え方だと、例の蛇は子供を追ってきたわけじゃなくて、
礼を言いにきたみたいな考え方もできるわけか


635 : 本当にあった怖い名無し:2016/09/15(木) 14:56:45.17 ID:T6DIU4z40.net 
ムカデは毘沙門天様の眷属
クモは御釈迦様よ眷属
そしてヘビは、弁財天様の眷属だな

まぁ実際的な話、そのヘビみたいなのってツラビィスだよ
昔、大学通ってたとき、図書館でかなり古い大正かそれより前に書かれた
民謡全集を読んだことがあるんだけど、そこに出てきた
欲深い大きなヘビが他の生き物を騙し、
あげく目玉を取られて、地中で暮らすことなったヘビの話
出会った者から何かしらを奪うとされていて、忌み嫌われてたらしい

もしかしたら 何かを落とした気がした って言ったけど、気づかない間に
何かを奪われたのかもしれないね
でもまだ生き残りがいたなんて すごい興味があるわ
生体としてはデカイミミズみたいなもんだから
毒はないはずだし 捕まえたら確実に話題になるだろうね


637 : 本当にあった怖い名無し:2016/09/15(木) 21:24:27.32 ID:m9IoMOkD0.net 
こんばんは623-625です
考察ありがとう。色んな考え方があるんだな。
俺は山の妖怪的なものが悪戯してきたのかなとか、その程度にしか考えてなかったよ。
>>635
ツラビィスなんてのがいるのか、初めて知った。
何か奪われたものっていってもなあ。いまいち心当たりはないが……
左目の視力が極端に低くなったのはそのせいなのかね?
丁度4・5歳くらいから急に左目の視力が落ち始めて、今では左が0.1以下でほとんど見えない
右目は1.0あるんだけどね
まあ関係ないかもしれないけど



http://toro.2ch.sc/test/read.cgi/occult/1417618340/

275 : 雷鳥一号 ◆jgxp0RiZOM :2015/02/07(土) 20:47:31.68 ID:xAU9oVjx0.net 
知り合いの話。

彼の祖父はかつて猟師をしていたという。
遊びに行った折に、色々と興味深い話を聞かせてくれた。

「按摩仏って呼ばれとる石仏があった。
小さな滝のすぐ傍にポツンと置かれた石仏さんだったんだけどな。
これに背を預けて座ると、背中をゆっくり按摩してくるんだ。
実に良い塩梅でな、任せているとつい眠っちまいそうになる。
 
でも、そこで寝ちゃいけねえ。
ちょっとでも寝入っちまえば、その途端、背中をガツンと殴られるんだ。
まるで、でかい掛矢(木槌)でドヤされたみたいによ。
痣が出来るほどだったから、大抵の者は一回こっきりで止めておくさ。
寝込むのを我慢すりゃ、至極気持ち良かったんだがな」

「その石仏さんな、いつの間にか誰ぞに叩き割られて粉々になっとったわい。
うっかりと、柄悪い奴をド突いちまったんだろう。
仏さんの癖に人を見る目が無えよなァ」

そう言って祖父さんはカラカラと笑っていた。


http://toro.2ch.sc/test/read.cgi/occult/1432129078/

270 : 本当にあった怖い名無し:2015/06/10(水) 19:37:23.82 ID:kOmldBE+0.net 
10年近く前の俺が大学生だった時の冬の話。

田舎だから大学には車で通ってたんだけど、その日も大学に車を走らせてたら、
本当に突然、なぜだか無性に山に行きたくなった。
そんで突発的に車で1時間くらいの距離にある山に行くことにしたんだ。

その山には車置いて、徒歩で40分くらいのところに滝があるんだけど、
けっこうな獣道とか川を渡ったりとかしなきゃ行けないところで、
俺は大学に行く格好のまま、その滝目指して歩いた。

途中で何人かすれ違った登山客が、えって顔でこっち見てたな。
冬だし、山登りの恰好じゃないし、あやしいと思ったんだろうな。

まだ雪は降ってなかったから、俺は滝に着いて、
適当に近くの岩に腰を下ろしてそのままぼーっとしてた。
なんかすごい楽しくて、今日は大学行かずにずっとこのままここにいようと思った。




271 :本当にあった怖い名無し:2015/06/10(水) 19:38:44.63 ID:kOmldBE+0.net 
けっこう気温は低かったはずだけど、寒いと思った記憶はない。
そのうちだんだん眠くなってきて、俺はそのまま眠っちゃったらしい。

そしたら夢の中に死んだじいちゃんが出てきた。
じいちゃんはきりっとした軍服みたいの着てて、周りが白く光ってた。
そんで、微笑みながらたった一言、「大丈夫だよ」って言った。
その瞬間目が覚めた。

もうその場にいたいという気は失せてて、俺はいそいで山を下りた。
幽霊にあったとかじゃないけど、
もしあのまま眠りこけてたらと思うと、俺的には洒落にならない話。

今思えばあれ、じいちゃんの海軍だった時の制服なんだろうな。
じいちゃんはミッドウェーで沈んだ某空母に乗ってた。

それ以来、一人で山には行ってない。 



http://toro.2ch.sc/test/read.cgi/occult/1467343230/

936 : 本当にあった怖い名無し:2016/10/02(日) 23:22:15.56 ID:bHUh7lXT0.net
今生きてたら90になるばあ様から昔聞いた話。
今から150年ほど前の東北の田舎なんだけど、当時の地元の山は山菜取りに行くにも
あまりにヘビが多すぎて誰でも入山できなかったそうな。
そこで村の衆が相談して神社にお願いに行ったんだって。
それから何日かして大雨が降った。





937 : 本当にあった怖い名無し:2016/10/02(日) 23:22:52.42 ID:bHUh7lXT0.net 
近所の爺さんが雨が止んだ頃に入山したら、大雨の影響で鉄砲水にあってしまった。
そのまま川に流され流木に流され海まで流された。
そのとき一緒に大量のヘビも流されてた。
よく見ると大小さまざまなヘビが流された。


938 : 本当にあった怖い名無し:2016/10/02(日) 23:24:32.37 ID:bHUh7lXT0.net 
近くを一番大きなヘビが流されてた。そのヘビは他のヘビとは違っていた。
まず長さは人を縦にじゅうにん位並べたほどあり、
口からはひげを生やし頭からは短いが角らしきものが生えていた。
するとヘビの頭の上に仙人の様な人が立っている。


939 : 本当にあった怖い名無し:2016/10/02(日) 23:25:25.27 ID:bHUh7lXT0.net 
するとその仙人がこちらに話かけてきた。
「ワシはこのヘビじゃ。ワシを見た事は誰にも言ってはならん。」
爺さんは何故ですか?と聞いた。
仙人は「ヘビは山で100年川で100年修行すると龍になる。その間人に見られると龍になれない。
だから話すな。話したら殺すぞ」


940 : 本当にあった怖い名無し:2016/10/02(日) 23:26:49.25 ID:bHUh7lXT0.net 
爺さんは話さないと約束した。
しかし命拾いした爺さんは村に帰り、かなり興奮した様子でベラベラ話したそうな。
それからちょっとたった頃爺さんは突然死した。
龍を見てからちょうど49日目だったという。
死ぬ前は何かに酷く怯えていたという。


941 : 本当にあった怖い名無し:2016/10/02(日) 23:30:48.18 ID:bHUh7lXT0.net 
龍の話は以上です。ばあ様にここの家の先祖の爺さんだって教えてもらった。
実話なんだって
とても不思議に思いました



http://toro.2ch.sc/test/read.cgi/occult/1417618340/

780 : 雷鳥一号 ◆jgxp0RiZOM :2015/04/18(土) 19:20:57.72 ID:vHwuCmsA0.net 
知り合いの話。

家族で山のペンションに泊まった時のこと。
夜中、先に休ませたはずの娘が寝室から出てきた。
「どうしたの? おトイレ?」
そう彼女が尋ねると、まだ幼かった娘さんは困った顔で答えた。

「あのね、入れておくれって言うの。でも、私じゃ窓の鍵に手が届かないの」
娘が何を言っているのかすぐにはわからなかったが、
その内容を理解するや否や 「誰がそんなこと言ってるの!?」と聞き返す。

「えっと、角のあるお姉さんが窓を叩いてね、そう言うの」
慌てて夫を呼ぶと、二人一緒に寝室へ入り、窓を見た。
何か白い影が一瞬見えたが、あっという間に見えなくなる。
夫は彼女に娘を預け、一人外を確認しに行った。

やがて首を傾げながら戻ってくる。
「誰の姿も、足跡も見つからないよ。
建物周りは砂利が敷いてあるから、逃げたところで痕跡が残る筈なんだけど。
そう言えば、足音なんかもまったく聞こえなかったなぁ」
その後は何も怪しいことは起こらなかった。

しかしそこを後にするまで、どうにも落ち着かなかったという。



http://toro.2ch.sc/test/read.cgi/occult/1467343230/

75 : 名無しさん@そうだ選挙に行こう! Go to vote!:2016/07/10(日) 09:38:18.67 ID:dj+gUF3c0.net 
友達の爺ちゃんから聞いた怖くない話

山って入っちゃいけない日があるんだよね
でも爺ちゃんが若い時はそんなの信じてなくて、くだらねーって思ってたんだって
で、たまたま入っちゃいけない日にヒマだったから、その山に登ってみたと

いつもと変わりはなかったな
登って行っても、特に何もない
昼過ぎには山頂に着いた
大人達があれだけ言うには、何かあるんじゃないか?と内心期待してたんだが、
迷信は迷信だったんだな

俺は山頂で弁当を食べ、山を下っていった
その途中でな、妙な音がするのに気付いたんだ
じょり、じょり、ってな、
すぐ近くから聞こえてくるのに、何の音か分からないんだ
そしたら今度は、別な事に気付いた
じょり、って音以外が聞こえない
山の音が消えちまった

これはまずいと思ってな、大急ぎで山を下りたんだがじょりじょりはずっと着いて来る
やっと村に着いたところで聞こえなくなったから、一安心して知らん顔してたのさ

そしたら近所の大人に呼び止められた
「おい!お前、山に入っただろう!」
にやにや笑って言うのさ
なんでこいつ分かったんだろう?って思いながら、入ってないよととぼけた
「お前は嘘が下手だな、頭に出てるぞ」
頭?触ってみると、つるつるなんだ
俺はいつの間にか剃り上げられちまってたんだな
あのじょりじょりって音は、俺の頭を剃る音だったんだ

それから髪が伸びるまではとにかく恥ずかしかったもんだが、
落ちる髪の毛にどうして気付かなかったんだろうなあ?

俺らに聞かれても分からんw




84 : 本当にあった怖い名無し:2016/07/11(月) 03:23:31.37 ID:KRWockJJ0.net  
怖くないっちゃ怖くないけど怖いっちゃ怖いな


85 : 本当にあった怖い名無し:2016/07/11(月) 06:48:02.56 ID:6gmFiI4i0.net 
どこかで読んだ気がするけど、書いたことない?


86 : 本当にあった怖い名無し:2016/07/11(月) 08:37:40.81 ID:vP6SWuA40.net 
いや、初めてだよ
ひょっとしたら友達も書いたのかもね


87 :本当にあった怖い名無し:2016/07/11(月) 14:38:09.20 ID:tRnSE42T0.net
俺の頭の毛が少なくなってきたのは物の怪の仕業だったのか


89 : 本当にあった怖い名無し:2016/07/11(月) 15:42:45.54 ID:I6aFDAnP0.net 
妖怪髪切りってそんな話じゃなかった?


93 : 本当にあった怖い名無し:2016/07/12(火) 12:18:49.01 ID:OZtORzc80.net
これ妖怪なのかよ!
知らなかった


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