サイケデリック・奇譚

永遠の日常は非日常。

タグ:未解決

1994年。アメリカで何とも奇妙な殺人事件が起きている。
刑事裁判では無罪でありながら、民事裁判では殺人罪となったこの被疑者の名はO・J・シンプソン
元プロフットボール選手であり、ハリウッドスターとしても有名なこの黒人男性をめぐる裁判は、アメリカ国内だけでなく世界中が注目する事件となる。
被害者はシンプソンの離婚した元妻のニコール・ブラウンとその恋人男性(ともに白人)

「OJシンプソン」の画像検索結果
O・J・シンプソン。元フットボール選手。特徴ある蟹股は、子供時代の栄養失調による身体の変形。
奇蹟的ともいえる数々の名プレーを残し、殿堂入りを果たす。
引退後は俳優として多くの映画に出演。その多才ぶりを発揮する。


余談ながら、無抵抗の黒人タクシー運転手が10人以上の白人警官に囲まれて暴行を加えられる映像が流失した「ロサンゼルス暴動」の発生は1992年。その2年後の事件となる。

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映像の1場面。中央の白い服を着た黒人のまわりを警官が取り囲む。
(撮影は近隣住民)



【事件の概要】
・1994年6月13日 午前0:10頃。
ニコール・ブラウンとその友人ロナルド・ゴールドマンの遺体が、ニコールの自宅玄関前で発見された。
2人とも大量に出血しており、特にゴールドマンは格闘技を習得した180㎝の大柄な男性である。

ニコールの自宅(殺害現場)はカリフォルニア州ロサンゼルス。
元夫であるシンプソンはイノリイ州シカゴで警察からの連絡を受け、急遽ロサンゼルスに帰省する。
(離婚後も2人は同じ町に住んでいた)

飛行機から降り立ったシンプソンは、待ち構えていた警察に突然後ろ手に手錠をかけられた。
彼の顧問弁護士を務めるハワード・ワイズマンが異を唱え、手錠はすぐに外されたが、初めから犯人=シンプソンという図式が警察側にあった事を明確に示す

2人の殺害の容疑をかけられたシンプソンはそのまま収監されたが、終始冷静に対処し続け、一度は釈放されている。

しかし、16日に殺人罪で逮捕状が発行された際には、彼は友人の車で逃走
パトカーとの追跡劇(カーチェイス)は、全米のテレビで生中継される事態となる。
(結局パトカーはシンプソンの乗った車を見失い、追跡劇は失敗した)


映像は後にCNNがニュースとしてまとめたもの。実際の追跡劇は1時間にも及ぶ。

⁂事件と直接の関係はないものの、当時テレビを見て同じようにシンプソンの車を追う一般人が続出するという不思議な現象が起きた。テレビを見ながらシンプソンの逃走を応援していた者も多かったという。

やがてシンプソンは自宅に戻り、主任弁護人となるロバート・シャピーロもシンプソン宅に到着。
逃走から2時間後にシャピーロの立ち合いのもとで逮捕された。


【世紀の裁判】
・この事件の裁判は別名「世紀の裁判」

黒人スーパースターのスキャンダルという話題性に加え、逃走劇のライブ中継、被害者の通報記録によるDV被害の発表に人々は熱狂し、現場に残されたDNAの一致という検察側の証拠は、限りなくシンプソンが犯人であるという印象を植え付けた。

しかし、シャピーロ率いる弁護団は当時「ドリーム・チーム(有りえないチーム)」とまで称された実力派弁護士の集団であり、この事件の背後に潜む人種差別が警察及び検察側に刷り込まれていたこと、法を守るはずのロサンゼルス警察内にも露骨な差別が依然として存在し続けていた事実を容赦なく暴き出す。

⁂シンプソンの弁護費用は日本円にして5億円。
シャピーロは当時全米一と称された手腕を持つ。他には、ジョニー・コクラン弁護士マイケル・ジャクソン裁判)、ヘンリー・リー法医学者(ジョンベネ殺害事件
、ケネディ大統領暗殺事件)、フランシス・リー・ベイリー弁護士(ボストンの絞殺魔裁判)、マイケル・バーデン(キング牧師の遺体解剖を行った元NY市警検死官)など、錚々たるメンバーが並ぶ。他にもマイク・タイソンの強姦事件容疑に携わったハーバード大学の学者やDNA鑑定のスペシャリスト等総勢9人。

海外ドラマ好きの方はご存知かもしれないが、アメリカでは被疑者の起訴判断も検察ではなく、一般人の陪審員が決定権を持つ。(大陪審
白人の妻を娶った黒人男性の妻への殺害容疑である。
さらに被害者ニコールは、元夫・シンプソンが自宅に勝手に侵入したと通報しており、その怯えた様子の記録テープをロス市警が起訴判決決定の直前に公開、連日マスコミが報道する騒ぎとなった。
(実際には通報時に自宅にはニコールしかおらず、通報内容は彼女の留守時に何者かが侵入した形跡があるというもの。シンプソンの犯行とする証拠は彼女の証言のみ

この事態に、弁護団は公平な判断が妨げられたとして大陪審の解散を要求。
判事は要求を受け入れ、大陪審は解散され、予備審問へと切り替わった。

⁂予備審問・・・本当に起訴に充分な証拠があるか否かを判断する。

被害者が白人であり、被疑者が黒人(アフリカ系アメリカ人)の場合、人種問題は避けて通れない。
そのためこの事件の判事は日系アメリカ人のランス・イトウが務めた。

この裁判は、全米のメディアで連日報道が続く。
真実よりもスキャンダル性が強く打ち出されたこのマスコミの影響を防ぐため、新しく選出された陪審員らはホテルに隔離され一切の情報を遮断された。

その結果、検察側の主張は全て覆され、逆転に次ぐ逆転でついに無罪を勝ち取るといった、マスコミにとっては一大イベントショーと化す


【刑事裁判】
・検察側は初めから人種問題を大きく重視しており、仮釈放なしの終身刑を求刑していた。
死刑求刑すれば黒人差別有期懲役であれば「有名人だから尻込みした」と白人からの非難が集中する事を恐れた――つまり、法の厳守よりも世論の影響を重視、利己的な自己防衛が働いていた事になる

この事態を弁護団も真向から受け止め、陪審員を黒人の多い地区から選出するよう要求。判事は案を採用する。
結果として、陪審員は白人富裕層から選出されることは避けられた
陪審員12人中、白人は3人、9人が黒人となる。
(片親が黒人である場合も黒人扱いになるため、当時の人口比率は白人の方が少なかった)

・検察側の主な主張は以下の通り。
①DV夫であったシンプソンは、離婚後もニコールにつきまとい脅迫していた。
被害者2人の血痕のついた手袋の存在
片方が殺害現場に落ちており、もう片方はシンプソンの自宅で発見
③殺害現場に残る血の付いた靴跡が、シンプソンのサイズと一致
④殺害の40日前に凶器であるナイフを購入
⑤シンプソンの手のひらには、ナイフの負傷跡がある。
⑥被疑者の自家用車に、シンプソンとニコール両名の血液が付着。
⑦殺害現場に残されたDNAがシンプソンと一致

全てがシンプソン=犯人かと思われたが、弁護団の反撃は凄まじく、シンプソンの無罪だけでなく、ロス警察の失態と、担当刑事の悪意ある捏造組織ぐるみの隠蔽をも曝け出す。

・弁護団の反論。
①当時既にシンプソンには新しい恋人がいた。

殺害推定時刻と、自宅への帰宅時間が合わないアリバイの立証)。

③凶器はナイフと断定されたが、肝心の凶器は発見されていない
④彼の手のひらの傷はホテルでコップを割ったため。
シンプソンの証言通り、血のついた割れたコップがホテルにて発見されている
⑤現場に残っていたという靴跡は特徴のあるブランドのものであり、その靴はシンプソン宅から発見されず購入証拠もなし

発見された手袋は縮んでおり、シンプソンの手が入らない。
⑦被疑者のDNAを採取した後の管理が不自然であり、DNA鑑定の捏造の可能性がある。
 

殊に⑥と⑦の点については驚くほど意外な展開が待ち構えていた。

単独で手袋を発見したというファーマン刑事は優秀な敏腕刑事として有名だったが、同時に人種差別主義者でもあることを弁護団は突き止め、会話テープを入手。
録音テープの中で人種侮蔑用語の発言を繰り返していたファーマンだったが、裁判記録の中でさえ日系であるイトウ判事の親族を揶揄するような言葉を残している。
これは、人種差別が重大な人権侵害であることの彼の認識の低さの証明となった。

血痕のついた手袋の片方をシンプソン自宅から発見したのも、ファーマン刑事。
血痕が残っていたというが、シンプソンは裁判時に実際にその手袋を装着しようとしたが、小さくて入らなかった。(同じメーカーの新品の手袋ならぴったりとあてはまる)

「OJシンプソン」の画像検索結果

また、ロス市警がDNA鑑定のために採取したのは、シンプソンの血液8cc
採取後も何故かすぐに保管せず、わざわざ殺害現場に立ち寄るなど数時間にわたり担当者が持ち歩く。
サンプルは黒のビニール袋で保管(熱を通しやすく変異を防ぐため通常は使用しない)。
DNA検査では不思議な事に血液凝固剤の成分が検出されている。
さらに不可解な事は、DNA検査に使用された血液の量は6ccであり、残りの2ccの行方は不明

DNA解析の専門家が召還され証言を行ったが、そもそも「現場の血痕」が発見される前にシンプソンの採血が行われている捜査方法を批判。
また、解析技術の低さを指摘し、個人を特定するにはほぼ不可能とした。
後に本人著書の中で、「車のナンバー2桁が同じだから犯行車両だと断言するようなもの」と表現

シンプソン自身は普段は温厚だが激昂しやすい性格であり、離婚原因も彼の暴力にあった。
そのため彼には元妻への未練が全く無かったわけではないが、新しい恋人を見つけて人生の先に進もうとしていたのは間違いない。

しかし、偶然にも新恋人が彼に別れを切りだしたのがニコール殺害当日の朝
シンプソンが警察からの連絡を受けたのは翌日のシカゴだったが、被害者の死亡時刻には飛行機はまだロサンゼルスを離陸していなかった。(多忙なシンプソンは、外出先から一旦自宅に戻り、その後深夜のフライトに向かっている。その間に犯行を行ったとすれば、移動距離を考えれば時間的には少々無理が生じる

弁護団は被告であるシンプソン本人には一切発言させず、事実のみを次々と証明。
検察側も当時ではかなりの先鋭が揃っていたが、
サイズの合わない手袋
・発見したというファーマン刑事の人種的正義感への疑問
・ロス市警の証拠管理の不自然なほどの杜撰な管理
これらの点が大きく影響し、1995年、陪審員は全員一致で「無罪」(起訴の理由なし)と判断
O・J・シンプソンと弁護団「ドリームチーム」の勝利が確定した。

⁂日本とは異なりアメリカの司法では、無罪判決となった場合の検察側からの上訴は認められない。

刑事裁判では完全無罪となったシンプソンだったが、その後はもう1人の被害者ロナルド・ゴールドマンの父親による民事裁判が続く。

刑事責任なしと判断されたにも関わらず、民事ではシンプソンは有罪となり、賠償金の支払いが命じられている。次の記事で詳細を追う。


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【閲覧注意】
一見何の繋がりもないように見えた4つの事件だが、川崎氏と暴力団幹部らとの事件は「アフリカケンネル」でつながっていた事が証言で明らかになる。


⁂実際のインタビュー映像含む 短いながらも、関根のキャラクターを垣間見る事ができる


【愛犬家・川崎氏の殺害】
川崎昭男氏と関根らの親交がいつ頃から始まったのかはよくわかっていない。
もとは犬を購入するために「アフリカケンネル」を訪れたことがきっかけだったと思われる。

犬を探していた川崎氏だったが当時兄の会社の経営が思わしくなかったことから、関根に勧められるまま犬の繁殖ビジネスに乗り気になったらしい。
だがショップから人気犬をつがいで購入し子犬が産まれたら・・・・という手口は、関根の常套手段の1つである。

川崎氏が「アフリカケンネル」に支払った金額は1100万円。
2頭同時に受け取る事は出来ず、まずは繁殖用の雌犬が川崎氏のもとに届けられた。
しかし実際のその犬種は数十万程度であり、雌犬も成犬ではあるが繁殖には適さない高齢犬であった事を知り騙された事も気づく。
また、購入した雌犬の行方もわからなくなり、川崎氏は繁殖ビジネスの続行を断念。
残る雄犬の引き取りをキャンセルし、また代金の返還を「アフリカケンネル」に要求していた。

当時の関根の借金は1億4000万円。
詐欺商法がますます強引で悪辣なものに変わりつつあった。
関根と風間は代金の返却は不可能と判断し、トラブル解決のために川崎氏の殺害を計画する。

1993年4月20日
金を返すと偽って関根は川崎氏を呼び出し、大型ワゴン車の中で談笑しながら栄養剤と称して毒薬入りカプセルを手渡し、飲ませることに成功した。
症状が出るまで15~30分ほどかかるため、その間に死亡現場のガレージに川崎氏を連れていったと思われる。

使用された薬物は、動物の殺処分用の硝酸ストリキニーネであり、激しい痙攣による呼吸麻痺によって死に至る凄惨なものであった。
薬物は「犬の安楽死のため」に知人の獣医師から譲り受けたものであり、関根は数十人分の致死量の硝酸ストリキニーネを所持していたという。

硝酸ストリキニーネ・・・殺鼠剤等にも使用される。
脊髄による硬直性痙攣が起きるため、傍目には声も出さず呆気なく死んでゆくような錯覚を起こさせるが、実際には筋肉が激しく痛み、強い不安・恐怖感を伴う
激しい痙攣による呼吸麻痺で窒息死するが、意識障害は起きないので最後まで意識は残ったままとなる。
強直性痙攣・後弓反張(体が弓形に反る)・痙笑(顔筋の痙攣により笑ったような顔になる)が特徴
個体によって致死量が微妙に異なり、場合によっては長い痙攣の末にようやく死に至るケースもある。
また、吸収してからは血流を通り脊髄に到着して初めて痙攣が誘発されるため、その前に痛みなど体の異変が起きる事もある。現在では、動物の安楽死・殺処分には使用されていない


この時、山崎は運転手を務めていたらしい。
川崎氏の死後、ガレージに現れた山崎は遺体に直面する。

「お前もこうなりたいか?」
「子どもは元気か?元気が何より」


証言によれば、関根が山崎に向けて発した言葉である。

・山崎自身も犬のブリーダーを行っていたため、群馬県内で人里離れた場所に住んでいた。
貨車を改造した住居は通称「ポッポハウス」。
犬たちの騒音被害や近所トラブルを避けるため、周囲に人家のない場所であった。

山崎は関根の指示で、自宅に遺体を運び込む。
風呂場で関根はそのまま遺体の解体に取り掛かり、その間に山崎は残された川崎氏の車を都内に運ぶように命令されたという。

別居中とはいえ、子供に危害が加えられるかもしれないという危機感を抱いた山崎は関根の言葉に従った。

関根の指示通りに風間と合流し、東京駅の地下駐車場まで車を移動させて偽装工作を行うが、「あんたさえ黙っていれば大丈夫」との風間の言葉にさらに山崎は逃げ場を失った。


熊谷で風間を車から降ろし自宅に帰ると、既に遺体は解体され原型をとどめていなかった。
翌日の早朝にはドラム缶で骨や所持品を焼却し、肉片・焼いた骨片・焼却しきれなかった所持品などを近くの国有林や川に遺棄した。

⁂後に山崎の証言のもとに警察が川崎氏の遺品(所持品)を発見している。


・川崎氏は会社帰りに関根に呼び出されていた。
関根とのトラブルを知っていた家族は翌21日には捜索願を警察に出している。
(この時点で既に遺体は解体され、細かくバラバラに遺棄されていた)

警察は初めは家出人としてみていたが、30日には東京都内で乗り捨てられた車を発見し、事件性ありとして捜査が開始された。
やがて警察は被害者と関根とのトラブルに注目する。

関根の周辺では数年前から連続失踪が起きていた。
事態の重大さに気づいた警察は関根と山崎に対し監視・尾行を開始する。
しかし、その後も大胆なことに捜査の目をかいくぐって関根周辺での失踪事件は相次ぐ。

関根に会った直後に失踪した被害者が4人となった同年の秋頃には、より本格的な捜査が県警により展開され始めた。関根らの監視は強化され、関根の知人には1人で会わないようにとの忠告まで行われている。
しかし、何の物証も発見できないことが1番のネックとなり、関根らの逮捕に踏み切ることができなかった。

関根は新犬舎で建設業者への支払いを踏み倒していたため、警察内では「詐欺容疑」で別件逮捕することも提案されたが、やはり殺人事件の立証は難しいとされ、見送られている。

注目すべきはこの時点で警察はほぼ殺人を確証していたことである。。
しかし関根の言葉通り「遺体なき殺人」であり、「ボディを透明にすれば捕まらない」と言う通り、物的証拠が見つからない限り動きは鈍くならざるを得なかった。


【暴力団の幹部と運転手の殺害】
・関根には人を誑し込む天性の才能があったことは間違いなく、周囲には良い人・ホラ吹きでユーモラスな人物だと信じ込んでいた人間も多い。
だが、一旦トラブルになった人間には躊躇なく残忍で凶悪な面をのぞかせている。

「アフリカケンネル」は、その強引な悪質商法からトラブルが顧客トラブルが絶えなかった。
とはいえ勿論何ら問題なく動物を購入していった客も多いことを念のために記載しておく
もめると関根は暴力団との関係をちらつかせ相手を黙らせていたが、実際に稲川系暴力団の幹部・遠藤安亘と親交があった。
幹部とはいえ遠藤は組長代理であり、相当高い地位にいた人物となる。
トラブルが大きくなれば遠藤が出向くなど、「アフリカケンネル」では用心棒的な役割を果たしていたらしい。

川崎氏の失踪後、遺族らはあからさまに関根に疑惑を向けており、関根と面談も行っている。
この時に同席したのが遠藤であった。

犯行を察知した遠藤は関根を強請りだす。徐々にその金額はふくらんでゆき、相手を甘く見過ぎていたということだろう、関根の首根を掴んだと思い込んだ遠藤は、やがて新犬舎の土地建物の権利証まで要求するようになった。
ただでさえ借金を抱えていた関根と風間は、このまま遠藤に骨の髄までしゃぶりつくされるのを待つ程、お人よしではなかった。
遠藤の「ボディを透明に」し、運転手として同居していた和久井奨も口封じのために殺害することを決定。

1993年7月21日の夜、関根と風間は遠藤宅を訪れた。(山崎は車内で待機)
2人は要求に応じるフリをして登記済証を渡し手油断させ、川崎氏と同じように硝酸ストリキニーネ入りのカプセルを栄養剤と偽り遠藤と和久井に飲ませた。

やがて遠藤は倒れたが、和久井にはカプセルの効果が出るまで時間がかかっている。
遠藤の急変に薬物知識のない和久井は驚いただろうが、まさか毒を飲まされたとは思わなかったかもしれない。
関根は「救急車を呼ぶ」ために和久井を誘導のために表通りまで走らせ、時間を稼ぐ。

その後関根らは車に戻り、さらに表通りで救急車を待っていた和久井を乗せて「遠藤が女を呼んでいる」からとそのまま車を発車させる。
運転手は山崎で、助手席にカプセルを飲んだ和久井、後部座席に関根と風間がそれぞれ座っていた。

人気のない堤防沿いの道路を走行中、ようやく和久井が苦しみ出す。
和久井は車のフロントガラスにひびが入る程激しく苦悶した後に、絶命した。

その後遠藤の遺体を回収し、3人は2台の車で再び山崎の自宅に向かう。
この時、初めて山崎は2人が行う遺体の詳しい解体の様子を目にすることとなる。

風呂場に持ち込まれた遺体は、先に遠藤、次に和久井の順に手際良く解体されていった。
山崎も包丁を砥ぐなどして協力したという。
後に山崎は出所後に事件の様子を書いた本を出版し、その本の中でこの時風間は鼻歌を歌いながら肉片を切り分けていったと記載している。
ただし、公判で風間は死体損壊を否定

そして翌日、22日の早朝には2体の解体はやはり完了していた。
風間は熊谷の「アフリカケンネル」に戻り、関根と山崎が再びドラム缶で証拠隠滅のための焼却を行う。
前回と全く同じように、肉片・骨灰は周辺の山間部の川に遺棄された。



【滝口良枝さん殺害】
・主婦・滝口良枝さんは次男が「アフリカケンネル」で働くようになったことから関根と知り合った。
関根の女性関係はかなり派手であり、良枝さんとも関係を持っていたらしい。

「アフリカケンネル」は遠藤による強請りでさらに経営難に陥っていた。
ますます関根の金をかき集める術はなりふり構わぬものになってゆく。

関根は良枝さんに「アフリカケンネル」の株主になることを勧め、出資金を引き出すことを計画する。
(最も株主として金を出させられていたのは他にも多数いたらしい。関根は人を信頼させる手管がうまく、どんなに疑惑の噂があっても、実際に会って少し話しただけで絶対の信頼を得る程に人心掌握術に長けていた)

しかし、実際に関根に良枝さんを株主に据える気は全く無かった。
すでに滝口家は他にも6頭の犬を「アフリカケンネル」から購入しており、合計900万円ほど支払っている。初めからその他に滝口家から引き出せるだけ金を引き出す事が目的だったと思われる。

ただし良枝さん殺害については、金銭トラブルの他に関根本人が彼女との関係を煩わしく思うようになったことも動機の1つとされている。どちらにしても、あまりに身勝手過ぎる動機でしかないことに違いはない。

1993年8月26日 午後
関根は良枝さんを呼び出し、出資金の名目で270万円を詐取。
これは、当時の滝口家のほぼ全財産にあたる。
彼女を殺害したのは、その直後。やはり栄養剤と偽ってカプセルを飲ませている。
良枝さんは関根を完全に信じ切っており、最後まで何ら疑うことはなかったらしい。

川崎氏殺害に使用された同じガレージに呼び出された山崎は、4人目の遺体に遭遇することになる。
山崎には良枝さんとの面識はなく、これが初めての対面だったという。

あくまで山崎の証言であるが、ここでも関根は山崎を脅かし続け、三度山崎の自宅で遺体の解体が行われたという。
その際に関根は屍姦を行い、「お前もやってみろ」「ひんやりして気持ちいいぞ」等山崎に言葉をかけた。
27日未明。
骨や所持品は全て焼却され、遺体は他の犯行同様に周囲の山間部の川に遺棄された。

⁂この時の解体は全て関根が1人で行っている。
一貫して風間は姿を見せず、そのため関根の単独犯行とされている。



「アフリカケンネル」における関根・風間の犯行で明るみになっているのは上記の4件のみ。
しかし、「ボディを透明にする」という関根の口癖ともいうべき残虐な遺体の処理方法や手際の良い殺害方法等から表面にでていない余罪は多いと思われている。
動物虐待の疑いも濃厚
遺体の解体時には、骨・皮・肉・内臓と取り分けられ、肉片は数cm四方に細かく切断されている。
骨は衣服・所持品とともに完全に灰になるまで、燃え残りがないようにじっくりと1本ずつ焼いたという。

関根の言葉によると、例え遺体を地中に埋めたとしても骨は残るので焼却を考案。
しかし、そのまま焼くと異臭が発生するため、解体して骨のみを焼いたのだという。

山崎はこれらについて、関根が「楽しい」「面白い」と話していた事を証言している。


関根は稀代のシリアルキラーであるとともに、非常に人間的魅力に富んだ人柄だったと多くの人々が証言している。と、同時にその残虐な二面性に気づいていた人々も少なくない。

証拠隠滅のための遺体の解体を「楽しい」と感じるのは快楽殺人の要素がある。
遺体を捌いて分別し、それぞれ詳しく処理方法を変える偏執的な手法は粘着性の気質を感じる。
一切の証拠を完璧に消し去ろうとする病的なまでのこだわりは神経質な小心者を思わせ、大っぴらに「殺人哲学」をうそぶく行為は誇大妄想を思わせる。
自分は決して捕まらない(犯行は露見しない)という妄想は(人の生死を操作できる=)神にも近い存在という思想に結びつきやすく、ある種のカルト宗教の教祖にも通じるものがある。

また、犯行が露見する以前の「アフリカケンネル」のマスコミ対応は1人の元自衛官がほとんどカバーするなど、関係者の繋がりはどこまで裾野が広がっていたのか全くわかっていない。
(後述するが、元自衛官の妻は失踪しており未解決のまま

死刑囚として収監されていた関根は、2016年に体調を崩し、2017年3月、東京拘置所で病死した。


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 【閲覧注意】
「埼玉愛犬家連続殺人事件」とは1993年(平成5年)に埼玉県熊谷市周辺で起きた連続殺人事件を指す。
日本では稀にみる残虐・異常な殺人事件であり、その猟奇性も群を抜いている。

少なくとも4人が殺害されたこの事件は被疑者(犯人)逮捕は2年後の1995年。
さらに事件が解明されるにしたがって、被害者の数は増加の一途をたどる。
被害者は徹底して遺体損壊・遺棄されており、共犯者の情報提供なしには到底立件は不可能だったと思われる。

1994年1月、大阪愛犬家連続殺人事件が発覚し犯人が逮捕された。
その事件との直接のかかわりはないものの、埼玉でも同様に愛犬家が失踪しているとの情報が流れ始め、2月にはマスコミが噂を取り上げはじめたため、事態は表面化した。
犯人・関根元は関与を否定したが、行方不明となった被害者の家族は必死に事件性を訴え続けていた。
そのため事件はマスコミ報道が先行するかたちで進行してゆく。

結果として、被疑者ら(犯人・後に死刑判決)の映像が連日のように流れ続けた。
その後、概要が明るみになるにつれ、人々の間には戦慄が走る事となる。



同年12月。
従業員で共犯者の山崎永幸が事件を証言。ようやく被害者の遺骨や遺留品の発見に至る。
翌年1995年の1月には、主犯格である関根元・風間博子夫婦が逮捕された。

驚く事に犯人は、普段から「ボディ(遺体)を透明にする」と豪語しており、複数の殺人を公言
絶対に捕まらないと堂々と宣言していた。
実際に関根の経営するペットショップ「アフリカケンネル」周辺では失踪事件が頻発しており、悪質な商法や顧客トラブルなどで悪い噂が絶える事は無かった。


【4つの事件】
・1995年1月。熊谷市のペットショップ「アフリカケンネル」の経営者関根元と共同経営者の風間博子の2人が、死体遺棄の疑いで埼玉県警に逮捕された。

・2人が関与したとされる事件の発生は1993年
行田市に住む産業廃棄物処理会社役員で愛犬家の川崎昭男氏の失踪事件である。
失踪当時、川崎氏は犬の代金を巡って関根とトラブルを抱えていた。
関根を疑う声は当時からかなり多かったが、決定的な証拠がなかった。

同年7月
「アフリカケンネル」で顧客トラブルがあった場合に仲介役として動いていた稲川系暴力団の幹部・遠藤安亘とその運転手・和久井奨の行方がわからなくなった。

同年8月
「アフリカケンネル」で息子が働いていた行田市に住む主婦関口光江さんが行方不明となる。

・非常に速いペースで起きているこの失踪事件の被害者達には、関根とトラブルを抱えていたという共通項があった。だが事件性を示す証拠が全く発見されておらず、どうしても警察の動きも鈍くならざるを得ない部分もあった。
しかし、前述の通り共犯者の証言を得た事で事件は大きく動いてゆく。

この4件の事件の殺害方法はパターン化しており、被害者を動物殺処分用の薬品で毒殺、山崎の自宅風呂場で遺体でバラバラに解体した後、ドラム缶で骨を焼却し、群馬県の山林・川に遺棄するというもの。
(共犯者の山崎は群馬県に居住)
山崎の証言によれば、関根らの殺害方法や遺体の解体・処理は非常に手馴れたものであったという。

やがて、関根と敵対した人間は悉く手当り次第に失踪していた事も明確に判明してゆく。
だが遺体はどこからも発見されず、また事件の証拠となりうるものも全く発見されていない。
かろうじて山崎の証言により、4件の事件が立証できたのみ。
実際にはもっと多くの被害者がいる可能性が高い。
関根自身の言葉によれば、35人は殺害しているという。


【アフリカケンネル】
・もともと関根元は秩父市でペットショップの側ら動物リース業を営んでいた。
その頃から詐欺まがいの悪徳商法を行っており、トラブルが絶えなかった。
近隣住民からも怖れられ嫌われていたが、暴力団とのトラブルのために一時期別の県へ行方をくらましていたことがある。

・熊谷市に「アフリカケンネル」を開業させたのは1982年。
その名の通りオオカミのような猛獣も扱っており、またトラやライオンまで飼育していた。

動物を扱う術は天才的だったという関根だが、同時に人間の心理操作にも才能があったらしい。
外見とは裏腹の、ユーモラスで気さくな話術に引きこまれてしまう人間も多かった。

だが実際の姿は詐欺的商法を繰り返す悪質業者であり、その方法は顧客から手当り次第にあらゆる手段で金を奪うと言ってよく、関わりを避ける同業者らも多かった。

⁂例:子犬を買い取る前提で犬をつがいで高額で売りつけ、実際に子犬が産まれると難癖をつけて安く値切る。犬を買った客の犬を殺し、また別の犬を売りつける。等。

が、人気のある動物や珍しい動物も扱っていたため「アフリカケンネル」は有名な人気店でもあったらしい。
また、愛犬家たちの読む雑誌にも店の広告が堂々と掲載されていた。

「関根元」の画像検索結果

また風間博子は実際に犬好きであり、ドッグショーなどにも多く参加していた。
愛犬家向けの本も出版しており、本当に犬に愛情を持っていたことがうかがえる。

当時はバブル時でありハスキー犬ブームのなか、高額な値で犬達が売買されていた。
関根はハスキー犬ブームの仕掛け人でもあり、ハスキー犬の1種を繁殖させては愛犬家たちに高額で売っていた。

新しく犬舎兼自宅を建築するなどしていたが、バブルの崩壊とともに店の売り上げも減少し、借金がかさみ経営難に陥っていったとみられる。

⁂現在でもハスキー犬のファンは多い。しかしブームが終了した後には少なくない頭数が捨てられるなど殺処分の道を辿った事はあまり語られない。もちろん動物に全く罪はなく、さらに事件を後味の悪いものにしている。


・このショップの従業員で、役員でもあったのが山崎永幸(志麻永幸)。
山崎自身も犬のブリーダーであり、ドッグショーを通じて関根夫婦らと知り合った。
「山崎」は別居中の妻の姓であり、旧姓は「島」。(後に正式離婚)
関根と博子にも「島」と呼ばれていた。

ブリーダーという仕事柄、山崎の居住地は群馬県の山間地でもあり川崎氏の遺体解体に都合がよかったらしい。突然巻き込まれるかたちで事件に関与、関根に脅されて犯行に参加したという。
(顧客トラブルに対しても、関根は強く脅して黙らせる事が多かった)


この連続殺人事件は実は全容が今だ不明のままである。
関根は徹底して遺体・証拠を消し去っており、死刑が確定した後には2017年に拘置所内で病死した。
風間は事件についてあまり多くを語らず、逮捕後も無表情・無口であったものが残された家族や犬たちについては涙を流す事もあったという。
もともとは犬が好きな愛情深い女性だったと思われるが、彼女の口から詳細を知ることは難しいのかもしれない。

次の記事でさらに詳細を記載してゆく。

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【事件】大阪愛犬家連続殺人事件

あまりにも有名なこの未解決事件は、1888年のイギリス・ロンドンで起きた猟奇連続殺人事件。
詳細は知らなくとも「切り裂きジャック」の名を一度も耳にしたことがないという人はあまりいないだろう。

最初の被害者が発見されたのが1888年の8月31日。
最後の被害者とされる女性が発見されたのが同年11月9日。
その約2ヵ月の間に5人の女性が殺害された。
遺体はバラバラに引き裂かれており、そのため犯人につけられた渾名が「切り裂きジャック」(Jack the Ripper)
である。

⁂この場合の「ジャック」とは、日本における「○○太郎」のような通称を指す。男女の区別なし。

本物の犯人によるものかどうかは別として、犯行期間中に壁に意味深な落書きがなされたり、新聞社に「切り裂きジャック」を名乗る手紙が届いたり、後世で「劇場型犯罪」と区分けされる異常犯罪のひとつ。
世界で最も有名な未解決事件のひとつだが、複数の犯人説が現在でも囁かれる。

また、警察は上記5人のみが「切り裂きジャック」の被害者であり、事件は犯人不明のまま収束したと判断したが、実際には関連じみた未解決事件が他にも多数起きており、この事件のミステリーに拍車をかけている。

2001年公開 映画「フロム・ヘル」より予告編


【以下。閲覧注意】

【事件の概要】
・事件の現場は、イーストエンド・オブ・ロンドン、ホワイトチャペル地区。
それなりに人通りも多い所であり、切り裂いた遺体を取り立てて隠そうともしていないことから、犯人は犯行を隠す気は全くなかったらしい。

⁂イーストエンド・オブ・ロンドン・・・ロンドンの中心部(ウエスト・ロンドン)からややはずれた下町にあたる。
有名なテムズ川にも面しているが、当時は貧困層や移民が多く居住するスラム街となりつつあった。
人口過密による病気の蔓延、犯罪の温床、移民増加等、多くの問題を抱えていた貧困街。
売春婦がターゲットにされていると知りつつも、被害者達が街角に立たざるを得なかった理由。


・犯行の手口もほぼ同じ。
まずは被害者の首をメスのような鋭利な刃物で掻き切り、その後遺体を切り刻む。
内臓を引きずり出すが、やがて犯行はエスカレートしてゆき、臓器を持ち去る事もあった。

・公式な被害者は下記の5人。
8月31日 金曜の夜 殺害
 メアリー・アン・ニコルズ 42歳 

      ・・・・・・遺体は人通りの多い場所に放置されたまま。切り刻まれ、腸が引きずりだされていた
9月8日 土曜の夜 殺害
 アーニー・チャップマン 47歳 

      ・・・・・・・やはり腸が大きく引きずり出され、子宮と膀胱が持ち去られた
9月30日 日曜の夜 殺害
 エリザベス・ストライド 44歳 

      ・・・・・・・首を掻き切られて死亡。唯一、犯人らしき人物が目撃されている。
同日
 キャサリン・エドウッズ 43歳

      ・・・・・・・エリザベスの殺害犯行が目撃されてからわずか1時間以内に殺害、内臓摘出
11月9日 金曜の夜 殺害
 メアリー・ジェイン・ケリー 25歳

      ・・・・・・最も酷く全身を切り裂かれた被害者。首・腕が千切れかけていた。内臓摘出

エリザベスが襲われた際の目撃証言によれば、被害者は身長の高い女性だったが、犯人の背はもっと高かったという。実は目撃者は精肉業者を営むユダヤ人であり、すでに反ユダヤ主義が広まりつつあったために、迫害を恐れてあまり詳細は語らなかったらしい。

「フロム・ヘル ...」の画像検索結果
映画「フロム・ヘル」より


【共通項と相違点】
・共通する点は、犯行は週末の夜に発生している点。
被害者の喉を掻き切って殺害するのが目的ではなく、遺体を切り開いて内臓を取り出している点。

最も、第一の被害者・メアリーが発見された時点では、この事件はまだあまり重要視されていなかったためか、意図的に腸を出したのか、下腹部を深く切り裂いたついでに腸がはみ出ただけなのかはよくわかっていない。
だが正直、偶然内臓が飛びだしただけということも考えにくい。

猟奇事件とはいえ、スラム街で売春婦が1人死んだだけではまだ人々の関心は薄かったのだろう。
周辺住民に本格的なパニックが起きたのは、2人目の被害者・アーニーの遺体発見後。

・一方、相違点には興味深い部分がある。
3人目の被害者・エリザベスの殺害直後には犯人らしき人物が目撃されている。そのため、犯人は遺体を切り刻む事ができすに逃走せざるを得なかった。
4人目の被害者・キャサリンが犯人に襲われたのは、そのほぼ直後といっていい。
しかし、キャサリンが殺害されたのはシティ・オブ・ロンドン(ロンドン市)であり、ホワイトチャペル周辺ではない。

⁂当時のロンドン市は人口過密状態にあり、また市内の開発により貧困層は否応なくイーストエンド地区に押し込められた。逆に言えばこの時代、富裕層と貧困層の住む地区は明確に区分けされていたといえる。

5人目の被害者・メアリーは、現場こそホワイトチャペルに戻ったが、他の4人とは異なり屋内(被害者の部屋)で殺害され、年齢も1人だけ非常に若い。

犯行を重ねる度に遺体の破壊もエスカレートしていったが、メアリーの場合は屋内で時間的余裕もあったのだろう、彼女の被害は凄まじかった。
性器の破壊は他の被害者らにも見られたが、メアリーは他の部位も切り裂かれ、一部の皮膚も剥がされていた。首と片腕は千切れかけ、大きく切開された胴体からは複数の臓器が摘出され、一部は部屋に飾られていたという。顔の一部もそぎ落とされ、部屋のテーブルの上には内臓の一部と皮膚、肉片が乗せられていた。


【犯人像の推理】
・前述したように事件の現場となった地区は当時多くの問題を抱えており、社会不安が強かった。
そのため噂が噂を呼び、無責任な犯人説も多く飛び交う結果となる。

ユダヤ人説
・後述するが、4人目の被害者・キャサリンのみ血のついた衣服が発見されている。
その発見現場近くの壁に、ユダヤ人を名指しする落書きがあったために根強く囁かれた説。
但し犯行現場は移民問題を抱えた地区でもあり、1人目の被害者の時には既にユダヤ人が犯人だと決めつける噂も流れていた。
3人目の被害者殺害時に目撃情報があったにも関わらず、得られた情報が少なかった理由の1つ。

医師説
・凶器は見つかっていないものの、医療器具のメスのようなものが犯行に使用され、また内臓摘出の手際の良さから解剖学知識のある医師ではないかというのが当時もっとも有力視されていた。

精肉業者屋説
・被害者の内臓摘出という猟奇的な側面と、相当血なまぐさい解体をしておきながら、他には無駄な傷もついていなかったことから解体業者が怪しいと考えられた説。また、確かに肉屋であれば、大量の血痕跡があったとしても不自然ではない。

女性説
・ターゲットはピンポイントで売春婦であり、犯行の周期も確定ではなくとも、なんとなく週末が危ないことくらいは噂になっていたはずである。

しかも、被害者達も特段警戒心を持つこともなく犯人を受け入れていた形跡がある。
つまり、被害者達に警戒心を抱かせずに接触できるのは同じ女性ではないか、との推理に基づく説。


警官説
・女性犯人説とほぼ同じ理由による。
警官であれば、夜間に徘徊していても不審がられる事もない。
実際に内部調査も行われたらしいが、特に有力な容疑者は見つからなかったという。

複数犯人説
・被害者のうち4人目までが同一犯人によるものであり、5人目の被害者のメアリーは便乗犯に殺害されたのではないか、との説。
親子程に異なる年齢層もさることながら、遺体の破壊度が段違いすぎるからだ。
最も残忍な殺人現場であると同時に、最も正確なテクニックで細かく内臓が摘出されている点でも注目を浴びた。

確かに、被害者の喉(頸動脈)を切り裂けば、大量の出血は免れない。
さらに腹を裂き、特定の内臓だけを傷つけずに取り出すことは難しかろう。

⁂当時の新聞はこぞって遺体の破壊状態を書き連ねていたので、模倣することは可能だったと思われる。

「フロム・ヘル」の画像検索結果
映画 「フロム・ヘル」より


【謎の壁の落書きと警察の対応】
・この事件のややこしいところは、4人目の被害者の殺害場所と血の付いた証拠品の発見場所の地区が異なった点にある。

⁂当時のロンドン市警察の管轄内はシティ・オブ・ロンドン(ロンドン市中心部)のみ。他の地区は全てスコットランドヤード(ロンドン警視庁)が担当。

キャサリンが襲われ、殺害されたのはシティ・オブ・ロンドンの管轄内、血のついた衣服が発見されたのがスコットランドヤード管轄内。そのため、それぞれ別個の捜査チームが組まれたが足並みは揃わなかったらしい。

それを如実に語るエピソードがある。
9月30日の早朝、キャサリンの血のついた衣服の発見現場の近くの壁に、ユダヤ人が犯人であると揶揄するような落書きが発見されたという。
「The Jews are the men That Will not be Blamed for nothing.」
又は「The Jews are not The men That Will be Blamed for nothing.」というもので、「ユダヤ人は責められる理由がないわけではない(責められる理由がある)」、という意味になる。

最もこの落書きと事件の繋がりを示すものはなにもなく、念のために言えば、いつ落書きされたものなのかすら不明のまま。事件との関係性も不明。

たが、地域でのユダヤ人排斥主義を肌で感じつつあったスコットランドヤードの警視は、事件とは無関係とみなし即刻落書きを消すように指示。
しかし、ロンドン市警察は重要な証拠の可能性を指摘、写真に残すように主張。
結局は落書きは消されたものの、警察組織内部だけでなく、住民らの中にも禍根を残す結果となった。


【切り裂きジャックからの手紙】
・9月27日。
セントラル・ニューズ新聞社に1通の手紙が届く。署名人は「切り裂きジャック(Jack the Ripper)」。
以降、この犯人の呼称は「切り裂きジャック」に定着する。


現存する手紙

手紙の内容は挑発的であり、自分は売春婦が嫌いであること、警察には捕まらないこと、今後も犯行を続けるといった自己顕示欲の非常に強いものであった。

⁂実際に手紙が届いた3日後、30日には3件目と4件目の事件が連続して起きた。

大スクープを手にしたセントラル・ニューズ新聞社は、嬉々として手紙を新聞に掲載する。
以降、複数のメディアに数百もの自称「切り裂きジャック」から手紙が届き始める。
各新聞は、細かく事件の詳細を伝え始めた。
とはいえ、その手紙のほとんどは贋物だったと考えられている。
そのなかで、贋物とは断定できなかった(本物の可能性のある)手紙は3通のみ。

・9月27日にセントラル・ニューズに届いた最初の1通目。
「切り裂きジャック」の署名入り。


・10月1日。同じくセントラル・ニューズ社に署名入りの葉書が届く。2通目。

・10月16日。ホワイト・チャペルの自警団の代表宛に小包が届く。3通目。ただし、署名はなし。
小包の中身は保存用アルコールに漬けられた女性の腎臓だった。
同封された手紙の署名は「地獄より(From hell)」。

⁂この記事の冒頭に掲載した予告映画「フロム・ヘル」のタイトルはここからきている。

だが、この腎臓小包は医学生によるイタズラとの説もある。

「切り裂きジャッ...」の画像検索結果

3通目の手紙 From hell の署名が見える。

連続猟奇殺人事件「切り裂きジャック」事件の被害者として認定されているのは、上記の5人のみ。
だが、関与の疑わしいとされる事件は他にも多発しており、迷宮入り殺人事件は10件以上にものぼる。

また、多くの人物が犯人ではないかと実名を挙げられたが、いずれも決め手に欠けるため確定できなかった。次の記事で、それらをまとめてみたい。


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【閲覧注意】未解決事件 切り裂きジャック 1
【閲覧注意】未解決事件 切り裂きジャック 2


6 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/19(水) 14:02:10 ID:7fKpSHP9

最初の2人は便槽に捨てられてたってな・・・(´・ω・`)カワイソス



7 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/19(水) 17:54:07 ID:G/TJDfGn

そのうち中学生は白骨化してた。
親は家出と信じてテレビ公開捜査もしてたのに
その時にはもう殺されてたんだって。



8 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/20(木) 18:07:31 ID:3b09KEPP

絶対この人がヤッてそうなんだけど・・・証拠不十分だから完全な冤罪とはいえないジャマイカ?


12 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/21(金) 02:24:07 ID:???

70年代、80年代前半、80年代後半の区切りで、
犯人はそれぞれ違う気がする。

70年代の事件は、立件できなかったけど、
一度逮捕された男が犯人である可能性が高いと思う。



13 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/21(金) 19:42:49 ID:TZgPB4H5

北茂安の小学生は明らかに違うと思うよ
北方の3人は熟女だし



15 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/22(土) 01:53:54 ID:33hjakrw

地元の人がこの事件に関して口が重いっていうのは何故?



16 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/22(土) 02:50:08 ID:m8diu07R

>>15
そりゃあ、誰がやったのかわからないから疑心暗鬼にもなる罠。



19 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/08/05(土) 12:29:27 ID:???

独立した殺人事件でも、警察が無能なら連続殺人になるという好例



26 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/11/23(木) 21:54:42 ID:???

こういう未解決事件を知るたびに、
被害者の無念はどこを彷徨えばいいのか?
と空しくなる。



29 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/10(土) 18:32:58 ID:fyj3qylM

続報全くない



31 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/10(土) 21:41:50 ID:itnGeI7Z

>>25
新聞記事読む限りは女児は違うな。
ひとだけ杵島郡じゃなく三養基郡だし
道端に無造作に遺棄してるし
うろついて物色してるし
レイプしてるし。



32 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/11(日) 00:45:01 ID:74UAxuYU

最初に疑われた男は今どうしているのだろう?
彼のアリバイは以後の事件でも調査したのだろうか?



34 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/19(月) 21:22:47 ID:f46o3t/C

高裁も無罪か。疑わしきは罰せず、の典型的な例だな。



38 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/21(水) 01:00:38 ID:???

主婦とかが突然行方不明になった事件だよね。

自宅に電話がかかってきて出かけていった人もいたらしいね。
犯人は遠い知り合いか
電話帳などで調べて女性を呼び出したんだろうね。



39 :とろ:2007/05/14(月) 07:51:22 ID:WSZGYmNS

「犯人は詳細な家庭環境を知りえる立場の人間」
「水曜日、夜半に自由な時間を持てる人間」
「犯人・被害者間の関係を被害者は公(親しい友人にも話せないような関係)に出来ない理由がある。」



40 :とろ:2007/05/14(月) 07:53:56 ID:WSZGYmNS

最後の3人について言える共通点、「3人には小学校に通う子供が居る」



52 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/14(月) 21:34:46 ID:???

もっと情報ないですか? まだ時効にかかっていない事件もありますよね。
もう全部時効でしたっけ?


54 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/15(火) 01:24:25 ID:cisJ5VSJ

その学校って最初に死体が出てきた小学校なのか?
だったら相当怪しいぞ。



67 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/15(火) 20:58:29 ID:dixqWuhA

この迷宮入り事件に今になってこんな話が出るとは・・・
時効とはいえ、余罪あるかもしれない以上、警察は本気で調べて欲しいね。



71 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/16(水) 13:25:08 ID:BxQ+qpcR

時効の事件であっても真犯人は見つけて欲しい



77 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/17(木) 13:47:46 ID:???

そういえば最後の事件だけは被害者がみんな熟女だったんだよね。



79 :54:2007/05/17(木) 22:10:17 ID:???

やはり最後の3件はその前の4件とは別人がやったのですかね。
真ん中の2件で小学生が被害者のものだけ
浮いてるようにも見えますね。



81 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/19(土) 17:32:46 ID:???

この事件って人口を考えると同一人物って可能性が高いってことでしょ。
犯人は土地勘があるのはほぼ間違いなく
地元の人間らしいし。



83 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/21(月) 18:42:33 ID:vmN+0CX0

そのくらいの人口で別々の犯人がいたら怖いな。
この事件は小学生以外は動機が不明って点もあるし、
同一人物の犯行じゃないなら快楽殺人犯が2人以上いるってことになる。



85 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/22(火) 08:50:42 ID:BsYIewKA

模倣犯の快楽殺人なんて被害者とマズ接点無いから
普通の捜査じゃ捕まりそうもないな



86 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/22(火) 12:35:43 ID:ktY9vgfr

最初の2人は死体が同じとこにあったんだから、これは絶対同一犯。
最後の3人も然り。
普通に犯人は1人から4人と考えられるが、4人もいるとは考えられないよな。
東京なら別だろうけど。

あと、子供を除いて全部水曜日ってのは偶然にしては出来すぎ。
確率上で言えば恐ろしく低い。約10万分の1の確率になる。


88 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/24(木) 21:15:44 ID:B3bvgzMj

最後の3件って結構失踪時期が離れてたはずだと思うんですが、
遺体は同じ場所にあったんですよね?
これってどこかに遺体を保管していて、最後の人を殺してからまとめて山に捨てたのかな?
それとも一人殺す度に山に捨てて、
3人目を捨てるまで誰も気がつかなかったのでしょうか?



90 :とろ:2007/05/25(金) 00:40:25 ID:OTDlNTcn

最後の3人の被害者達は
それぞれ発見された時点での遺体の状態は違っていたと記録にあります。
即ち、1人目を遺棄した後、
時間を空けて2人目を同じ場所に遺棄、
さらに時間をおいて3人目を遺棄。
犯人はこの遺棄現場を自分の為の「祭壇」にしていたとの説もあります。



91 :とろ:2007/05/25(金) 00:42:17 ID:OTDlNTcn

被害者たちの遺留品も遺棄現場周辺2kmにわたってばら撒かれていたとの記録があります。

 


93 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/25(金) 09:49:16 ID:9rUwATYl

祭壇って生け贄ですか・・・・恐すぎる



94 :とろ:2007/05/25(金) 11:04:44 ID:vX3VYqBa

祭壇ですね…明らかに…
犯人は野花を摘んで遺体に捧げていた形跡があったと記録にあります。



95 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/25(金) 12:24:23 ID:HfiQbd9a

>>90
そんなことやっても死体が長い間発見されないってことは
よっぽど人通りも少ない場所なんでしょうね。
そんなのどかなとこでこんな事件が起きるとは。
しかしそれくらいの人口密度だったら、犯人特定できないかね?



97 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/27(日) 21:24:54 ID:Lk6/oW+n

小分けして分散して捨てると発覚率は上がるんだぞ



113 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/20(月) 22:48:24 ID:???

不気味な事件だ



125 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/11(火) 22:02:08 ID:???

結構細々書き込みされてるね
これ結構間が空きつつも続いてるし
時間がたっても近くに住んでる人は完全には不安は拭えないよね

といっても事件全てに関連がないなんてこともあるし



126 :54:2007/09/14(金) 23:22:41 ID:???

これは最初の1件を食い止めるか、
最悪でも1件目で逮捕できていたら何とかなった気がするんだよ。
後の事件の犯人は警察が捜査に失敗しているのを見て模倣した気がするしね。
8件目が起こったらマジでやばいだろう。



135 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/22(月) 23:47:08 ID:XakqveEw

今日福岡系列のニュース番組でこの事件に関して放送してた。
終わりの方3件が犯人が無罪で不起訴となったことに対し、
遺族が警察に質問書?提出したとか。



136 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/23(火) 00:30:48 ID:???

全国でもやってたよ
夕方のNHKで



138 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/30(金) 00:17:26 ID:???

ん~~~。
犯人がホンマモンの快楽殺人者だったらまた事件起こしそうだけどなあ。
小野悦男みたいに逮捕されても釈放されて、
周囲の注目が無くなったらまた事件起こす例があるわけだし。



139 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/12/18(火) 01:37:21 ID:nm7uUNV0

風化防止age



147 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/14(月) 01:32:59 ID:???

便槽に捨てられた中学生が、かわいそうで・・・

死体が腐乱しても、ニオイがわからなかったのだろうな



148 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/14(月) 01:45:41 ID:p6Xqmqwf

>147
しかし、死体をわざわざ学校まで運ぶってかなり大胆な犯人だな。



149 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/14(月) 02:35:56 ID:1noXohKV

どーせ夜だよ
昔の田舎の学校、出入りし放題だったはず



150 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/18(金) 05:27:50 ID:???

小学校と小学生か。。。


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日本で一番不気味な未解決事件って何よ?

147 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/28(金) 04:20:08.71 ID:MTiDFAyO0
2005年に起きた、タケノコ掘りで少女が忽然と消えた事件

60人あまりが参加した、地域のタケノコ堀りのイベントで、母と2人でタケノコを掘ってて、「もう1個探してくる」と言い残し、その言葉を最後に消えてしまった少女。

山を探しても池を探しても、一向に手がかりが見つからない。
警察犬を導入して捜索した結果、全ての警察犬がある地点で立ち止まった。

もしこの地点である人物に抱えられて誘拐されたとしても、警察犬はその残り香を辿ることができる。
警察犬はその人物の香りを辿るのではなく、靴と地面の摩擦臭を辿るのである。
ここで誘拐されたとしても、犯人の残り香が必ず残っているはずである。
しかし、全ての警察犬が吼えるばかりで、この地点から全く動こうとはしなかった。

つまりこの地点で、少女の気配が完全に消え去ったことになる。
警察犬協会の会長も、皆目検討がつかないと言う。

4年経った今でも消息不明。


157 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/28(金) 04:22:56.97 ID:2c9lSFW60
>>147
垂直に上がっていったのか


159 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/28(金) 04:23:39.07 ID:wQM44Fk/0
>>147
一番怖かったのは警察犬だろうな


165 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/28(金) 04:25:05.50 ID:vnDAcOn4P
>>157,159
その場に居たんだろうな。
警察犬てのは、追えなくなった時に吼えるようには訓練されてない。
吼えるのは”見つけた”とき。


175 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/28(金) 04:26:59.19 ID:eCtAvsUi0
>>165
いやいや、その場にいたとか意味わからないから。
いるんなら見えるはずだから。
「お母さん」とか言うはずだから。


191 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/28(金) 04:31:07.91 ID:gkfJkgJK0
>>175
喋れなくてもそこにいることはあるよ。
例えば地面の下とかに。
掘っても掘っても出てこないほど、地中深くに袋に詰められて。


207 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/28(金) 04:34:53.07 ID:eCtAvsUi0
>>191
いやいや、そんな短時間で袋に詰められて、地中深くとかないから。
垂直に上っていくとかもっとないから。
その場にいるのに見えない触れない、でもその場にいるとかさらにないから怖いから。

なにより怖いのは、>>165がそれっきり発言なしなところ。


936 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/29(土) 08:08:39.32 ID:uIXWqm7x0
>>207も「いないのにそこにいる」的なこと言ってるな。
暗い竹林の真ん中で、少女が青白く立っている。
「ワタシハココニイルヨ」

まぁ現実的な可能性で考えると、証言に嘘があるということがあるだろうな。
組織的な話になるけど。



1968年~1974年に首都圏で起きた連続女性暴行殺人事件の総称である。

後に犯人は捕まったものの実際には的証拠に乏しく、結局は冤罪で釈放された。

犯人とされた小野は、自白強要・警察官による虐待などを訴え、「冤罪逮捕」を批判する講演会などで活躍したものの、やがて再び犯罪をおかし再逮捕、有罪が決定した。
(強盗事件及び、数年後には40代の女性の殺害)

他の事件に関しては小野が関与を認めた1件をのぞいては、全て時効が成立し、未解決事件となっている。




【事件の概要】
・1968年7月、足立区の空き地で26歳のOLが暴行の上、焼き殺された。
(数日後、小野が犯人だと密告電話が入るも、物証がないため逮捕断念)
・1973年1月、北区のアパートで就寝中の22歳のOLが絞殺され放火される事件が発生。
(発生2日前、深夜に事件現場近くでバールを持って歩いていた小野が逮捕されている)
・同年2月、杉並区のアパートで放火事件。22歳の男性と67歳の女性が焼死。
・1974年6月、千葉県松戸市在住の30歳の主婦が失踪。8月に同市内の造成地で絞殺体で発見。
・同年7月3日、松戸市の信金OL(19歳女性)が行方不明となり、一か月後に宅地造成地より遺体。
(小野が関与を認めた唯一の事件
・同年7月、松戸市内のアパートで21歳の教師が暴行の上、焼き殺された。
(現場近くで小野が目撃。)
・同年7月、埼玉県草加市内のアパートで22歳の薬局店店員女性が暴行されて放火。
(東武伊勢崎線草加駅にて小野に似た男が目撃されている。
また7月1日に小野は現場向かいのアパートの女性の部屋に侵入、騒がれて逃走)
・同年8月、足立区内にて、24歳のOLが暴行された上、焼き殺された。
小野によく似た男が現場から逃走する姿が目撃される。また小野は1年前に同じ家に不法侵入していたことが判明している。)

(また、この2件は手口こそ似ているものの小野の犯行ではないと判明)
・同じ1974年7月、葛飾区で48歳の料理店経営の女性と58歳の店員女性が暴行された上、焼殺。
・同年8月、埼玉県志木市内のアパートで21歳のOLが暴行の上、焼殺。


目撃情報等の多い事件ではあったが、物的証拠には乏しく、犯人とされた小野悦男(当時38歳)の他にも複数の容疑者がいたとみられる。
松戸市の19歳OL被害者の体内から発見された体液から小野が浮上し、小野も殺害を認めたものの、他の事件の関与は否定。
当時から小野の連続犯人説は根強かったが、のちに別件の2件で小野が犯人ではなかったため、連続した殺人事件と認識されていた当時の風潮から、小野は冤罪を課せられたのではないかとの援助運動が始まった。

にも関わらず、小野は1996年に「足立区首なし女性焼殺事件」を起こしておりその猟奇性が注目を浴びた。
(1999年、無期懲役が決確定)

どちらにしろ、他の6件の犯人は不明のままである。



【閲覧注意】

島根女子大生死体遺棄事件とは、2009年(平成21年)11月6日に発覚した死体遺棄事件。


2015年5月現在も犯人特定・犯人逮捕には至っておらず、未解決事件となっている。

2009年11月、広島県と島根県の県境に近い臥龍山山頂付近で女性の頭部が発見された。
DNA鑑定の結果、島根県で10月26日から行方不明になっていた19歳の女子大生と確認。
死亡時期は約1週間前から2週間前。
広島県警・島根県警は合同捜査本部を設置して残りの遺体発見、容疑者特定などの捜査を開始し、11月7日に左大腿骨の一部、11月8日に両手足の無い胴体部分、11月9日に左足首、11月19日にが発見された。


死亡推定時期は2009年10月26~31日。
遺体状況から連れ去りに近い時間に死亡したとみられている。
頭部に殴打された跡があり、首を絞められた可能性が高い。
遺体損壊に鋭利な小型の刃物が使用されている。


手口の異常性・残虐性、損壊・遺棄の執拗さ・異様性は筆舌に絶する。

以下の動画に詳細が記されている。



犯人につながる遺留品として、被害者の血痕のついた胴体に付着していたビニール片が見つかっている。
捜査本部はNTTが電話帳の配達に使用するポリ袋の一部とみなし、配達の年・地域によって色や文字・デザインが異なることから包装資材業者など流通ルートを調べた。
その結果、インクの成分から1995年初めに広島県の5市に配達されていたものであることが判明している。


被害者の女子大生は出身地の香川県の商業高校を卒業後、浜田市にある島根県立大学に進学。
学業やサークル活動、アルバイトなどまじめで特定の異性交遊はなかった。また目立ったトラブルもない。

犯行に巻き込まれる約半年前までは出身地の香川県坂出市に居住、事件当時の両親も同地に在住していた。そのため、香川県内のテレビ(同じ放送エリアである岡山県のテレビ局も含む)・新聞といったマスメディアは、全国ニュース以外のローカルパートでもこの事件を盛んに報道することとなる。

また、理由は不明だが被害者の実家に無言電話等もかかってきたという。

様々な理由で注目度の高い事件でもあったため、何度も警察関係者からは「総力を挙げて事件解明に尽くす」という発表がなされている。


2010年2月には捜査特別報奨金制度の対象となったのも異例。
通常は原則として発生から半年以上たった事件に適用されるが、本件は発生から3ヶ月余で適用された。
以降毎年更新されており、事件解決、犯人逮捕につながる有力情報の提供者に最大300万円が支払われる。

また、事実は不明だが、このニュースが大きく注目される事の一因となった出来事がある。
ニュースの現場中継中に、被害者の肉声が聞こえたというものである。
真偽のほどは依然藪の中だが、最後に問題とされたニュースの動画を貼っておく。

【閲覧注意】



問題とされた部分は15秒から。
「すっごい痛くって・・・・」と聞こえてくる。

この声が被害者本人であってもなくとも、一刻もはやい解決が望まれる事件である。
被害者の冥福を、心から祈る。


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【閲覧注意】

井の頭公園バラバラ殺人事件とは、1994年4月23日に発覚した殺人事件である。

文字通り、被害者の遺体はバラバラにされて井の頭公園内に放置されていた。

捜査は難航し多くの謎を残したまま、2009年4月23日午前0時に公訴時効が成立、未解決事件となった。



1994年4月東京都三鷹市にある井の頭恩賜公園のゴミ箱にポリ袋に入った人間の足首が捨てられているのを、清掃員の女性が発見。
公園一帯を捜索したところ、計27個に切断された手足・胴体の各一部が袋に入って7ヶ所のゴミ箱から発見された。
袋は小さい穴のあいた水切り用の黒い袋及び半透明の袋の2重になっており、漁業などで使われる特殊な方法できつく結ばれていたという。


手足の指紋はほぼすべて削りとられていたものの、わずかに残っていた指紋とDNAから、被害者は公園の近くに住む一級建築士の男性(当時35歳)と判明。
死因は不明。肋骨の筋肉繊維にわずかな生前出血の跡があった。
最も不可解な事は、切断された遺体は、関節・臓器などを無視して長さ及び太さも揃えられ、電動ノコギリのようなもので等しく20cm間隔に切断されていた事である。
(公園内のゴミ箱の投入口サイズである縦20cm横30cmにほぼ一致)
また血液が血液が一滴残らず抜き取られていた

このような作業を行うには一般家庭では難しい。
大量の水と医学的知識が必要な上、手足の指紋を削り取る作業も簡単ではないと思われる。
その上、遺体の切断方法は少なくとも3つのパターンがあり複数犯説の根拠となった。

発見された遺体は体全体の3分の1ほどのみ。
被害者の頭部、胴体の大部分は現在も見つかっていない
被害者の足取りは22日で不明となってるため、残りの遺体は事件発覚前日に公園のゴミ箱に捨てられたが発覚せず、そのまま収集車に運ばれ処分された可能性もある。


また、22日午前0時頃被害者によく似た男性がJR吉祥寺駅デパート脇で2人の若い男に殴られていたという証言があり、遺体が発見された当日未明(午前4時頃)には公園内をポリ袋を持って歩く不審な2人組の男が目撃されている。2人組の男はともに30代とみられる。

事件発生直後は、そのあまりの猟奇さから注目を集め報道されたが、事件の3日後に名古屋空港で264人の使者を出す中華航空140便墜落事故が起き、マスコミは航空事故に集中報道したためバラバラ殺人事件に関する報道は一気に激減。
その後もあまり大きくは報道されなかった。


また、事件の約1年後にはによるが起きる。そのため警視庁捜査1課の本事件捜査本部は解散となり、三鷹署に単独で引き継がれた。
その後、捜査一課が本事件を担当することはなかった。
 

この事件については、目撃証言などから怨恨説・事故遭遇説、遺体の状態が複数人による宗教団体関与説など様々な説が錯綜。
しかし、被害者の交友関係からは全く犯人像が浮かばず、また、犯人に結びつく物証や情報が乏しく、2009年4月23日、犯人の特定に至ることなく公訴時効成立を迎えた。
いまだ犯人の動機など不明な部分が多い。




http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read_archive.cgi/study/9405/1209619007/-100

1435
名無しさん:2012/02/18(土) 09:17:18 ID:1CrmVXN.0

言うなと友人に言われたが、言うのが普通。と考えたんでここに投稿します
中学3年の時と高校2年の時にあった変な話。

まず俺ん家からそう遠くない神社があったんね
祭りやらそこでやっていたが、ある事件でそこはだめになるんだね。

ちなみに事件の容疑者は仮にR氏とします
何の事件かと言うと『11歳の少女を刃物で殺害』って言うありがちな事件だがね、
犯人はそれを否定したらしい
しかも事件の凶器は見つかってないらしく、
警察は神社の死体発見場所を見たが死体は無くなっていて、血だけが大量にあったそうだ

霊感の強い友人、仮にこの友人をBとします。
といっしょにテレビを見ていた。
Bも俺と同じく神社の近くに住む少年で俺より3つ年下なんだ。 
俺はやることが試験勉強と言うくだらない鎖から開放されたくも神社にBといっしょに向かった

神社に着いた。
しかしBは「頭が痛い・・・。」など言って、家を出るときも何回も倒れたりしていた。
俺は「また今度にするか?」と言うが
Bは「いや・・・今行ったほうがいい・・・。」
と言ったので少しフラフラしているBを支えながらも神社に着いた。
警察のパトカーらしき物はなく、調査は終わったのか?と一定時間思ったが、Bは指を指していた。

喋る事もできなくなっていたんだろうか、口をパクパクして何か伝えたがっている。
指の方向をそっと見た。見なければよかった。

死体の所には、『大量の血と女の子の死体』があった。
しかも死体の眼はギンギンに赤く染まっていて、こちらをじーと見ていた。
俺はBを片手に抱えた。
すごい力でだったんだろうか?片手でBを抱えたまま家に向かった。
翌日Bは入院した。
凄くだるそうな顔で見舞いにきた俺に言った。
「あの話は誰にもするな・・・。」


高校2年生になっていた。
あの時の思い出は消えていなく、Bはまだ入院している。

祖父の物置掃除に俺は参加した。
父は仕事で母は保育園で妹のお遊戯会を見に行った。婆も言った。
暇だった俺は掃除している時に小さな箱が気になった。
「爺、この箱開けていいか~?」と言うと祖父は、
「それは家らの前の写真だ。お姉ちゃんはもう死んじまったがな~」。
そして箱を開けた。
写真が一枚とチェーンが13cmほどあった

そして写真を見た瞬間俺は愕然とした。
その写真の中に『神社で死んだ女の子』が写っていたからだ。
祖父に聞くと祖父の姉で神社で切り刻まれた死体が発見されたらしい。
死体は埋めたが、まだ魂が生きているとの事だった。
Bは知的障害者になっていて、まだ退院できてない。


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